スコット・ロバートソンは、豪華バックス陣をどのように使うのか?
スーパーラグビーのオフシーズン、マイケル・アララトア、アンドリュー・マカリオ、ルーク・ロマノ、ウェトゥカモカモ・ダグラス、トム・サンダースといったフォワード陣を他クラブに奪われたクルセイダーズですが、バックス陣には圧倒的な厚みをもって今年もスタートできるでしょう。
昨シーズンのバックラインのフルタイムメンバーはエレタラ・エナリ、ブレット・キャメロン、マナサ・マタエレで、彼らは2021年に合計でわずか3回の出場を果たしただけでした。彼らの代わりにスコット・ロバートソンは、元オールブラックスのテ・トイロア・タフリオランギ、スーパーラグビーの経験豊富なサイモン・ヒッキー、そして国内で最も破壊的な若手ウインガーの一人であるキニ・ナホロを指名しました。
昨年は負傷者が多かったこともあり、選手選考に影響を与えましたが、そのような新戦力がいなくとも、昨シーズンまでの才能を生かすことは、ロバートソンにとって大きなチャレンジとなります。
昨年は開幕から6試合連続で13番を背負ったジャック・グッドヒューがACLの断裂というアクシデントに見舞われ、このオールブラックスは、キャンペーンの後半を欠場することになりました。同じテスト代表のジョージ・ブリッジとブレイドン・エノーも、シーズン中のわずかな期間しか出場できず、そのため、ダラス・マクロード、レスター・ファインガヌク、マタエレといった選手たちにチャンスが与えられました。
特にファインガアヌクは、中盤やウイングで印象的な力を発揮し、リッチー・モウンガと同じ13試合の出場を果たし、今大会のクルセイダーズの中で最多となりました。
一方、チャイ・フィハキやイザヤ・プニヴァイなど、昨年新たに加わった選手たちは、シーズンの大半をトレーニングフィールドで過ごし、クルセイダーズ・ナイツの育成チームで数少ない出場を果たしています。
この先、シーズン中に何人かの選手が負傷することは避けられないが、新型コロナプロトコルもその一端を担うことになるでしょうが、ロバートソンは、すべての選手をレギュラーとして出場させることに苦労しているかもしれません。
RWC2023の開幕戦で戦うオールブラックスとフランスの因縁の歴史🧐#オールブラックス布教期間#allblacks pic.twitter.com/1rPDFHpRfU
— ALL BLACKS番記者・黒猫 (@rugbykuronekoya) January 30, 2022
デヴィット・ハヴィリ、グッドヒュー、エノー、ファインガアヌクは、中盤の重要なオプションであり、このうち3人はウイングでも活躍でます。
ハヴィリは、もちろんバックラインのどこでもプレーできますが、昨年は12番でプレーし、オールブラックスでも12番で長くプレーした後、クルセイダーズでもその役割を続けることは間違いありません。ファインガアヌクとのコンビは、頭脳と腕力を兼ね備えているが、グッドヒューはアウトサイドセンターで最初のチャンスを得ることになりそうで、ファインガアヌクとエノーはアウトサイドバックのポジションを確保しなければならないでしょう。
ジョージ・ブリッジとセヴ・リースは今年、代表チームの一員としてプレーし、フィハキとプニヴァイは昨年、カンタベリーで活躍したことで、スーパーラグビーに挑戦する準備ができていることがわかっています。
そして、昨シーズンのワールドラグビー最優秀新人賞を受賞したウィル・ジョーダンは、オールブラックスでインパクトを残したウィングであっても、クルセイダーズで15番をつけると思われます。
多くの選択肢があることは、ロバートソンにとって良い悩みの種ではあるが、シーズン中、そしておそらく2023年に向けて、少しばかり居心地の悪い会話になる可能性もあります。
クルセイダーズの選手たちは、クラブでの素晴らしい競争が彼らのベストを引き出すと常に指摘してきたが、その深さは限界に達しているようです。トップ選手全員がバックラインに定期的に入ることは不可能であり、そのために他の場所を探さなければならない選手もいるかもしれない。
リース、ブリッジ、ジョーダンは今シーズンで契約が終了し、グッドヒュー、エノー、ファインガアヌク、ハビリなどは、クルセイダーズやニュージーランドラグビーとの契約がさらに1年残っています。
ファインガアヌクを除くすべての選手がオールブラックスで、代表チームの枠をめぐる競争が非常に激しいことを考えると、これらの選手の中には、国内の他の場所に行くのが最善である者もいるかもしれず、2022年は誰が残り、誰が去るかを決める上で大きな役割を果たすかもしれません。
クルセイダーズには、スーパーラグビーでの快進撃をもう1シーズン続けるために必要なバックラインの人材が揃っていまが、もしシーズンの大半をフルメンバーで戦えるなら、ファーストチョイスサイドからはじき出される選手も出てくるだろうし、それによって厳しい決断を迫られるかもしれません。
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