見出し画像

The 戦略 その1

みなさん、こんにちは。ちょこっと経営学のGyakkonです。
ちょこっと経営学では、ビジネスパーソンが課題解決のヴァーチャル体験をするために、経営学のロジックを基としたGyakkonの実体験をお話します。

Gyakkonはメーカーに転職し、当時、10年間変わらなかった売上を約7年で2.2倍にしました。
ビジネスパーソンが、このヴァーチャル体験により、経営学のロジックを
自分のものにし、現場のシチュエーションに応じてロジックが使えるようになります。ロジックを使うことによって、課題解決、生産性向上を実現することができます。

今回は戦略策定です。戦略策定のフローやポイント、戦略実行の中心者となるリーダーの必要なスキルなどについてお話します。

Gyakkonが経営戦略の中で業務を行う時に、いつも教訓としていることは、「3人のレンガ職人」です。
そうなんです。戦略を策定するということは、言われたことだけをする
「レンガを運ぶ職人」ではダメで、自分の所属する部署のみを考える
「レンガで壁を作る職人」でもダメで、会社全体を日頃から俯瞰する
「レンガで城や宮殿を造る職人」にならないといけません。

今回は、城や宮殿を造るためのフレームをご紹介します。
いつもは、Gyakkonの活用事例を後半でお話しますが、今回はフレームごとにご紹介します。


1.経営の実行対象とは?

経営で何を実行しないといけないかを全体的に捉えた場合、図のようにピラミッド型の階層構造で表されます。
画像:戦略ピラミッド

Gyakkon活用事例

2.理念

理念の目的は3つあります。
①モチベーションを上げるため
②判断基準
③コミュニケーションツール

また、リーダーとしてはゴーイングコンサーンのために、理念を基とした
存在価値の向上に努めることが大切です。

Gyakkon活用事例

3.ゴーイングコンサーンについて

ゴーイングコンサーンとは会社が将来にわたって継続して事業を行うことを指し、企業価値を高めるための考え方になります。

ゴーイングコンサーン実現のためには、顧客価値の創造、ブランディングが必要となります。

(1)顧客価値の創造について
顧客価値の創造のためには、オーダーファーストやベネフィットの目線が重要です。

Gyakkon活用事例

(2)ブランディングについて
ブランディングのためには、ブランディング対象の選定と、ブランディングによるロイヤルカスタマーの創出が重要です。
ブランディング対象は①企業②製品③サービス④テクノロジー⑤人材
⑥ビジネスモデルとなり、どの対象にリソースを集中させるかが重要となります。よって、USPを持つことによる継続した価値提供力が必要となります。

ロイヤルカスタマーとは、商品やサービス、企業、ブランドに対して愛着や信頼を持っている顧客のことです。ブランディングにより、
このロイヤルカスタマーを創出することが重要となります。

Gyakkon活用事例

他にも、安定収益と持続性、組織マネジメントや集合天才といった考え方、事業承継がゴーイングコンサーンに必要な要素となります。

Gyakkon活用事例

4.経営戦略

経営戦略の目的は2つあります。
①外部環境に対応しながらビジョンを達成するため
②市場の中で競争優位とポジショニングの確立をするため

また、経営戦略には3つの階層があります。
(1)企業戦略(2)事業戦略(3)機能戦略です。

戦略策定をする際に重要なのが「選択と集中」です。自社の経営資源、
いわゆるリソースには限りがあります。限りあるリソースで、「どのような顧客」に「どのような価値」を提供するかを、選択と集中で決めることが重要となります。

Gyakkon活用事例

選択と集中によるポジショニング戦略も重要となります。
ポジショニング戦略とは、STPとマーケティングミックスを結ぶ役割を
果たします。ポジショニングマップを活用することで他社との差別化を
見える化し、訴求ドメインを策定します。

Gyakkon活用事例

そのうえで実行するための組織体制を検討し、業績計画、
5W2Hのスケジュール策定、進捗チェックの仕組み、方針運用ルール、
成果配分を決める必要があります。
組織体制の検討においては、メンバーの特性分析や実現可能性、
自発能動を生む「責任と権限」の明確化、意思決定フローの決定、
直間比率のバランス確立、先見性の風土づくりも同時に検討する必要があります。

Gyakkon活用事例

さまざまな観点を駆使しながら、あるべき姿を設定し、現実・現場・現品で掌握した事実とのギャップを課題とし、課題解決に向けた取組みが必要となってきます。

Gyakkon活用事例

また、不測の事態が起こった時のリスクヘッジとして、
コンティンジェンシープランを策定することも重要となります。
コンティンジェンシープランとは、緊急事態が発生した際に、
事業への影響を最小限にとどめるために実施する施策や行動指針を記した
プランのことをいいます。

Gyakkon活用事例

5.収益モデルの策定

経営戦略を策定する際には、戦略が収益モデルとなっていることが重要です。収益モデルを構築するためには、主なポイントとして、①独自性が発揮できる市場の選定②企業、製品、ビジネスモデル等のブランディング領域の決定③リピーターやロイヤルカスタマーが生まれやすく、長期にわたり安定受注が見込める仕組み④受注量の時期による格差解消⑤投資領域の決定が
挙げられます。

Gyakkon活用事例

6.企業戦略

では、戦略策定をする単位について見ていきましょう。
企業戦略とは企業単位で立案する戦略のことです。
企業戦略は別名、成長戦略とも呼びます。

7.事業戦略

事業戦略は事業単位で立案する戦略のことです。
事業戦略は別名、競争戦略とも呼びます。

事業戦略においては、競合他社とどのように戦うかも重要となります。
その際に参考となるのが、ランチェスター戦略です。ランチェスター戦略とは、「強者の視点」と「弱者の視点」で戦略を策定するための考え方です。また、マイケル・ポーターの差別化戦略や集中戦略も同様に事業戦略において参考となります。

8.経営計画

続いて、戦略の具体化です。
戦略に対し、いつ、だれが、なにを行うかを見える化したのが経営計画となります。
経営計画は、1年単位の短期経営計画、5年単位の中期経営計画、
5年以上の単位となる長期経営計画の3つに分かれます。
具体的には、先の経営戦略でお話したように経営方針策定、組織体制確立、人材育成、従業員評価、公正な配分について、いつ・だれが・なにを行うかの計画を可視化します。

9.戦略リーダーについて

戦略策定には、戦略を策定するリーダー自身のスキルが重要となります。
ここでは、戦略リーダーの定義と戦略リーダーの役割についてお話します。

戦略リーダーと比較されるポジションとしてマネージャーが挙げられます。では、戦略リーダーとマネージャーにはどのような違いがあるのか見て行きましょう。
(1)リーダーの要素
リーダーには次の5つが必要と言われています。
①あるべき姿を創造する力②方向性の意思決定をする力③ビジョン・
戦略策定力④推進力を高める力⑤コーチング力
一方、マネージャーには、以下の5つが必要と言われています。
(2)マネージャーの要素
①課題を解決してあるべき姿に向かうようにする力②方向性の目標設定を行い効率的な達成を実行する力③計画策定力④生産性を高める力
⓹ティーチング力

(3)リーダーの役割
小規模単位の集団では、リーダーとマネージャー両面を持つのが望ましいと言われています。
組織の3要素の各役割を表すと、①リーダーは共通の目的を示すことによりメンバーの自発的な行動を促し、貢献意欲であるモチベーションを上げることに努める必要があります。②また、マネージャーはリーダーが示した共通の目的を達成するために、機能に役割を持たせることによるコミュニケーションの促進を図り、メンバーの自発的な行動を促すことで貢献意欲であるモチベーションを上げることに努める必要があります。

Gyakkon活用事例

10.フォロワーシップについて

戦略リーダーが戦略を策定し推進するには、統率・指導・実行・演出の力だけでなく、補佐責任であるフォロワーシップの要素も必要です。
フォロワーシップの要素とは、経営理念・ビジョン・方針の理解、報連相や打ち合わせの自発的行動、戦略落とし込みの翻訳力、目標設定力、全社最適を優先した思考が挙げられます。
戦略リーダーでありながらも、立場によっては、経営者のビジョンを達成するためのディレクターにもなりますので、ビジョン実現性を高める役目も
担うことが必要ということです。

11.今回のまとめ

では、今回のまとめです。
・戦略策定する際のイニシャル策定では、俯瞰的かつ中長期を見据えた全体フレームを意識することが大事
・戦略策定するリーダー自身が、戦略策定にふさわしい人物像に近づくことが大事

12.参考動画

①USPについては、『これを持っている人は強い!「USP」』
②差別化戦略、集中戦略については、『つまり三刀流・「3つの基本戦略」』
をご参照ください。
ランチェスター戦略については、後日、配信予定です。

今回は、戦略策定について第1弾をお送りしました。ではまた次回お会いしましょう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?