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食。 先に立つのは、本能か? 欲望か? 概念か?

「食」の話は飽きない。思いを巡らすのは楽しい。
 

 
これは前の記事ですが、このつたない妄想にこんな声が聞こえてきそうです……。

  • 肉食をしなくなった理由?

  • 仏教でしょ? 

  • 675年に下った詔からでしょ?

確かに。そんなふうに教えられた気がします。だいぶ経つので曖昧ですが。苦笑。ただその通説。単純すぎやしませんか。どうも都合がいいというか(誰にって? そりゃ時の支配者にとって……)。

だって、お肉はおいしいもの。

現在ほど食材が開発されていなかった時代はよけいにそう感じたはずです。そんな魅惑の味を知る者が、「米づくりとかもろもろなことに障りがあるから、もう狩りに出かけて獲物を捕りなさんなよ。ましてその肉を食べるなんてダメだからね」と、とても偉い人に言われたからといって、やすやすと止められるでしょうか。

それはちょっと厳しいのでは(まあまあな無理ゲーじゃないですか? )

現に今、世界の多くの人が病みつきです。そんな肉への欲望は、それを利益に替えようとする人々に煽られて、地球環境を脅かすくらい巨大なものになっています。

肉食だけではありません。スイーツの砂糖や、ジャンクフードの塩や油の誘惑にも、現代の私たちは負けっぱなしです。「そのままでは健康に障りますから、摂りすぎないほうがいいですよ」と、お医者さんから科学的に諭されたとしてもです。

人は、古今東西、おいしいものに弱い。内なる欲望に抗えない。さすれば、味覚の快楽に囚われて発展してきた生き物が人間である、と言えなくもない。

それなのに、この土地に生きた古の人々は、時の支配者の言いつけをおおむね守り、おいしくて栄養も摂れる肉食を、一度は遠ざけることをしました。

生き物としての本能や欲望を上回る動機は何だったのでしょう。個人的に興味が尽きません。
 

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