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〈仕事の効率化〉とはいうけれど、非効率なことにも価値はあるかもしれない

ボクたちビジネスパーソンは、〈仕事の効率化〉に躍起になっている。仕事を効率化すれば生産性がアップし、そのぶん利益も増える。その理屈はまちがっていない。ただし、それはあくまで経済的な視点だ。「そうだよ。それのどこがいけないの?」という疑問がキミの頭に浮かんだはず。もちろん、悪くない。「お金は必ずしも幸福を保証しない」は真実だとボクは考えているけれども、収入アップをめざして奮闘している人を嘲笑う気は毛頭ない。ただ、立ちどまって考える必要はあると思っている。

経済的な視点で仕事観を構築すれば、自分自身を“機械”と見なすことにつながるのではないか。まさしく、自分を社会の“歯車”として考えることになる。「真理のとらえかたのちがいだ」とキミは反論するかもしれない。ボクも生産性や効率性を高めることは否定していない。むしろ日ごろから試行錯誤している。でも、たとえば文章を綴るのにパソコンではなく原稿用紙を使ってみると、よりよい文章が生み出される気がしている。じつは、非効率な行動のなかに価値がある。そんな場合もありうると意識することが幸福につながるのではないかとボクは考えはじめている。

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