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がん闘病記⑥「二度目の手術」


激痛

2021年5月下旬、再び静岡がんセンターに入院となった。今度は肝臓の手術をする。この年の4月には直腸を切除しているのだが、複数の臓器を同時に手術することはできないらしい。

祖母をなくしたばかりで(※がん闘病記⑤を参照)、あまり精神状態はよくなく、病室でもぼーっとして過ごすことが多かった。

そして、手術当日を迎えた。手術着に着替え、窮屈な手術台に寝る。そして、麻酔を打たれた時だった。点滴が刺さっている左手甲に激痛が走ったのだ。まるで、石でえぐられているような痛みだ。悶えているうちに意識を失い、ICUで目を覚ました。

手術が終わっても・・・

手術が終わっても痛みとの闘いは続いた。麻酔が切れれば、脇腹に痛みが襲ってくる。リハビリのために点滴棒を片手に病棟を周回するが、へっぴり腰になってしまう。特にきつかったのがエコーをとるときに横になるときだった。脇腹に激痛が走るのだ。思わず大声をあげてしまうくらいだ。医師の見解では、ドレーン(※)があばら骨にあたり、痛みが生じているのだという。
しかも、エコーは複数回あり、その度に痛みに耐えねばならなかった。
※ドレーン・・・体内からの老廃物を排泄するための管

抗がん剤治療

手術を終え、病巣は切除された。しかし、ステージ4まで進んでしまったため、再発する可能性は大きい。そのため、抗がん剤はどうしても欠かせないものになる。ここで、静岡がんセンターでの治療を終え、自宅から近距離である浜松医科大学附属病院に引き継ぐことになった。

あらためて、治療に懸命に取り組んでくださった静岡がんセンター大腸外科眞部祥一医師、肝胆膵外科山田美保子医師、病棟看護師の皆様に心よりお礼を申し上げます。

病棟での楽しみ

一般的に入院生活というものは味気なく、退屈なものである。自分の場合はプロ野球中継が大変な楽しみになった。入院した時期が4~5月だったため、野球開催期間だったのは大変な幸運だった。静岡がんセンターの病棟のテレビはBSが入るため、野球には困らなかった。辛い入院生活の癒しとなってくれた。

また、病院は富士山のふもとにあるので、朝の早い時間帯に廊下から朝焼けに包まれる富士山が大変美しかった。

そうして、2021年7月から抗がん剤治療が始まることになった・・・
がん闘病記⑦へ続く・・・

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