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2018年4月の記事一覧
スターダスト・オーキッド
触れて
触れて
触れて
触れて
みたいの
みたいの
みたいよ
ねぇ
そのまま
そのままで
そのままでいて
そうよ
そう
あなた
すき
きらい
あなた
あなた
あなた
あなた
あなたの
かなたの
その
ほしの
光年という単位/空の陳腐さ/青/蒼/藍/蘭の園に埋葬/そうそのままで/射手座が浮かぶ/星/ほし/欲しいよ/どこで燃えている/星ではなく/想いだ/ああまた使い古された言葉/想いと呼ぶには不適
連作:その破壊的なつめたさ
腰骨のあたりをそっとつきぬけて夜が終わった音がしていた
指先に浚われ臍が泣く これは胎生の悲しさだねかあさん
僕を刺す君の突端、がさついた樹皮、琥珀、蝿、君を飲む僕
最中そのへそが波打つとき、きみの眼玉の中でぼくはくらげに
悔いているぼくの粘膜 夜は更けてゆく(その破壊的なつめたさ)
標本をつくっていますほらこれがぼくの愛したきみのまなざし
君と靴濡らしたことが悲しくて今日よ歴史に残る
キッチンと生物実験室に寄せる遺書
*
空は群青でなくてもいい。
わたしははだしでその土を踏みしめる。
足の裏になまぬるさを感じながら摘みとったエンドウの、
連鎖する形質をわたしがひと呑みにする。
核酸を腹の中で煮溶かしてみずからに組み換える。
食道を通り抜ける豆の死骸は不完全に火葬されていて、
わたしをつくりかえながら完全燃焼。
(燃えさかる炎のなかわたしはいかにして自らをあぶるその火を絶やさぬようにするかを考えている)
袋