【読書メモ】21世紀の不平等
「21世紀の不平等」、アンソニー・アトキンソン著
昨今注目の経済学分野である「格差」を扱った研究書である。ベストセラーとなった「21世紀の資本」の著者であるトマ・ピケティ氏が本書の「序文」で指摘するように、格差是正のための政策提言を展開する「行動計画に完全に専念した本」であり、格差・貧困問題を扱う大著である。
筆者のアンソニー・アトキンソン氏はピケティ氏の師匠にあたり、格差・貧困問題を理論的・実証的に研究してきた世界的権威である。ピケティ氏も大きな影響を受けた研究者の一人