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【書評】才能に頼らない文章術/上野郁江

Audible のラインナップに加わったのを機に、全編、通勤時間などを利用して聴いていました。それを機に紙の書籍も本棚から取り出し、読み返しました。

文章術の書籍はたくさんあります。僕もなんだかんだと読んできました。ただ、編集者の方が書かれたものを読んだのはこの本が最初です(その後もない)

目次や見出しを追っていけば、知っていることがほとんどです。以前読んでいる本ですし、全く知らなかったらおかしいわけですが、それほど忘れていることもないな、という意味でほぼ既知の内容だと言えました。

しかし、知っていることとできることは違います。常に一定のクオリティを保てているか、と考えると心許ない点が多々ありました。いや、できていないことだらけ、と言ってもいい。

僕は「文章のクオリティに格差がある」つまり、出来不出来の差が大きいと指摘されたことがあります。僕の立場からすれば、名文を書く必要はなく、いつも一定以上のクオリティを保てるようになる方が大事になります。

どうすれば良いのか。あらためて思ったのが、推敲の問題です。一度書き上げたものをどう見直し、どう手直しするか。どうにも書き上げてしまうと変な達成感があって、きちんと推敲できていなかったと考えています。

推敲におけるチェックポイントを把握しきれていないので、漏れが頻発していると思います。その原因の一つは、知識が体系的ではないことがあると思うのですが、本書は、体系立って解説されていて自分の知識の整理ができたように思います。

とはいえ、全部を覚えきれるわけではないですが、本書は編集者のもつスキルを31の編集の文法として体系化して、チェックシートにまとめてもくれています。このシートを視ながら推敲をすれば、そう大外しすることはなくなると思いました。

結局、文章術の本は、実践で活かせてナンボ、です。ここで学び直したことは、これから実践を通して身につけていきたいと思います


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