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神様の御用人 浅葉なつ

「ならば聞け、わしの御用を」

【あらすじ】
主人公の良彦は、幼いころから野球一筋。
野球部のある企業に就職したが野球部は廃部。
膝をケガしていた良彦は立ち仕事や営業で外回りもできず、
職場での居場所を見付けられず退職して
実家に引きこもっていた。
家族から煩く言われバイトをしているフリーターである。

親友の神社の跡取り息子の孝太郎は幼なじみ。
孝太郎がいる神社にお参りの帰り、
一人の老人がうずくまっている。

良彦は老人に声をかけると胸を押さえている。
のどに何か詰まらせたようだ。
背中を叩くと餅がでてきた。

老人から感謝され、良彦の祖父と友人らしき老人は
祖父の持ち物…ノートを良彦に渡す。
次の日、ノートが光り文字が浮き出ている。
「方位神」
孝太郎を訪ね方位神が祀られている所へ行くと、
モフモフの狐が声をかけてきた。

黄金という名前の狐(方位神)から
良彦の祖父が神様の願いを聞く
「神様の御用人」だったと知らされる。

祖父亡き後、神様の御用人は
良彦に白羽の矢が当たったのだ。

報酬もなく経費は自腹。
困惑しながらも、持ち前の気の良さで
無理難題の神様の御用を聞く良彦だった。
方位神、黄金の願いは…。

【感想】
読んでいて、夏目友人帳を思い出しました。
狐の黄金の振る舞いが、ニャンコ先生に似てるのよね〜。
甘いもの好きだし、口うるさいし。

主人公の良彦は妖は見えないけど、
ノートに浮き出た神様は見える。
神さまの擬人化もご時世にあわせていて楽しめます。

神さまについてもちょっと詳しくなりますよ。
連作短編集なので読みやすく、最新は10巻まで出ています。



【目次】
語り部
一柱 狐と抹茶パフェ
二柱 名言スランプ
三柱 龍神の恋
四柱 ゆく年くる年
語り部
あとがき

279ページ
メディアワークス文庫
2013年12月25日初版
630円(税別)
電子書籍あり

著者 浅葉なつ
四国生れ。関西在住。
2010(平成22)年第17回電撃小説大賞でメディアワークス文庫賞を受賞し、『空をサカナが泳ぐ頃』でデビュー。
『神様の御用人』が人気を博し、同書はシリーズ累計100万部を突破した。

著書
『山がわたしを呼んでいる!』
『サクラの音がきこえる あるピアニストが遺した、パルティータ第二番ニ短調シャコンヌ』
『香彩七色〜香りの秘密に耳を澄まして〜』
『どうかこの声が、あなたに届きますように』など

最後まで読んで頂きありがとうございます🍀




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