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#Twitterマジックチャレンジで考えていたこと

Twitterマジックチャレンジに1本目の動画を投稿するにあたって考えたことをまとめてみました。

大会概要

鈴木大河さん、緒川集人さん主催によるTwitter上のマジックコンテストです。詳しくは以下の公式サイトから

Twitterマジックチャレンジ公式サイト

審査方法を簡単に抜粋すると、条件に合う投稿動画の中から

「RTと♡の合計数上位5名」と「大会運営チームによる選出5名」の合計10名が最終審査へ。鈴木大河・緒川集人の審査で優勝者に賞金を贈呈。

というものです。

公式サイトの集計結果や、ハッシュタグ「#Twitterマジックチャレンジ」から検索してもらうと分かるのですが、プロアマが混じってたくさんの動画が投稿されていて、盛り上がっています。

プロの方も投稿されていて、優勝は難しいと思いましたが、先行の投稿動画をざっと見て、頑張れば最終審査に残れるかもしれないと思い、最終審査を目標に動画をつくることにしました。

僕が投稿した1本目の動画です↓


傾向と対策

まず、今回のコンテストでの戦略ですが、僕は他の参加する人に比べてフォロワー数が多くないのと知名度もないので、RTやいいねは稼ぎづらいと考え、審査員が選んでくれそうな動画を撮ることにしました。
コンテストの説明とともに投稿されていた審査員の動画サンプル=審査員の求めるもの、すなわち傾向と対策であろうと考え、主催者の大河さんと集人さんのサンプル動画を何度も見返しました。

大河さんのサンプル動画↓


集人さんのサンプル動画↓


共通していた点として、

・顔が映っている
・目線が観客(動画を見てくれる人)にいく
・台詞がある
・起承転結がある
・オチがある
・焦ってない(そう見えない
・楽しそうにマジックをしている

がありました。
今回はこの8点をハードルとして設けて動画をつくってみることにしました。

顔が映っている

個人的にかなり重要なポイントだと思っています。マジックはマジシャンと観客のコミュニケーションを大事にする芸術だと思っているので、動画であっても、マジックを演じるマジシャンの顔が映ることは大切な要素だと思いました。
手元だけを映し、マジックの現象に集中させるのは動画マジックならではの技術だと思いますが、今回のコンテストでは、顔が映っていることがキーポイントになるのではないかと感じました。

目線が観客(動画を見てくれる人)にいく

先ほどの「顔が映っている」の続きなのですが、画面の向こうの観客を意識することが重要なのかな、と思いました。
大河さんと集人さんがチラッとこちらを見る視線がカメラではなく、動画を見ている自分を見ているように強く感じました。

撮影方法を自分の姿が見えるインカメモードではなく、画面を自分の反対に向け、タピオカメラのレンズの向こうにいる観客を意識して動画を撮影しました。
普段マジックを演じる時はお客さんが見やすい位置に目や体を動かしてくれますが、カメラは同じ位置から動いてくれません。なので撮り初めは枠からはみ出してしまうことが何度もありましたが、映る空間を意識して動くことで修正していきました。

台詞がある

最初の難関でした。限られた時間で一定量の台詞を入れる。しかも、ただ話すのではなく、起承転結と、オチがあり、焦らず、30秒で、となると意味を保持しつつ文字を削っていくのは至難の技でした。増やすのは得意なのですが……

起承転結がある

起承転結をマジックに入れるのはここ最近意識し始めたことです。今回の1本目の動画でつくった起承転結を簡単にまとめてみます。


挨拶。カードを1枚覚えてもらう。


カードを混ぜながら、これから起こることを説明する。(指先の感覚だけでカードを当てる)
指でデックを弾くとカードが中ほどからカットされる。


カットされた所のカードは覚えてもらったカードではない。困った。
ならばと、マジシャンは出てきたカードの数字の枚数目を配ってみようと提案する。


その数字の枚数目だけカードを配ると、見事観客の覚えたカードが現れる。やったね!

となります。カードを当てる作業を二段構成にして、いったん観客の期待を裏切るのが工夫したポイントです。

30秒にしては、なかなか濃い起承転結を入れることができたのではないかと思います。

オチがある

起承転結のその後にもう一押し欲しいなと考えました。
大河さんは呪文を叫びコインが粉々に、集人さんはまさかのタイミングで4枚目のコインが出てきます。現象が終わったかな、と思った後にダメ押しの一発があるのです。

そこで僕が考えたのが「露骨ないいね&リツイート要求」でした。審査員ウケを意識したと言っても、やっぱり反応が欲しいのです。自己顕示欲と承認欲求を発散したいのです(笑)

そして、単にいいねとリツイートを要求するのではなく、マジックでやってみようと思いました。
観客は二段構えでカードが当たった時点でホッとします。つまり結の瞬間こそが見る人の緊張が和らぐ、マジシャンにとってのチャンスになるのです。
このチャンスを生かして、当てたカードを「いいね&リツイート」のメッセージに変化させることにしました。
動画内での露骨な要求なので、見た人にクスッと笑ってもらえるオチになったのかなと思います。
あわよくばいいねとリツイートが増えたらいいなと思っていたのも事実です(•̀•́)و✧** **

30秒でまとまっている

マジシャンの表情を映し、台詞を入れ、起承転結を作り、オチを用意。準備万端。

に見えましたが……

ここからが本番でした。動画撮影デスマーチの鐘が鳴る。

100回以上演じて50回以上は録画ボタンを押しました。

いつも動画を撮る時は、十分に練習したものを時間の制約なしに撮るのでほとんど2〜3回で撮り終わります。精々フラッシュしていないかの確認くらいしかしません。
動画を撮り慣れている人はもっと何度も繰り返し撮るのだと思いますが、普段あまり動画を撮らない僕にとっては過去最長の撮影時間でした。

今回のコンテストでは30秒という絶妙な時間制限が設けられていました。
1秒ならカラーチェンジ
5秒なら少しの動きからの瞬間芸
10秒ならいくつかの動きを入れてビジュアルなマジックを見せる
などが考えられます。しかし今回のコンテストでは30秒
30秒という時間は、普段演じるような台詞を入れたマジックをひとネタやるには短すぎ、瞬間芸をやるには短すぎるのです。
観客がいない(やり取りがない)という条件があるにせよ、動画でマジックをやる機会がほとんどない僕にとって悪魔のような時間制限でした。

撮影のためのマジックができたはいいものの、初めは50秒を超えました。
手順をブラッシュアップして再度挑むも40秒強
次に削るべきは台詞だと考え、意味が伝わるけれど最小限の文字数にして撮影すると38秒
ここから少し早口にして30秒にすることに成功します。

やったか……? フ ラ グ ( ・∇・)

焦ってない(そう見えない

なんてこった。だめでした。焦りまくりの噛みまくり。滑舌が焦土。

集人さんの動画を見てもらうと分かるのですが、全ての条件を満たしているにもかかわらず、全く焦っていないんですよね。ゆっくりと演じていらっしゃいます。


本当に27秒なのか疑うレベルのゆったり感ですよね。でも何度見ても27秒。ザ・ワールドを使っているに違いありません。
凄すぎる……

いくらマジシャンの表情を映して起承転結を意識した台詞と現象にしつつオチを用意しても、焦ってしまっては本末転倒です。

そこで僕は一旦撮影を止め、自分の手の動きと台詞を再確認しました。

すると、台詞を話している時に手が止まっていることに気づいたのです。

エウレカ!!!!

台詞を話しながら動きを止めなければ、時間を大幅に縮めることができるはず。
そう考えて、今度は話しながら手の動きを止めずに演じてみました。
ぎこちない動きでしたが、時間に余裕ができたのを感じました。台詞1単語と体の動きをリンクさせ、少しずつ少しずつ理想の動きに近づけていきました。

焦らないということは台詞を棒読みにしないということでもあります。抑揚を意識して台詞を話すように改善しました。

楽しそうにマジックをしている

最 重 要 項 目

マジシャンが楽しそうにマジックをしていること。これが最も重要です。いくら上手くマジックができていても、つまらなそうにマジックをしていては見ている側が楽しめません。

撮影した動画は、これから起こることにワクワクしながら演じたつもりです。

楽しくマジックをしながらも、シビアな時間制限と両立しなければなりません。

分厚い1秒短縮の壁を何度も乗り越え……

ついにその時はやってきました。

30秒を切ることに成功したのです!!!!やった!!!!!

達成感と疲労感と、なによりも、マジックってやっぱり楽しいな好きだなという気持ちになりました。

ちなみに、応募条件を勝手に勘違いしていて、30秒以内で動画をつくらなければいけないと勝手に勘違いしていました。正確には30秒程度でした。勝手な縛りプレイをしていたわけです。結果として動画は時間内に収まり、いい経験になったので良しとしますが、ルールをきちんと読むことは大切だと反省しました。

反省

自分で設けたハードルは乗り越えることが出来ました。しかし、反省点もいくつか出てきました。

・ハートのエースが正位置(尖っているところが下)になっていないこと。
見栄えが悪く、観客も見づらいです。ナチュラルなハンドリングになるようにノーフォースのドリブルでカードを選んでいるのですが、どのカードが選ばれてもいいように、見やすい位置にあらかじめ全てのカードを揃えておくべきでした。

・はじめに「カードを覚えてください」と言っているのに、最後に「選んだカードは……」と言ってしまっている。
繰り返し撮るうちに、動画であることを無意識に忘れていたためのミスです。お客さんがいる状況なら、ストップを言ってもらって覚えてもらって……という流れなので矛盾はないのですが、今回のようにマジシャンが適当なところで止めたカードを動画を見ている観客に覚えてもらう、という流れだと不自然な台詞です。投稿してからしばらくして気づいたのですが、もう少し注意深くチェックすべきでした。勢いで投稿、ダメ、ゼッタイ。

・マジック自体の不思議さの追求
マジシャンが審査員なこともあり、マジックの不思議さの追求は大切です。FISMパーラー部門3位の高重翔さんがおっしゃっていたことですが、審査員を不思議に思わせること、それ自体が大きな加点対象になるそうです。もちろん並大抵のことではありませんが、マジックをマジックたらしめる大事な要素です。今回はこの部分の研究が不足していました。たくさん勉強して不思議なものをつくっていきたいです。

・服装や背景等
今回は意識していなかったのですが、他の投稿者の人を見ると、意識している方が何人かいらっしゃいました。素晴らしいと思います。見栄えがぐっと良くなるので今後意識すべきポイントだと思います。

・ちゃんと読もう
応募条件はきちんと読みましょう。

最後に

ここまでお付き合いいただきありがとうございます。

審査員ウケを意識した構成を考え、それが達成出来たと思っています。これが結果に繋がれば最高です。

なによりも

楽しい気持ちが伝わったらそれが一番嬉しいです。見てくださった方、反応をくださった方、本当にありがとうございます。






もちろんいいねとRTが増えるのも超絶嬉しいですよ??????(・∀・)



投稿した動画です。良かったら見てくださいね!

いいねとリツイートお願いします!!!!!!(笑


クレジット

今回記事をつくるにあたって、考えのまとめ方、目次やリンクの仕方などにおいて、ねすもあさんの記事を参考にさせていただきました。


目を引き、読みやすく、めちゃめちゃ為になる記事です。絶対読むべし!
今回はなるべく他の情報を入れずに、自分で考えて動画をつくったのですが、この記事だけは読んでおくべきでした。
いいね&RTを稼いで優勝を狙う、という僕とは逆の戦略でしたが、とんでもなく緻密に計算されています。ふわっとした僕の考えとは次元が違います。
今回のコンテストに限らず、今後自分の情報をどう発信していくかの示唆に富んだ記事です。必見。

投稿された動画もめちゃくちゃすごいです。

すんご……これは見ちゃうしいいね&RT押しちゃう。推しちゃう。
詰め込むって発想はなかったなぁ……あってもできなかったけれど。
ねすもあさんは運営側になられたということで、残念ながら審査対象外となってしまったそうですが、これは絶対最終審査に残りますね。カッコよすぎ

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