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初老の男性「寄付をしたい」

先日、私が仕事で受けた相談です。

私は、ボランティアなど地域の公益活動を応援する窓口にいます。

日頃から、さまざまな団体の活動に触れ、私自身、人のボランタリーな気持ちや、その行動力に感謝と尊敬を感じながら関わらせていただいています。

そこで思いがけず出会ったのが、タイトルの初老の男性(以下、男性)。

男性「この前、趣味のゴルフでホールインワンが出たのよ。前々から決めてたんやけど、どこかに寄付をしようと思ってね」

私「現金を寄付されたいんですね?例えば、どんなことに‥」

男性「毎月、海外の恵まれない子どものために寄付をしている。今度は身近な子どものためになるような‥」
「3人の子どもも独立して、妻を亡くしてからは独り身。趣味は多いけど、使う金はそんなに必要じゃない。」


男性が希望していた、『地域の未来ある子どものためになるように』という想いを少しでも叶えられれば‥と思いました。

私が知る、地域のひとり親家庭の支援団体、子どもの食育のためのフードドライブ団体などを紹介しました。
これが何かのご縁になれば、と私は紹介し、あとは直接話していただくよう橋渡しのみさせていただきました。


その後、団体から嬉しい報告。

男性に活動拠点に来てもらい、直接話をして、活動を知ってもらった結果、寄付をいただけたそう。
今後も、多趣味な男性のご厚意で、家庭菜園の野菜や釣りで採れた魚なども提供してもらうのだとか🙂


私は、男性と話した際、実はこんなことも聞いていました。

「僕、子どもは苦手なんよね笑」

未来ある子どものためになるようなことがしたい。
だけど、子どもは苦手。

最近は、世の中にも共働きも増えていて、私自身もフルタイムのワーママとして夫との家事・育児の分担は欠かせません。

しかし、男性が現役で働いていた頃は、家事・育児は妻の役割だったのかも

子育てにそれほど関わっていないから子どもと接するのは苦手、しかし、次世代を担う子どもを地域で育てて行きたいという想い。

とっても心があったかくなりました。

そして、この男性側のボランタリーな「手助けしたい」という気持ちが、少し先には、もしかすると‥立場が逆転することも期待。

支える立場と支えられる立場の循環


男性と団体とは、世代が一回りもふた回りも違います。

多趣味な男性は、現在ひとり暮らし。

今後、いわゆる高齢単身世帯としてさまざまな困りごとと直面することがあるかもしれない。
生活のちょっとしたことに不都合があった時、団体は間違いなく助けてくれると思っています。
「スマホの使い方」「家電の初期設定」「家具の移動」「ゴミ出し」「役所の手続き」・・・
思いつくものを適当に並べましたが、実際、私が両親に頼まれたことがあるものです。

私は、必ずしも家族や親族だけが支え手になる必要はないと思っています。

子どもがいる家庭もあればいない家庭もある。
親が近くにいる人もいれば、遠方の人もいる。

そんな時代だからこそ、家族に限らず、身近な関係性の中で支え合いが成り立つって素敵だと思うのです。




写真は、最近、近くのぶどう園で購入したシャインマスカット。
旬のデザートです♥️

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