小説作家志望の徒然なるままに。ちょっとラノベ的創作論part2          会話テンションと盛り上げ

さて、今回は会話を中心に話の盛り上げについて語ってみようと思います。今更ながら、ぺらぺらと独論を語って恥ずかしくなってきましたが、完全な自分視点の気づきです。悪しからずご覧いただいて、ちょっとでも面白がってもらえれば幸いです。とてもじゃないですが、ただのワナビである素人の意見を押し付けようなどとおこがましいことは考えておりません。

ではでは。会話について。基本的に小説は『』だけでは盛り上がりません。アニメとかと違って言葉に起伏がないので、会話は作者が思っている以上に読者にとって平坦で淡白です。「オレは貴様をゆるさん!!」なんてビックリマーク二つもつけてみましたが、どうでしょう。この場面を盛り上げるとするなら、男は敵意満々に指さし義憤に感情を爆発させて、だの。横たわる少女の亡骸に涙し、やおら立ち上がると、、、、なんて結局解説が必要なんですよね。これは軽妙な言葉の掛け合いも同じで、

「はい卵焼き」「これは卵焼きじゃねえ!成分が卵なだけの何かだ!」「文句があるならペロと同じメシでも食ってなさい」「ドックフードだと!?」

どうだろう。会話で再生されるというより目が滑って、さらりと流されて次の文章に行ってしまうのではないだろうか。筆者的には結構盛り上げてみたつもりですが、なんかツッコミがきゃんきゃん言ってるだけの文に感じないだろうか。会話で盛り上げようとするのは結構短文で勢いが必要かな。特にシチュエーションで盛り上げないと。となるとやっぱり地の文での描写が欠かせない。

ラブコメなんかだと本当にひたすら会話の応酬をするから、それで盛り上げようとするのは結構なテクニックが必要なんだろうなー、と読者の視点になると良く感じる。作者の頭の中で盛り上がって、うりゃうりゃ、と書きなぐってしまうと読者の感情とよく乖離する。ノベルゲームの声ナシ会話に例えるといいかな。会話の盛り上がりなんか感じず、ボタン連打するかのように眺めてしまう経験があるのではなかろうか。西尾維新の『化物語』なんてのはかなり高度な例えだったり、ツッコミの短文や本筋の内容を挟んだりと上手だと思う。ただ、続編とか読んでるとどうしてもうんざりしてくるけどね。

基本的に小説では会話ってのは最低限なんだろうな、と感じる今日この頃。会話中心にすると読者に緊張感がなくなってしまうし、物語が進まないよね。物語の進まない本ほど買う価値のないものはない。会話自体がひたすら面白いならまだしも。それなら吉本新喜劇でいいよねと個人的には感じる(笑)

「おじゃまします」「邪魔するなら帰ってぇ」「ほな帰ろか・・・って誰が邪魔やねん!」

こう書くと意外と面白いね。でもやっぱりこれは元ネタがわかってるから脳内再生されるわけで、最低限にしないと軽すぎる。ピースの又吉先生著作『火花』だって主人公がしっかり漫才をやったのは最後だけだったし。やっぱり基本的に小説って無音の世界なんだなと改めて実感。音楽小説は描写に苦労させられそうだ。

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