おふとん

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映画「Shari」を見てきた

 すこし前になるけど、公開前から楽しみにしていた、映画「Shari」を見てきた。 どんな映画も一言で感想なんて言い表せるわけないのだけど、 敢えて言うとするならば、めためたにメタファーの表現合戦。これがとにかく最高!  もっともっと言うとアーカイブブック(映画パンフではないところがまた良し。)もこの映画がぎゅっと詰まっていてこれまた最高。 以下、あらすじ 羊飼いのパン屋、鹿を狩る夫婦、海のゴミを拾う漁師、秘宝館の主人、家の庭に住むモモンガを観察する人。彼らが住むのは、日本最

    • コップのポカリは高熱の夜

      暑い。とにかく暑い。あつくって仕方がなくて、暑いと言ってしまうのも憚られる。 連日テレビからは、危険な暑さになるからご注意をと毎日言われている。 危険な暑さならもう全部休みになってくれ〜!と嘆いて毎日会社に向かう。 もっぱら夏が苦手で、太陽の下にいると熱が体に溜まってしまって脳みそが沸騰したようにぐらぐらしてしまう。 何にせよ今年の夏は取り分け厳しいように感じる。 何をしても汗、日差し、吹く風は熱風。 汗を流すために風呂に入るも、ドライヤーの風でまた汗をかく。 風呂上が

      • 映画がすきだというだけのこと

         わたしは映画がすきだ。うんちくを語ったり批評したりするつもりは全くない。  映画は良い。疑似体験とまでは言わないが、自分の感情がコロコロすすむストーリーに乗って、トリップする。(サクセスストーリーだとなお良し。)かと思えば、おもーいテーマにやられて1週間くらいモヤモヤさせられ、なんだか人と連絡を取りたくなくなったりSNSをアンインストールしたりしたときもあった。若い。  なにも考えたくない時には、起承転結ががちっと決まっていて、いやそんなうまいこといくかいな!とつっこみた

        • 家族のはなし-父

          父はスキンヘッドだ てっぺんの髪が金輪際生えてこないようなのでその他の生えてくる髪を剃り込んでいる。そのうえ、外での仕事も多いので日焼けしており、髪は生えないくせに、立派な髭をこさえているので見た目が怖いと言われがちだ。 わたしが中学生の頃、仲の良い友人はふざけて父のことを「あんたのお父さん、前科あるもんな」と言っていた。ほんとうにそう見えてしまうので、なんとも際どいジョークだと思う。 父は偏屈だ。訳の分からない自分なりの理屈を通してフンっと鼻息をならすいけ好かない男だ。

        映画「Shari」を見てきた

          家族のはなし-母

          わたしは家族がすきだ。 両親は生まれてから今に至るまで、現在進行形で愛情をドバドバ注いでくれている。 わたしの家は山と田んぼがすぐそばの田舎の小さな集落にあり、家には塀などはないのでどこからどこまでが庭なのかいまいちわかっていないようなところにある。 庭には、両親が植物好きなこともあり、たくさんの木や花が植えられている。母はとくにバラがすきで、小さい頃にはひとつひとつ香りを嗅がせてくれていた。 母はおかしな人だ。よくある"おっちょこちょいの天然お母さん"とかそんなかわ

          家族のはなし-母

          社会性おばけになりたくない

          仕事をやめて3ヶ月経とうとしている。 無職である。 大学を卒業して地元を離れて2年と半年、やれるぞできるぞと自分にプレッシャーをかけていたら、いつの間にか心身ともに限界を超えそうになっていた。私の社会性が剥き出しになり、みんなの期待する「私」が一人歩きしている状態だった。 誰かからお前はこうあるべきと言われた訳ではない。期待がかけられている訳でもたぶんない。しかし塵も積もればなんとやら、褒められる→もっと頑張るのルーティンが体にがっつり染み付いていたようだった。 元はと言

          社会性おばけになりたくない