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リメイクマスターへの道
最近、夜ごはんを作るのが楽しい。定時退社できる日が増えて、時間と心に余裕が生まれたからだと思う。繁忙期は帰って料理する気が起きず、スーパーのお弁当やコンビニの麺ばかり食べていた。それだって十分おいしいのだけれど、自分で作ると、心なしか満足感が上がるような気がする。
料理と言っても凝ったものじゃなく、冷蔵庫に眠っている「そろそろ消費しないとやばい」ものを使って一品作るのが楽しい。またひとつ、死にゆくものを救った……と達成感に浸れるのだ。
そして、作ったごはんを食べる人がいるというのも、大きいのだと思う。
少し前まで私と夫は個食だった。お互い食べたいものを買って帰って、食べるタイミングも別で。最近は、年中繁忙期の夫の帰宅に合わせてごはんを用意しているのだけれど、先日、げっそりした顔で食べながら、ふと夫が言ったのだ。「生きててよかったなと思う」
まじかー、そこまで……と面喰いつつ、完全にこの言葉に乗せられた私は、料理へのモチベーションをぐんぐん上げている。もちろん、やる気の出ない日はあるので、そういうときはスーパーのお弁当やコンビニの麺に頼っている。
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帰る道すがら、冷蔵庫に眠っているものに思いを馳せて何を作ろうか考える。先日作ったのは、これ。
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賞味期限を3日過ぎた高菜漬けを使った。一時期 高菜漬けにハマった夫が買ってきたのだけれど、すっかりその存在を忘れ去り、冷蔵庫の奥に眠らせたままだったのだ。「賞味」期限だし、火を通せばまあ、ギリギリ大丈夫だろう。
このチャーハン、敬愛する☆栄養士のれしぴ☆さんのレシピで作った。この方のレシピは何を作っても間違いがない、ほんとうにおいしい。仕上げに韓国のりを散らすと、香ばしくなってさらにおいしかった。
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今週は、クリスマスの残り物を使った料理をよく作った。
今年のクリスマスは「料理したい欲」がみなぎっていて、料理サイトや、愛しのホットクックに頼っていろいろ作った。牛肉の赤ワイン煮込み、ウインナーと玉ねぎのオープンオムレツ、アスパラベーコンミニトマトのアヒージョ、海老とブロッコリーのサラダ。普段は買わない食材(牛肉とか、海老とか)を使うと、急激に特別感が増すな。
4人分の量で作った赤ワイン煮込みは、3日続けて食べても余った。これ以上冷蔵庫で寝かせられない。どうしようかと考えていると、夫が「オムライスにかけたい」と言った。なるほど、名案である。
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卵は賞味期限が切れたもの、ケチャップライスのウィンナーは冷蔵庫で干からびかけていたもの。「そろそろやばい」食材を一掃できた上においしくできて、輪をかけて嬉しかった。
副菜を作るのも、たまには楽しい。
ケチャップライスの人参の余りは、キャロットラペに。海老サラダで余ったブロッコリーは、マカロニ、ツナ缶と和えて和風サラダにした。いつもスーパーの千切りキャベツばかり食べているので、手の込んだサラダってこんなにもQOLが上がるのね……と感動した。
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あとは、アヒージョとバケットが余ったので、これもリメイクした。アヒージョは、茹でたスパゲッティと炒めてペペロンチーノに。バゲットは、溶き卵(賞味期限切れ)と牛乳に浸し、ハムとチーズを挟んで焼いた。レシピではおいしそうに見えたけれど、いざ作ってみるとそこまでだった。バゲットがやわやわで、味もはっきりしない。次は浸す時間を短くして、味の濃いソースを和えようと思う。
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リメイクして、おいしくできると楽しくてたまらないけれど、失敗することもやっぱりある。
たとえば、賞味期限の切れた納豆を使ったとき。納豆に片栗粉とねぎを混ぜ、焼くとおいしいというのを見てやってみたら、焼きが甘かったのか、ぐちょぐちょした得体の知れないおかずになった。夫は気を遣って「おいしいよ」と言ったけれど、絶対においしくなかったと思う。
それから、これまた賞味期限の切れた魚肉ソーセージを、薄切りにしてオーブンで焼いたとき。サラミ風を期待したのに、これも焼きが甘かったのか中途半端な柔らかさと温かさで、心を無にして食べた。もう作るのはやめよう、と思った。
失敗したときのがっかり感は大きいけれど、こうして経験値が増えていくんだなと考えると、悪い気はしない。数年前の私はお米をとぐことすら覚束なかったのだ。食材を無駄にしない、かつ、おいしいものを作りたいと思えるようになって、当時に比べればたいした成長だと思う。
少しずつ少しずつレパートリーを増やして、「こうしたらもっといいかも!」というひらめきを取り入れて、今、おいしく作る勘を身に着ける道中にいる。私の料理の世界は、着実に広がっているはず。
数十年後には、リメイクマスターと自負できる実力を手に入れたい。
🍳(追記)
読み返して改めて自覚したけれど、賞味期限を切らし過ぎている……。まずは上手に買え!、ここからですね。
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