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「誰が週1回でいいって言った?」〜相手目線で考えることの大切さ〜

みなさんこんにちは。
Acompanyの執行役員CAO(最高管理責任者)を務めていますサガサキです。

4月なので前回に引き続き、自分が大事にしている仕事への向き合い方を書こうかなと思い、今回は「相手目線で考える」について書きたいと思います。


「相手目線で考える」とは

「相手目線で考える」というのは、「自分が相手だったら」を想像して「行動する」ということです。

自分の当たり前は相手の当たり前ではない

皆さんは業務での説明やコミュニケーションで、「あれ?ちょっと話が噛み合っていないな」と思うことはないでしょうか。自分の中では当たり前の情報だけれども、相手にとっては当たり前の情報ではない、という非対称性を考慮せず、ガンガントークしてしまうとこのようなことが起こりがちだと思っています。

その説明、通じていないかも・・・!

みなさん十人十色で、やっている(やってきた)業務の経験も違えば、知っている情報や知識も違います。一般的にですが、エンジニアが広報担当にプログラミングの話をしたり、経理担当がエンジニアに財務諸表について話をしても、「・・・?」となることが多いかと思います。(もちろん、理解できるに越したことはないと思います)

銀行員がいきなり社長に「マル保」とか「保証協会付」とか、その制度が「責任共有対象外」とか話しても分からないと思います(これをご覧になっている方がそもそも「マル保」とは何?と思っている気持ちと同様です)。
難解な専門用語が出てきたり、そもそもの経緯が省略されていたり、議論の前提がズレている等、説明が通じない要因は色々あるかと思います。

説明やコミュニケーションで大事な「相手目線で考える」は
「自分が相手だったら」を想像して=相手の理解度や状態を把握する
「行動する」=適切に伝える(言葉や表現方法や経緯の説明等)
だと思っています。

相手の理解度や状態がわからない時=私がいつも社外の人に会社説明する時は、「相手は自分たちのことを何も知らない」と仮定して話すように心がけています。その方が平易な言葉や表現で、相手が理解できるように話せると思うからです。または、説明前にどの程度の説明が必要か確認するようにしています。知っているのであれば知っている部分は飛ばして、より知ってほしい話、重要な話にフォーカスして話せるからです。

普段の仕事でも活きること

「自分が相手だったら」を想像して「行動する」ことは、説明やコミュニケーションだけではなく、様々な場面で活きることだと思っています。

例えば、自分が社内でオンライン勉強会を主催したとします。自分が何時間もかけて作成した資料を使って、一生懸命にプレゼンを披露したとします。なのに、「プレゼン中にみんなカメラオフ」、「質問もゼロ」だと悲しいですよね。些細なことですが、相手の気持ちを想像してみると以下のように行動できると思います。

<想像> カメラONの方が相手の反応がわかるので嬉しいですよね?
<行動> じゃあ、カメラONで勉強会に参加しましょう!

<想像> 「質問はありませんか?」で質問があると嬉しい
<行動> 質問を考えながら聞いて、勇気を持って質問しましょう!

<想像> この勉強会、みんなのためになっているのか不安・・・
<行動> その人に勉強会の感想を伝えてあげる

想像力を働かせて「行動する」=「相手が喜んでくれることを率先してやろう」ということです。これは、前にもnoteで投稿した、一種のボール拾いに通じるところもあると思います。

銀行でのエピソード

「誰が週1回でいいって言った?」

「相手目線で考える」について、印象に残っている銀行員時代のエピソードがあります。

当時まだ若手で、法人のお客さまを担当し始めてから半年ほど経ち、少しずつ銀行員の仕事も理解してきた頃でした。直属の先輩が転勤となり、その先輩から何社かお客さまを引き継ぐことになりました。引き継いだお客さまのA社とは馬が合い、毎週のように訪問して、提案したり、時には雑談したりと、仲の良い関係を築いていました。

担当して3ヶ月ほど経ったある日、面談していると突然「今すぐ借入金を返済したい」と言われました。銀行員にとって借入金を返済されるというのは「融資残高が減る」、「利子での収入が減る」ことなので、とても良くないことです。私は今まで「期日より前に返済したい」と言われたことはなく、冷や汗が止まらず、かなり焦りました。若かった私には返済したい理由も聞けず、支店に帰り、すぐに上司に報告。結局上司と一緒にお客さまのところへ行き、返済したい理由を聞くのと「返済は勘弁してください」と伝えることしました。

お客さんのところに向かう車中で、「どうしてこういう話になったと思う?」、「どういう風に対応する?お客さんに何を話す?」と上司に怒られていました。そのお客さんは、毎週のように顔を出したり、面談したりして、仲が良いと思っていた人です。思わず車中で上司に対して「週に1回は行っているし、お客さんとも仲良いし、いい関係なのになんで・・・」とぼやいてしまいました。そこで上司にこんなことを言われました。

誰が週1回(の訪問で)でいいって言った?俺が週に1回行けばいいって言ったらなら謝る。それにお客さんが週に1回来てくれればいいと言ったか?お前の中で勝手に決めるな、お客さんはそれで満足しているか?他の銀行はもっと来ているかもしれないし、良い提案をしているかもしれないぞ。」

ハッとしました。「お客さんのところに定期的に行って話をして、自分が満足していただけかもしれない、お客さんには何も刺さっておらず、時間泥棒していただけかもしれない」と。全く相手目線で考えられていませんでした。そこから「今、自分がしている提案や支援は本当にお客さんのためになっているのか」、「お客さんは理解しているのか」をしっかり考えるようになりました。

「答えは相手の中にしかない」けれど・・・

「自分が相手だったら」を想像して「行動する」ことはとても大事ですが、一方で、結果としてその相手がどのような行動を取るか(取ったか)の答えは、相手にしか分からないことです。
ただ、できるだけ「相手目線で考える」ためにも、「日々しっかりコミュニケーションして、相手に関する情報を集めて、想像力を働かせて、相手の目線でモノを見ることができるように自分の視力を養っておく」ことが大事だと思っています。

余談

最近興味本位で「ビジネス会食 完全攻略マニュアル すべての食事会を成功に導く最強の実務メソッド」を読みました。「相手目線で考える」に通ずるところがあったので、参考までに紹介します。

本書は「前始末」と呼ぶ事前準備に相当なページ数が割かれています。まさに、相手のことを考えて、店選びから当日のセッティングを行うというものです。「相手目線で考える」と会食Ver.です。noteもあるので、ぜひご覧ください(笑)

noteの中では、まさに「自分が相手だったら」を想像して「行動する」ことについて記載されています。

相手に喜んでもらうためのプラスαの提案会食でクライアントを感動させるにもう一工夫することをお勧めしたい。②(会食セッティングに向けた周辺情報の収集)で獲得した周辺情報をもとに、相手の為に考え抜いたプレゼントを準備するのはどうだろうか。
〜中略〜
他者に対する想像力と思いやりこそが、会食の価値最大化に繋がると確信している。

若手のうちに絶対身に着けたい「ビジネス会食完全攻略マニュアル」noteより抜粋


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Acompanyは、「2035年までに世界No.1の偉大なプライバシーテックカンパニーになる」と旗を掲げています。「事業」、「カルチャー」、「人」は会社経営において重要な領域だと考えており、特にカルチャーである「Be Cool. Be Hacker.」をとても大事にしています。

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