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「念願かなって」・・・思い続けたもの。


昨今の旅行自粛の影響で、
通販で日本の「食」を求める方も多いと思いますが、味だけでないのが日本の食の魅力。
見た目の美しさや、素材へのこだわり、その料理の誕生にまつわる物語など、色々な魅力があります。

食を楽しむ旅が気楽に楽しめる日を祈って、かつて体験した「食のイベント」について紹介します。

私には、子供の頃から気になっていて、大人になったらやってみたいと思っていた「食の三大イベント」がありました。
きっかけは、サザエさんの中に登場したそれら食のイベントに憧れを抱いたのが始まりでした。

一つは「流しそうめん」。

これは先年、発祥の地と言われる高千穂峡の専門店で体験。予想通りの感激でした。

二つ目は「〇〇狩り」。

リンゴ狩りやブドウ狩りと言った食べ放題のもので、これも数年前に、家族で行った「いちご狩り」で実現。
ちなみに、ある会社の新人君は、「いちご狩りやリンゴ狩りは分かりますが、もみじ狩りって何を狩るんですかね?」と言っていた。
それは、紅葉見物の事だよ。

そして、最後に残っていた三つ目が、「わんこそば」でした。

ご存知のように「わんこそば」は、盛岡・花巻などの郷土料理で、一杯食べる終わるとすぐさま、横にいる仲居さんがお代わりをお椀に入れていくという趣向です。

実は「わんこそば」は、十数年前にも体験するチャンスがあったのです。

何の機会だったか忘れましたが、脚本の師匠と弟子数人で東北に出かけた時の事です。

大勢の他人の前で「初体験」をするのは、当時の信条と食のルールにはずれるので、解散となってから密かに・・・と計画していました。

ところが、師匠と弟子一同で昼食を取っている時、弟子の一人が、「わんこ」って何ですかと聞いてきました。それなりに年を取っている独身男で、最高学府出身という噂なのに? と思いましたが、他の弟子たちが説明すると、何を思ったのかすでに一食食べたのに、挑戦すると言い出したのです。

私は、心にむら雲がかかるような気分でしたが、しかしその人の勝手だからとその場は静観することにしたのですが、これが間違いでした。

その彼の「わんこそば挑戦」は、なんとも悲惨でした。
汁やソバの切れ端を周りに飛ばし、たいした数もいかずギブアップ。

その場にいた師匠も他の弟子たちも、言葉少なに早々に会計して解散となりました。

私と言えば、すっかり「わんこそば」を食べる気が失われ、トラウマのようになって、それからしばらく盛岡地方に行っても「わんこそば」を食べる気になれませんでした。

十数年の時が流れ、他の二つを実現した今、やはり三つ目を残したままでは、人生の悔いが残ると一大決心。

今年になってようやく体験することができたのです。

無理をせず30杯くらいで終わらせたのですが、「初体験」の感動はかけがえの無いものでした。万歳。

日本中に珍しい料理はあります。例えば魚介類の入った鍋の中に、焼けた石を入れて一気に炊き上げる、男鹿半島の「石焼料理(石焼桶鍋とも)」など、イベント性のある郷土料理に出会うと、心がときめきます。

さあ。次の「食の三大イベント」を決めようかな。

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