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【観戦記】FC町田ゼルビア対松本山雅(J2リーグ第34節)

こんにちは。

日曜日、ミッドウィークの試合から中3日で、松本はアウェイ町田に乗り込んでの試合です。なんだかんだで相性の悪い町田ですが、点の取り合いになる傾向の千葉戦を除き安定した守備からのサッカーで勝ち点を奪いたいところです。ヘッダーは公式より

本日の試合もDAZNにておうち観戦。アウェイサポもたくさんいますね。関西に住んでからは町田はとても遠く感じるアウェイになってしまいました。野津田の帰りに路線バスでピューロランドにでも行ってくるといいでしょう。

町田のホームスタジアム、町田GIONスタジアムは絶賛改装工事中。リーグ戦を戦いながら並行して改装工事をするというのは、ヨーロッパみたいでいいですよね。確かウディネーゼとかそうですよね。ユーヴェはオリンピコディトリノでしたが。

スタメン

町田(4-4-2)

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4-4-2ですが、前節同様2トップの一角が降りてくる4-4-1-1のような形をとることが予想されます。水本もスタメンです。

松本(5-3-2)

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松本はほぼ前節と同じ布陣。両サイドで起点を作りショートカウンター、もしくは1トップ2シャドーにして相手を押し込む、使い分けがあっても面白いかもしれません。

試合展開

前半

試合の入りは、どちらもシンプルなロングボールで相手陣内に押し込み、なかなか2本3本とパスが繋がらない展開。どちらかというと町田の方が保持できる時間がありました。

町田は松本守備陣がボールを持つとタイトにプレッシャーをかけて余裕を与えません。それを上手く剥がして町田の裏を突きたい松本でした。10分には中盤から阪野へロブのスルーパス、5深津を背負いながらだったのでシュートまでは行けず。

14分過ぎからの連続チャンスはなぜ生まれたか

松本は14分から飲水タイムに入る22分ごろまで立て続けにチャンスを作ることが出来ました。14分には佐藤からワイドの中美、クロスをファーで合わせた浦田。飛び込んでのボレーでしたがGK福井のビッグセーブ。これで得たCK、クリアをニアで拾ったセルジからマイナスで受けた大野のシュート。これも福井のセーブに遭います。

19分にもセルジのシュートがブロックに当たり、それを前Tが拾ってフリーで打つも福井にセーブされ、阪野も詰め切れず、ゴールならず。立て続けにチャンスを作れたものの、松本は先制することが出来ませんでした。

見た感じ、中美の左サイドが結構空いていたことが連続チャンスに繋がっていたように見えます。町田の両SH、8ジョンチュングンと13岡田は積極的に中に侵入、松本の中3枚に中盤4枚が絞ってプレッシャーをかけていました。その分、SBがケアしなければいけないスペースは大きく、そこで中盤で松本が拾えてから中美に展開した際に、酒井の距離があり起点になれていたんだと思います。酒井のプレスが単純に遅れ気味だったのもあると思いますが。


飲水タイム後、町田がペースを取り返します。ここでも町田は中盤4枚が絞って松本の中3枚の脇を狙います。27分には18高江から13岡田のミドルシュート。ここは村山がセーブ。上手く3枚の横を突けたシーンでした。基本は縦に一発で蹴ってくることが多かったのですが、そこから何本か中で繋がれると崩される感じでした。

町田は守備時、両SHが松本の中央とWBの間のコースを消すポジションを上手く取れていた為、松本はなかなか幅を使って回すことが出来ず、チャンスはj自陣からのショートカウンターありきな感じでした。

基本はロングボール中心で、そのこぼれ、球際の激しさが目立つ前半でした。


後半

後半立ち上がり攻勢をかけたのは町田。48分には降りてきて引き出した平戸からの展開で右ぎりぎり折り返したジョンチュングン、クロスをファーで合わせた岡田のヘッド。クロスバー直撃。町田の両サイドを大きく使った揺さぶりの時間が続きました。ただ松本もフリーマンを作ったり偏ったスペースを作っていたわけではなかったので、完全に崩された感じは受けませんでした。むしろ中で回している際に上手く奪って虎視眈々とカウンターを狙っている感じがありました。

松本の先制点は53分。右サイドで前Tが交錯し脚を痛めるも松本はプレー続行、浦田、阪野、浦田に戻して中央の杉本、降りてきたセルジ、ポストプレーで受けた阪野、上がってきた常田の左脚一閃。落ち着いてコースを突いた見事なゴールでした。前節千葉戦、その前の福岡戦でもいいシュートを打っていた常田。いつ決まってもおかしくないような感じでしたから、ついに生まれたゴールといったところです。

先制ゴールの前から回す余裕があった

フィニッシュは見事でしたが、あの直前のタイミングでの町田のプレスのかけ方が緩く、セルジが持ったところ(ここでは高江と佐野)、阪野が降りたところ(中途半端についていった水本)に実質人数はかけてもボールに行っていない為、松本は割とフリーで崩せた感じはありました。サイドから中へスライドしていく中で、ボールを見ている守備になってしまい、常田という意外なところからのシュートに対応しきれなかった印象です。ほんと力抜いていいシュート打ちましたね。前からキック精度あるって言われてましたんもんね。

先制後も、松本はセルジと杉本を中心に攻勢をかけます。53分に杉本とセルジでセルジのシュート。対して町田は前半よりもSHをワイドにポジショニングさせ、サイドを起点にチャンスを作ろうとします。特に左の岡田のサイドから右サイドに展開、フィニッシュでまた岡田が入ってくる、といった展開が目立ちました。

ただ逆にこうなると松本は中盤で3対2、セルジが降りてくると4対2になるので、どちらかというと外で持たれても中でやらせない、これはこれでオッケーです。奪って中に付けて展開すればカウンターに持って行けます。中の数的優位は大きかったと思います。中でやられたピンチは58分の中島シュートを弾いたところから高江のロングシュートぐらいです。

60分に交代。中美を下げて鈴木、前Tを下げて塚川を入れます。北Qシステムです。守備時は5-3-2、攻撃時は3-4-3に近い形ですがセルジが下がって鈴木のサポートをして、張ったファーの位置に塚川がいるので、可変的に4-4-2っぽくもなりました。左で時間を作る、守から攻への切り替えで塚川が一気にビルドアップするなど、交代で入った二人が新しいアクセントをつけたことがよかったです。

2点目も松本が狙った形からだった

町田は段々とSHが前に張り、中盤が空いてきます。ワイドにポジショニングしているとも言えますが、距離感が遠く間延びしているという感じの方が強かったです。こうなると町田はSBがしんどい。特にセルジが寄ってくる酒井のサイドがしんどい

松本は左を重点的に狙い、ファーの塚川を狙ったクロスを上げます。CBは阪野を見なければいけない、そうなると塚川と対峙するのはSB奥山、ミスマッチが生まれるので、ここに合わせるボールが何回かありました。松本の2点目はこうした形から塚川が合わせたわけですが、その前に63分の鈴木のクロス(奥山クリア)、64分の奥山を引き付ける塚川のフリーラン(中選択)、66分のセルジの塚川狙いの左クロス(キーパーキャッチ)など、フィニッシュまではいけていないものの狙いが出せている時間が続きました。

追加点を奪った後も、松本は左を中心に回してからクロスでチャンスを作ります。73分には大野の枠外シュート。とにかく今日はセルジのフリーランが効いていて、町田はマークの受け渡しが出来ておらず、その場その場での対応、後手に回っている印象でした。そこから鈴木の精度あるクロスも素晴らしかったです。前半に中美がじわじわ酒井を苦しめていたのも絶対効いていたはずです。

2点を獲ったあとの松本は精神的に優位に立ったこともあり、守備時は綺麗に5-3-2で並び、ワイドに4枚並ぶ町田のそれぞれの選手に近い距離で正面から対応できていました。ピンチだったのは79分、相手陣内深いところで杉本が倒されるもファウルをとってもらえず、カウンターを受けた場面。橋村がボックスまで持ち込んでという所でしたが、サポートがなかったことに助けられました。最後失点したところもそうですが、右サイドの守備への切り替えの部分は気になりました。塚川が高い位置取るので特に空きがちです。

82分にはバブンスキーを入れて町田はパワープレーに入ります。それに対し松本は5バックを中心にセットアップ状態でしっかり守ります。

前回の反省を活かし、放り込みにもしっかり対応して盤石の勝利、としたいところでしたが、最後に失点。深津の放り込みからバブンスキーのヘッド、ポストのステファン、ダイレクトで13岡田。やはりちょっと大野と隼さんの関係が気になります。

しかし町田の反撃もここまで。最後試合が荒れてましたが時間を無駄にしてくれて逆に助かりました。松本が2-1で勝利。アウェイの方が好調な感じです。

試合総括

最後の失点は残念でしたが、後半の自分たちで回しての先制点、千葉戦同様サイドバックとのギャップを狙った塚川の使い方が当たり、2点を奪っての勝利5-3-2と北Qシステムを上手く使い分けていたのが勝因かもしれません。先制しても5-3-2で固めることなく北Qシステムで押し込もうとした采配も、主導権を譲らない意志があって町田の焦りを誘っていてよかったと思います。

相手にやられそうなところで時間を使う交代策ポジショニングなど、いろいろな部分で今日は上手だったと思います。最後の失点がなければ今期のベストゲームの一つでしょう。

町田からすると後半の立ち上がりでチャンスを作れなかったこともあり、少し前と後ろのポジションの選手の間に開きがあって、たまにバックパスブチギレおじさんがブチギレしそうなバックパスもあり、なかなか連動したサッカーが出来ていない感じでした。最後の1点も決して狙っている形ではないと思います。まあ相手のことより今日の松本のゲームコントロールが見事だったことの方が大きいですね。

次節は1週間空いてホームで岡山戦です。最近の柴田さんはイツメン固定気味なのでしっかり休んでもらって万全のコンディションで戦って欲しいです。ヒロキとパの凱旋も楽しみですね。

セかパか。野球かっ。










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