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保育士ママがこうもりの絵本を作る話(1)

この記事は、著者が、保育士仲間とはじめて絵本作りに挑戦する様子を書いていきます。絵本は来月10月に完成予定なので、完成までリアルタイムで見届けて貰えると嬉しいです。※(追記)2022年10月無事に完成しました!

はじまり

昨年2021年11月25日の夕方。私は神奈川県立プラザ近くの喫茶店にいた。

つい先ほど保育士の資格取得のために、1ヶ月間断続的に行われる実技講習会の最終日を終えたところだ。

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コーヒーを2つ持って座った丸テーブルの向かいには、
講習会のグループワークで一緒になった同世代のKが座っていた。

「最後に提出したレポート、無事に通るといいですよね!」と私が言うと、
「本当に。自分の心に素直に書いたので。」と彼は呟いた。

このレポート提出を終えれば、神奈川県内で活動できる地域限定の保育士になれる。気持ちとしては一段落だが、翌月には全国版の実技試験も控えている。

「全国の実技も受けますよね? お互いがんばりましょう!」
私たちは、資格取得においては同じ立場だった。

「どうして保育士資格、取ろうと思ったんですか?」
そう聞かれて、身の上話を軽くした。

***

1年前。

私は2歳の息子と生まれたばかりの娘を持ち、小さな子供たちの要求によって、あらゆるタスク処理が儘ならない日常に困惑していた。
正直家庭と仕事との両立に苦戦・・・どころではない。

そんな私の頭がパンクする前に、夫や両親がサポートしてくれたのだが、
それでも整理のつかない苦しみの解消法を暗中模索していた。

ある晩。

あぁ、そうか。私、子育ての勉強したことない。
そう気付いて、保育士の勉強を始めた。

ちなみに、そこで学んだ「保育原理」という科目に、
私が知りたい「子育てって何?」の答えが書いてあった。

***

コーヒーを飲みながら、改めてお互いの近況を話した。

私は映像制作会社をしていて、子育てを機にオリジナル作品を作りたいと思っていること。

Kは九州から出てきて、資格取得しながら転職先を探していること。
どうやら彼には、就職先が決まるまで少し時間があるようだ。

「Kさんって学生時代、なんの専攻でしたか?」と聞くと、

「まぁ、専攻は今と全然違うので。でも、図書館学のゼミにいましたよ。」

これが、絵本作りの始まりだった。

続く