【心霊体験-005】地下鉄の駅で見た白すぎる女性

何年か前の話。
その日は大粒の雨がザーザーと強く降る日でした。
激しい雨の日だったので結構な勢いで川の水位が上がっていっていました。

昼間の仕事中に外で消防のサイレンの音がウーウーと賑やかになってので何かあったのかな?と思い、消防の出動情報を見てみました。
すると、会社の近くの川で人が流されたらしく、その救助出動をしていました。

他にももう一件、救助出動がありました。
その場所はずっと離れた場所にあるので救助しているとしかわからなかったです。

そのうちサイレンの音がなくなり、夕方にもう一度、消防出動情報のホームページを見てみたら会社の近くの方は救助が終っていました。
しかし、もう一つの救助は終わっていなく救助出動中のままでした。

それで気になって地元新聞社のホームページを見てみたら、

「入院患者が病院の横を流れている川に流された」

という記事がありました。
どうやらその患者さん(女性)の救助活動が行われている模様。

帰り際にも消防出動情報のホームページを見てたものの、まだ救助出動になっていて助かってはいないんだなと思いながら帰りました。

次の日の朝、バタバタバタとヘリコプターの音で目が覚めました。
こんな朝早くからヘリコプターなんて珍しいなと思いながら家を出ると、家からほど近い場所の川の上をヘリコプターが行ったり来たりしているんです。
その川って女性が流された川なんですよ。
流された場所からだいぶ下流の場所にはなります。
まだ探しているってことはまだ見つかっていないんだなと思いました。

会社に着いてから消防の出動情報を見てみました。
やはり救助活動中になっていました。
気になるものだから休憩時間に出動情報を見てはみるものの、ずっと救助活動中のままでした。
そして、夕方になってその救助活動中の文字は消えました。
ということは救助活動が終ったんですね。
助かったのかどうかは地元新聞社のホームページを見てもわからず。
助かったのなら新聞に載りそうなものなのですが、さすがに1日は過ぎていたからどうなったかはわからない。

仕事が終わり、地下鉄の駅の改札を通ってホームに向かって階段を降りて行きました。
いつも通り、ホームの端に繋がる階段から降りていきます。
すると、向かいのホームの真ん中にある階段から二十代くらいの森ガールのような格好をした女の子が降りてきたんですね。
目が合ってしまい、目を逸らしてホームの丸い柱の横で地下鉄を待つことにしました。

その子は私のすぐ右隣まで来ました。
ずっと左手iPodをいじっていて、親指が動きっぱなし。
あんまりにも近いものだから視界に入っちゃうんです。
こんなにすぐ右隣に来なくてもいいのになーと思いながら、地下鉄を待っていました。

アナウンスが流れてチュンチュンと札幌の地下鉄に特有の入線する音が聞こえてました。
地下鉄が到着しドアが開いたので最後尾の車両の一番後ろのドアから乗り込みました。
そのドア付近に乗客が集まっていて混んでいたものだから、車両の真ん中のドア付近まで移動しました。
つり革を掴んだところで、ふっとiPodをいじっていた子が気になって振り返ってみたんです。

すると、いないんです、どこにも。

電車内で私の後ろを歩いて行った人はいなかったし、立ってる人を見ても座ってる人を見ても見当たらなかったんです。
見回しているうちにドアが閉まり、ホームを見てみたけれどいない。
おかしいなー、幻覚でも見たかなー?って思ってるうちに地下鉄は発車しました。

こんなことがあってという話を友人にしたときに、

「幽霊でも見ちゃったんじゃないの?(笑)」

と言われて、そういえば、

「あまりにも色が白すぎた」

ということに気が付きました。

もしかすると、ずっと気にしていたためにその子の霊を呼んでしまったのかもしれません。

この話をブログに書いてアップしていた時期がありました。

そんなある日、私がよく行くお店の店員さんから、私に話したいことがあると言われました。

なんだろうなー?と思い、聞いてみると、ブログにアップしたこの話についてでした。

店員さんはその川に流された女の子を知っている人でした。
話を聞くところ、川に流されたまま見つかっていないとのことでした。

その店員さんに私が見た女の子の服装を聞かれ、答えていました。

森ガールのような格好で、毛糸の帽子をかぶっていてと話していると、店員さんが

「間違いないです」

と言いました。

ここで、私が見た女の子は流された人で間違いがなかったんだと確信しました。

本当に呼んでいたんですね。
こんなことってあるんですね。

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