勇気と無謀の違いは神様も教えてくれなかった (11)
ヴォルダは急にしゃがみこんだ。彼の作り物めいた笑顔が近づいてきた。
「科学者としては、理屈で割り切れないものを信じたくはないのだが……村の教会であなたの起こした奇跡には感心しました。すばらしい力だ。その力を、私と工房のために役立ててくださる気はありませんか? 例えば、〈生命の欠片〉を長い間服用して弱った職人を、神の御業で元の体に戻してやるとか……報酬は思いのままですぞ」
「! ……あなたのような罪人に加担するつもりはありません!」
「断れる立場だと思っておられるのですか?