[就活]よく相談されること、ガクチカだけになっていないか
就活を終え、社会人になると当然のごとく下の代が就活生になっていく。その流れでOB訪問や就活の相談がよく来るようになり、思うところがあったのでもはや記事にしてしまおうという気持ちでこの記事を書くことにした。
キラキラ輝く経歴やガクチカのない凡人は就活で周りのキラキラに圧倒されて悩むことも多いだろう。私もその一人だ。凡人でも、徹底的な準備をすれば全然内定を貰えると私は思う。
もちろん、読んでくれた方の相談に乗りたいとも考えています。Noteのコメントもしくは後述の連絡先に連絡を頂ければ、メールやメッセンジャー、電話等で対応します。
就活について悩んでいる人、考えている人にはあくまで「参考」程度に読んでほしいと思う。書くからには、自身の経験や考察をフル活用して記事を書きます。
以下、目次を設定するので時間がない人は気になる項目だけ読むことをお勧めする。
筆者の就活ダイジェスト
まず自身の就活を大まかにまとめていこうと思う。社名等はなんとなく気が引けるので気になる方は後述の記事で読んで下さい。
簡単に大学生活4年間を振り返ると下記の様になります。
【サークルにアルバイト、急な自由に戸惑った大学1年生】
大学に入学し、自由を手にする。
今までサッカーや勉強にすべてのリソースを割いてきた自分からしたらそれは大きな変化で、時間と選択肢に自由が増えたため何をすべきか、何をするのかに戸惑ってしまう。
もちろん学問はするべきと感じていたため授業は必死に受け、教材費や交通費、外食費用や娯楽費用を稼ぐために通っていた予備校でアルバイトを始める。
サークルはサッカーをやりたかったため、先輩の入っていたそれなりに強いサークルに入る。
もちろんすべてを両立できるはずもなく、終盤にはサークルには殆ど行かず、授業への注力も薄くなっていく。
アルバイトをしながらやりたいことに少しずつ手を付けていくような生活になった。なんだかんだ裁量を与えられ激務なアルバイトは金を稼ぎながらスキルをつけてくこととなる。
また、この時期から高校OBが社長をしている会社でライターとしてインターンを始めた。少しずつ自身の甘さに気づくようになる。
【バイト漬けの日々、分岐点の大学2年生】
予備校のアルバイトに他のリソースを持っていかれる生活に嫌気がさし、辞めようと感じていたが、成り行きで6人のメンバーを抱えるチームリーダーとなってしまう。(バイトリーダー的な)
社員並の裁量と責任を与えられ、鬼のように働く。時給はかなり良かったし、普通のバイトでは身につかないようなスキルが身につくことに納得はしていたが、授業やサークルは疎かになり始める。
インターンを通じて社会人の先輩と関わることも増え、自身の将来を少しずつ考え始めた。GPAはこの頃から2を切り始めた。
【本格的に就活を始めた大学3年生】
リーダーとしての任期を終え、予備校でのアルバイトを終える。カフェやイベントのアルバイトをしながら就活やゼミ活動にウェイトを置き始めた。
就活を本格的に始めたのは3年生の6月頃。
3年生の夏休みには気になる有名企業のサマーインターンにとにかく応募しまくるも、参加できたのは某アパレルIT企業とベンチャー企業の2社程度だった。
夏のインターン惨敗を受け、自己分析や業界分析を始める。秋冬のインターンではそれが功を奏し、ITメガベンチャーの1weekインターンや広告ベンチャーの1dayを2,3社、交通系大手企業のインターン1社、大手広告代理店のインターン1社、大手通信会社1社など様々なインターンに参加し優遇ルートを幾つか得る。
3年生の1-3月はインターン参加や早期の本選考のES、面接等で忙しい日々を送る。
ゼミやアルバイト、友人が増えたことで遊びも忙しく、寝るのも惜しんであれこれ動き回る多忙な1年間となった。
【就活終了、卒論や単位を取りきり様々始めた大学4年生】
幾つか乗った優遇ルートはその殆どを無駄にしてしまい、4年生4月頃には内定を取る予定でいた1次志望群の企業3,4社の選考に落ちる。(3次面接や最終面接だった)
焦りと不安から就活の軸を再考することにし、大幅に出願企業を増やす(10社程度追加)。周りは内定を獲得し始め焦りがふつふつと膨らむ。
5月頃には第1志望のWeb系企業で2回目の最終面接を受け、不採用。絶望のなか超大手企業を含むIT、マーケティング、web広告企業数社に追加出願(3-4社)。
6月上旬に面接が始まった大手ITベンダーから内定を獲得。終盤近い面接が残っていた数社を断り、大手ITベンダーからの内定を承諾した。こうして著者の就活を終わる。
就活以降は、基本情報技術者試験の勉強と、ゼミでの研究、アルバイトと旅行に投資の勉強など学生生活を締めくくる様に多忙な日々を過ごした。
就活以降も様々な事があったが、本記事では省略させて頂く。
-大学1年生
予備校でのアルバイトでチラシ作成やポスター作成、EXCELで業務マクロ作成経験。webメディアライターとしてインターン、SEO分析を学ぶ。
-大学2年生
予備校のアルバイトでチーム運営を経験。リーダーの大変さとプロジェクト管理の困難を学ぶ。辛い日々の業務が後のガクチカとなる。
-大学3年生
ゼミ活動が始まる。経営戦略のゼミにて企業経営や回帰分析の手法を学び、統計学的観点から物事を仮説検証する思考を学習する。ゼミ長となる。
6月頃から応募しまくったサマーインターンで惨敗。参加できたインターンで周りの学生のレベルを知り焦る。
ガクチカは主に予備校アルバイトでのチーム運営を基にやりたい事等の軸を絡めていた。
9月頃から自己分析や業界分析を本格的に始めてなんとか秋冬インターンに参加。初期の軸は下記。3月頃には早期選考が進み始め、早い企業は2-3次面接まで到達。
【やりたいこと】
マーケティングや新規事業
【業界】
IT(web系中心)、コンサル、広告
【就活の三軸】
成長分野で働く・企画、マーケティングをする・新しいことに取り組む
-大学4年生
4月頃に第一志望群の企業を殆ど落としてしまう。
残っていた第一志望の企業も最終面接を2回という粘りを見せるも5月頃に不採用通知。焦りと不安から自己分析を再度進め、軸を修正して出願企業を増やす。メガベンチャーやベンチャーばかり出していたIT業界も大企業を追加する。
【増やした業界】
IT(ベンダー含む上流企業も追加)、人材、webマーケティング、PR、
【軸の修正】
具体化し、自身の経験などと結びつけた。大まかな軸は変えなかった。
受ける企業によって微修正しながら面接を進めた。
【面接対策】
情報収集等、対策を強化。中期経営計画や年次報告のチェックなど。
数値を集めることでより具体的な企業分析を行った。
内定0のまま迎えた6月1日。
幾つか選考が進んでいる企業があるなかで大手ITベンダーからの内定を承諾。他の企業を辞退し、就活を終える。他社選考辞退にあたり考えたのは主に下記の3点だった。
【最終的な判断基準】
・給与や福利厚生を総合的に判断した収入等の待遇面の比較
・入社後身につくスキルの比較
・転職市場での優位性の比較
内定がほしいなら、対価を払って良質な情報を手に入れろ
まず大前提として書きたいことは、何をするにも情報を集めることは必要最低条件ということだ。グーグルで検索すれば大量の情報が得られるし、ツイッターやインスタグラムにフェイスブック、情報が溢れている。
ただそうした便利な情報社会になったからこそ、誰でも情報を発信できるようになったことを忘れてはいけない。
情報の真偽を見抜き、複数のソースから仮説を立てることが大切だ。
よくあるまとめサイトやWikipediaで情報を探すのもいいが、ある程度信頼でき品質の良い情報ソースを幾つか持っておくことを強く勧める。
著者は下記のサービスをよく使っていた。特にNewsPicksのオリジナル記事は非常に良く、最新の情報もわかりやすく取り上げてくれる。
面接の前はNewsPicksの検索窓で面接を受ける企業名を入れて、関連情報をチェックしていた。思わぬ質問をされたときや逆質問などにも有効だ。
著者は今もNewsPicks有料会員だが、学生会員は500円/月だ。500円の価値は十分にあるし、就活生の間だけでも是非登録すべきだ。
対価を払って信頼できる、新鮮な情報を得るのは就活生のうちから習慣づけるべきだと思う。別に回し者ではありませんよ。
よく使っていた情報ソース
・NewsPicks(課金)
・日経クロステック(非課金)
・日経電子版(非課金)
・東洋経済オンライン(非課金)
・各社IRサイト
もちろん、有料だから良い、無料だから悪い、というわけではない。
それなりの情報源を用いて自身で判断できる能力があれば無料でやるに越したことはない。ただ、手間はかかってしまう。
加えておすすめしたいのは、「企業のIR情報」だ。
新卒採用サイトや募集要項にばかり目が行きがちだが、企業のIRライブラリには中期経営計画やアニュアルレポート、投資家向け情報など信頼できる有益な情報が溢れている。
その中でも特にお勧めなのは、「中期経営計画」「アニュアルレポート」だ。後述するが、企業は長期の目標を達成するために中期的な計画や目標を持っており、それに伴った人材を採用するのが一般的だ。
要するに、上記の資料には「どんな人材を求めているか」が書かれているということだ。これを知ることは面接においてかなりのアドバンテージとなるだろう。逆質問で差がつくネタを仕込むことも可能だ。
コロナショックで今後の就活はどうなるのか
世間はコロナショックで大変なことになっている。経済的な打撃はもちろん、生活様式にまで影響を与え、自粛警察なる存在を生み出すまで至った。
こうした状況下で就活はますます難易度が上がっていくことは間違いない。
【難易度増加】
21卒で言えば、早期選考やインターンに参加していたものが優先的に内定を獲得している。20卒に比べ早期選考化が進むと言われていたが、コロナの影響もあり早期化は加速している。
更に、採用にかける資金を削減する企業も増えるため、そもそもの採用枠が縮まり倍率は上がる。優秀な人材でも納得のいく就活が難しくなるだろう。
そうした流れで企業はより優秀な、自社の戦略に基づいた人材を欲しがることになる。優秀なだけでなく、なるべく企業の経営戦略に基づいた人材が必要になる。
そのためにはやはり中期経営計画などで企業分析を進める必要があり、就活生はそうした差別化どれだけ徹底できるかで内定率が大きく変化することになると考えられる。
また、面接もオンラインとなってきた。オンライン面接はオフラインでやるものとかなり感覚が違い、間のとり方や相手の雰囲気等を感じるのがかなり難しい。私も苦手な形態であった。
オンライン面接では限られた情報をすべて持っていかれるだろう。今までは「部屋の中の就活生」をみていたものが「画面の中の就活生」を見ることに変化するためだ。
この変化はかなり情報量をへらしているため、面接官も就活生が持つ情報に集中しやすくなり、今まで以上に論理性であったり話題の対応力、第一印象等に注目が行くだろう。そうした部分の対応もする必要がある。
【業界構造】
こうした状況下で業界ごとの特性や企業の対応力が顕著に現れることになる。
リモートワークに移行して社員を守ることのできる業界・企業であったり、賃金を下げずに対応する、株価が乱高下しない(大抵の企業は3-4月の下落は避けられないが)、不況下でも稼ぐ柱となる事業がある等。
就活生からするとそういう対応や力を見定める良いチャンスとなったわけだが、逆に言えばそうした優良企業には優秀な人材が以前以上に集まることとなり倍率が上がるのだ。
また、就活生と会いにくい今、就活生が持つ「属性」は今まで以上に価値を上げるだろう。学歴や資格、経歴やガクチカなど、これらは今まで会って担保していた信頼を補うために重要視されるのではないか。
【今後の経済】
日経平均こそ若干の戻しをみせたが、市場の経済指標は全く回復しておらず、オリンピックを過ぎればまた景気は悪くなる。
インフレ危機や中小企業の倒産、マーケティング費用の削減、消費の減衰、生活様式の変化等たくさんの要因が入り乱れて今後の経済はまだ先行きがわからない。それは採用サイドも同じ気持ちだろう。
就活浪人をする学生も増えるだろうから、就活市場はしばらくの間は時間をあけるほど厳しい状態になるかもしれない。そのため、早く効率的に動いて、周りに勝つことを徹底しなければならない。
正解はないからこそ、自分なりの判断基準を持つ
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