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マザーハウス【インド1人旅】

マザーハウス、それはマザー・テレサが貧しい人々のために作った施設。
彼女は生涯を貧困や病に苦しむ人々の支援に捧げ、ノーベル平和賞も受賞した活動家である。
この施設を訪れることが、コルカタに立ち寄った目的の1つ。
彼女の意志が受け継がれているというマザーハウスを覗いてみたかった。

僕は1日だけのボランティアの参加だったので、登録のため朝7時頃にマザー・ハウスに行った。
案内された部屋にはパンやチャイなどの軽食が用意されていた。
7時30分になると、礼拝が行われ、その後ボランティアをする人達は各施設に移動して活動する。
施設は5つの中から選ぶ。
僕はシスターにNirmal Hridayという施設に行くように言われた。
ここは「死を待つ人の家」と呼ばれる老人ホームのような施設で、重症の人が多い。


バスで施設に移動し、活動が始まった。
まず最初に屋上に行き、洗濯物を干すところからだ。
どれぐらいの人がこの施設で生活しているのだろうか?
干し終えると屋上一面が洗濯物で埋め尽くされていた。
そして、次は施設で生活する人達との対面だ。
状況は想像を絶していた。
足が片方なかったり、頭蓋骨が凹んでいたり、大きな傷があったり。
重症の人が多いとは聞いていたが、ここまで悲惨だったとは・・・


ボランティアではこれをやってと指示されるわけではなく、自分からできることを探す。
朝食を配ったり、肩をもんであげたり。
自分でご飯を食べられない人にはスプーンを使ってご飯を食べさせてあげたり。
ヒンディー語で何をして欲しいかなどを頼まれるので、身振り手振りで何をしてあげたらいいのかを読み取る。
ご飯を食べさせてあげる時は、どうやったら食べやすいのかを考えながら。
肩もみをお願いされた時は、肩だけでなく背中のマッサージをしてあげたり。
介護をしたことはなかったので、その場で色々と考えながらした。

その後は干した洗濯物をたたみ、昼食後の後片付けをし、ベッドで寝る人にブランケットを配ったり。
ベッドと言っても、コンクリートむき出しの部屋に、小さな簡易式のマットが並んでいるだけである。

活動は昼頃に一段落する。
去り際に施設で暮らす人達の方を見ると、にっこりと笑って手を振ってくれた。
それだけのことと言ってしまえばそれまでだが、それが僕は嬉しかった。
異国からやってきた知らない人に1日だけ介護される。
施設で暮らす人達も快く思っていないかもしれない。
しかし、僕の慣れない介護を多少なりとも喜んでくれた。
それが嬉しかった。

たった1日のボランティアでわかることは少ないだろう。
しかし、僕にとっては貴重な経験となった。


(最後まで読んでくださり、ありがとうございました!インドでの旅で気づいたこと・思ったことを日記感覚で自由に書いていきたいと思います!!)

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