自己流コスメの色選び・パーソナルカラーとの付き合い方
こんにちは、ひいらぎです。
美容の記事ではお久し振り……4,5ヶ月振りぐらいになるでしょうか?
前回の記事から相も変わらず「好きなアーティストのことが好きなわたしはかわいい女の子であってほしい」という謎のモチベーションで美容に専心しているわたしですが、美容やメイクに気を使い始めて丸1年、ようやく「何色のメイクが自分に似合うのか」「自分は何色のコスメが好きなのか」「パーソナルカラーとはどう付き合っていけばいいのか」みたいなものが見えてきたので自分の成長録も兼ねてまとめました。
「自分のパーソナルカラーがわからない」
「自分のパーソナルカラーと好きなファッションの系統が合わない」
「いつもコスメの色選びで失敗する」
「コスメ同士の色の組み合わせが上手くいかない」
というようなお悩み解決の一助になれば幸いです。
※ひいらぎは色彩検定のみ3級を持っていますがパーソナルカラー系の資格は一切持っておらず、専門家ではありません。
一個人の意見、考察としてお読みいただければと思います。
そもそもパーソナルカラーってなんだ
最近よく耳にするようになったパーソナルカラーという言葉ですが、そもそもこのパーソナルカラーというのは大きく分けて「色相」と「トーン」のふたつの要素で構成される概念です。
色には3つの要素があり、それぞれを「色相(=色味)」「彩度(=鮮やかさ)」「明度(=明るさ)」と呼びます。
このうちの「彩度」「明度」の2つをまとめて「トーン」と呼び、「色相」と「トーン」の2軸で色を考えるPCCSという考え方がパーソナルカラー理論の基本になります。
(※4シーズンパーソナルカラー診断はアメリカで生まれたもの、PCCSは日本の理論なので、パーソナルカラー診断の根底がPCCSにあるのではなく「アメリカ発の4シーズンパーソナルカラー診断をPCCSの考え方を軸に日本人に合わせて噛み砕いたものが16タイプパーソナルカラー診断である」という認識です。)
一般的なパーソナルカラーの4タイプをざっくり分けるとこんな感じかな~~~というのが以下の図になります。
色相の「イエロー」「ブルー」はおなじみですが、トーンの軸はどういう表現が適切か迷い(というか、そもそもトーンというのが2次元の概念なので完璧に1次元に落とし込むのは不可能かも)やや乱暴な区分けになりました。
説明の簡略化のためこの記事では「クリアトーン」「ディープトーン」という表現を用いることとします。(良い表現をご存じの方、ぜひご教授ください。)
1. 色相
おそらくこれを読んでくださっている方でもほとんどの方が中学美術なんかで「色相環」と呼ばれる、色を円形に並べてグラデーションにしたものを見たことがあると思います。
この画像の外側の円がそれですね。
パーソナルカラーの話をするとき、肌や瞳、髪色などを総合して「イエローベース」「ブルーベース」という言葉で区別されますが、なぜ「イエロー」「ブルー」なのかというと、この2色が色相環上で反対側にある「補色」の関係にあるからです。
「色相」だけに注目した場合、色相環上で近くにある色同士の方が調和が取れた組み合わせになると言われています。
そのため、
イエローベースの人:色相環で黄色寄りの半分
ブルーベースの人 :色相環で青色寄りの半分
の色が色相の観点から見て使いやすい色、ということになります。
2. トーン
こちらの図は一般的にあまり馴染みのない図かもしれません。
この図はPCCSトーンマップと呼ばれる図で、先程紹介した色相環に、トーン(=彩度・明度)の概念を足したもので、右に行けば行くほど「彩度の高い」色相環、上に行けば行くほど「明度の高い」色相環になっています。
16タイプパーソナルカラー診断で「ブライトサマー」「ディープオータム」みたいな言い方をするのはこの「トーン」を表しています。このうちグレイッシュトーン/ライトグレイッシュトーンはミューテッドと呼ばれており、クール、ウォーム、クリアが例外(※クリアに関しては自分はストロング+ペールの変化型と認識しています。クールとウォームは色相寄りの話ですね)です。
この項の冒頭に載せた四象限図における「クリアトーン」はトーンマップの上側、「ディープトーン」は下側だと思ってもらうと良いと思います。もちろんウインターの人の中にもペールトーンが得意な方がいる、などというのもありますが、あくまでざっくり分けると、という話だと思ってください!
このトーンマップとパーソナルカラーの関係については「パーソナルカラー トーン」とかで調べるとたくさんヒットしますが、詳しく知りたい方にはこの記事がわかりやすくておすすめです。
さて、この「色相」「トーン」のふたつの要素を合わせると、パーソナルカラーに対する「似合う色」として紹介される色はざっくり言うと
スプリング:色相環で黄色寄りの半分、トーンマップで上側の色
サマー :色相環で青色寄りの半分、トーンマップで上側の色
オータム :色相環で黄色寄りの半分、トーンマップで下側の色
ウインター:色相環で青色寄りの半分、トーンマップで下側の色
という関係になります。
似合う色しか身に着けちゃいけない?
パーソナルカラーという概念を知ったとき、正直わたしは「そんなもの知りたくないし教えてほしくもないな……」と思ったのを覚えています。だって好きな色が似合わないって言われたくないもん。
渋谷で20代~40代の女性100人にアンケートなどはしていないですが、同じように「パーソナルカラーを知ったらその色しか使えなくなる」とか「自分がこのタイプだったらがっかりする」とかを思っている人は一定数いるのではないかなと思っています。
一般的にパーソナルカラーを判定するときには
・瞳の色が真っ黒か茶色寄りか
・髪の色はどうか
・肌は黄みよりか、頬の赤みが目立つか
・唇の色はどうか
のような観点で見ることが多いと思います。
しかし瞳の色はカラーコンテストを入れれば変わります。髪色はカラーやエクステ、ファッションウィッグで変えられますし、肌にもファンデーションやコントロールカラーを塗り、唇にはリップを塗ることができます。だからこそパーソナルカラー診断をしてもらうときにはメイクを落とした状態で見てもらうわけです。
つまり、似合う色はメイクやヘアカラーで変えられる、というのがわたしの考えです。「パーソナルカラーが何タイプだから好きなこの色を諦めなきゃいけない」というのはないと思っています。
ちなみにそもそもの話ですが、パーソナルカラー診断で提示される「似合う色」は「顔色を良く見せる色」である場合が多いです。
例えば「地雷メイク」の特徴は「人形のように白い肌」ですが、それは「顔色を良く見せる」とは逆なので、「とにかく肌を白く見せたい」というときに合わせるべき色は「パーソナルカラーに合わない色」だったりもします。
そういう意味ではそもそも「似合う」という言葉を深刻に捉えすぎないほうが柔軟にセルフコーディネートができると思っています。一長一短ならぬ一短一長である。
じゃあパーソナルカラー診断って必要ないじゃん
ここまでの内容だとまるで「パーソナルカラーとか似合う似合わんとか関係ないから好きな格好すればええよ」という話のように聞こえますが、もう一歩踏み込んでいきます。
「パーソナルカラーを判断するためのパーツの大部分はメイクやヘアカラーで色を変えられる」というのを前項でしましたが、ではなぜ「綺麗になるためにはパーソナルカラーを知るべき」と言われているのか。
それは「自分の現在地から目的地までの道のりを正しく把握するため」「自分に一番近い目的地を見つけるため」だと思っています。
例えば「買い物に行きたい」という目的があったとき、特にこだわりがなければ一番近いコンビニに行けば良いですね。これが「自分に一番近い目的地」です。
でも「安い店で買いたい」のであれば多少遠くても近所のスーパーに行ったほうが良いですし、「高級食材がほしい」のであれば少し足を伸ばしてデパートに行くかもしれません。このようなときには「現在地から目的地までの道のり」を考える必要があります。
これをパーソナルカラーの話に置き換えると、パーソナルカラーがオータムのわたしは「こだわりがない」のであれば、同じオータムの可愛い女の子が使っているのと同じ色のコスメを買えば良い。「ウインターのあの子みたいになりたい」のであれば「オータムとウインターの違い(=道のり)」を考える必要がある、というわけです。
目的地ってどうやって見つけるんだろう
パーソナルカラー診断を受けると前項で話した「現在地」を知ることができますが、では「目的地」はどうやって探せば良いでしょう?
こういうのは正解があるわけではないのでわたしの場合の具体例になりますが、とにかく「自分が可愛いと思える女の子」をInstagramで探し回りました。
わたしはコンカフェ嬢や地下アイドルをやっているような女の子が好きなので、そういう女の子がたくさんいるハッシュタグを漁ってはいろんな「自分が可愛いと思う女の子」を探して、さらに良いなと思った女の子のアカウントホームに飛んでたくさんの自撮り写真を見比べ、「この子はオータムっぽい」「この子はスプリング寄りのサマーかなあ」みたいな勘を養っていきます。
そういう「可愛い女の子」は「自分に似合う色」をわかってセルフプロデュースしている人だらけなので比較的パーソナルカラーを判断しやすいと思います。コスメの写真を上げていたらインターネットで品名と色番を検索すると「ブルベ向け」「イエベ春大勝利コスメ」みたいにわかるひとが口コミを上げてくれていたりするので、「これが似合うこの子はイエローベースかも」と紐解いていくのもおすすめ。
「自分が可愛いと思える女の子」とその人のパーソナルカラータイプ(※推測)リストを作ったら、その中でどの女の子が自分に近いかを考えていきます。
例として、わたしは
・九瀬いむ さん:完全にウインターだと思っている
・守屋亨香 さん:ぶっちゃけわからんけどスプリング寄りのサマー
・枢木瑠花 さん:ウインター寄りのオータム
・日南遥 さん:オータム寄りのスプリング
・恋星はるかさん:オータム寄りのスプリング
という感じであたりを付け、この中で一番「自分に近そうな色」だなと思った枢木瑠花さんの色を目指すぞ!という感じで目的地である「なりたい女の子」を決めました。
「自分に近そうな色」というと難しいのですが、例えば夏場に半袖ミニスカートのファッションをするとなったときに両腕両脚にコントロールカラーやファンデーションを塗る人はほとんどいないと思います。
前項で挙げた4つのパーツの中で一番「色を変えるのに手間がかかる」パーツは肌なので、肌の色が近い人を参考にする、というのが一番楽だと思います。逆に言えば自分のパーソナルカラーがわからなくても自分の肌色さえわかればどうにかなります。カラコンはしたくないよ~っていう人であれば瞳の色も。
必要なコスメを選ぶ
ここまで来たらあとはもうやるだけ。「目的地」に向かうまでの道のりを考えて必要なコスメを選んでいきます。
例えば「なりたい女の子」の使っているアイシャドウに似た色味、もしくはおそろいのアイシャドウを買うとか、「なりたい女の子」の写真を美容院に持っていって染めてもらうとか。
自分の肌色と目的地のベースカラーが違うのであればコントロールカラーを買ってみるとか、少し明るい肌色にしたいから自分の肌よりワントーン明るいファンデーションを買って首まで塗ってなじませるとか、ディープトーンっぽい印象にしたいからフチありのカラコンにしてみるとか……「色相」と「トーン」をそれぞれ合わせていくイメージをすると良いと思います。
これを考えるときに記事の一番初めの図に立ち返るとわかりやすい気がします。わたしの場合自分の元々のパーソナルカラーがオータムなので、例えばウインターのイメージに寄せたい場合はパープルの下地を使って青みと赤みを足し、ブルーベース系のファンデーションの上から赤みのチークで頬の赤みを演出する、というように色相を補正していく、みたいな感じで。
たくさん書いたけどちゃんと人の役に立つ記事になってるかな!?
あくまで個人的な解釈ではありますが、こういう考え方をしたらメイクするのが楽しくなったよ~というひとつの提案として役立てていただけたらいいかなあと思っています。
結局のところパーソナルカラーは「この色が自分に似合う」というよりは「自分はこの人と近くてこの人とは遠い」という地図みたいな役割だったり、「この色とこの色は相性がいい」というカラーパレットみたいな役割で捉えるのがいいのかな~っというのが自分の所感です。
この記事を見てメイクやファッションが楽しくなったり「パーソナルカラーがこのタイプだから自分はこの色を使えない」と悲しんでいる人が少しでも前向きにパーソナルカラーを捉えられるようになったりすると嬉しい次第です。
文中のトーンマップはこちらのnote記事よりお借りしております!ありがとうございます。
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