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【マーケティング基本用語】STP-4P ①総論編

マーケティングででてくるSTP-4Pって、何がポイントなの?どの順で考えれば良いの?実際どうやるの?こんな疑問を抱えている方は少なくないと思います。

このnoteでは、STP-4Pの概要とおさえるべきポイントを解説したいと思います。

最初に簡単に用語の解説です。

STPは、以下の頭文字を取ったものです。

Segmentation セグメンテーション
Targeting ターゲティング
Positioning ポジショニング

これは、市場をセグメントに分け、特定の市場をターゲットとして置き、そのターゲットに対して自社製品の立ち位置(ポジション)を確立していくことで、効率良くビジネスを進められるという考え方からきているものです。例えば、忙しい男性ビジネスマン向けに、朝専用のすっきりとした缶コーヒーを売るなどです。

次に、4Pですが、以下の頭文字を取ったものです。

Product 製品
Price 価格
Place 流通
Promotion プロモーション

これらは、マーケティング・ミックスと言われていて、マーケティングの歴史の中でも古いものですが重要な考え方です。4Pが整っていないとものは売れません。例えば、画期的な製品で安価でTV CMもよくやってて顧客はみんな欲しがってるけど、店にもネットにも売ってないでしたら、Placeに問題があるなどです。


STP、4Pの順に紹介しましたが、マーケティングの歴史では、4Pの概念が先に生まれ、その後、STPの概念が生まれました。マーケティングで超有名なコトラー先生の著書、マーケティング1.0では4Pの考え方が、マーケティング2.0ではSTPの考え方が紹介されています。4Pは製品中心、STPは顧客中心のマーケティングと言われています。

マーケティングは5.0まで本は出てますが、1.0、2.0の考え方は色褪せた古い考え方ではなく現代も重要な考え方で、マーケティングを学ぶ上で基本となるフレームワークです。(3.0以降の考え方は今後記事にしていければと思います。)


ここまで、ざっくりとSTP-4Pについて話しましたが、本題に移ります。
STP-4Pって、何がポイントなの?


この、答えは、STP-4Pの整合です。


整合。つまり、全体が整っていて、辻褄が合っていることが最も大切です。

4Pも整っていることが大切と先ほど説明しました。4P内だけの整合だけでなく、STPが加わったら4PとSTPが整合していなければなりません。

例えば、docomoの料金プラン、ahamoの例にして見てみます。

Segmentation&Target 20代
Positioning 安い✖️シンプル
Product 20G 5minまで通話無料
Price  2,970円
Place WEB契約(ドコモショップ不可)
Promotion 森七菜&神尾楓珠&YOASOBI SNS(youtube, twitter, Instagram, facebook) 等

ばっちり整合してますよね。
20代に向けて、市場を拡大したいという狙いがあり、安くてシンプルなプランを立ち上げました。20代にとっては1ヶ月に10Gだと足りないので余裕のある20G。料金は3,000円以下と安い。WEBでの購入にハードルがなく利便性の高さを感じる世代でもあるので契約方法も問題なし。プロモーションも20代が見るチャネルで行っていることがわかります。


試しに
1つイジってみます。

Segmentation&Target 50代
Positioning 安い✖️シンプル
Product 20G 5minまで通話無料
Price  2,970円
Place WEB契約(ドコモショップ不可)
Promotion 森七菜&神尾楓珠&YOASOBI SNS(youtube, twitter, Instagram, facebook) 等

これだとうまくいきませんよね。
WEBの契約はうまくいかず、50代は20Gもつかわず、SNSも積極的でない世代にこの戦略戦術は悪手です。

ではこちらはどうでしょう
Segmentation&Target 20代
Positioning 安い✖️シンプル
Product 5-20G 5-15minまで通話無料
Price  2,000-3,500円
Place ドコモショップもしくはWEBで可
Promotion 森七菜&神尾楓珠&YOASOBI SNS(youtube, twitter, Instagram, facebook) 等
売れるかもしれませんが、シンプルさはahamoの方が良いですね。
この場合は、positioningと整合していないので、こんな感じに変えるとうまくいくかもです。

Segmentation&Target 20代
Positioning 安いだけでなく、自分にあったプランを選べる
Product 5-20G 5-15minまで通話無料
Price  2,000-3,500円
Place ドコモショップもしくはWEBで可
Promotion 森七菜&神尾楓珠&YOASOBI SNS(youtube, twitter, Instagram, facebook) 等


このように、全体が整合していることが大切なのです。

docomoキモ入りのプロジェクトだけあって、綺麗なマーケティングプランを描かれたなと本noteを書いていても改めておもいました。

いやいや当たり前でしょ!! と思われる方もいらっしゃると思います。
しかし、STP-4Pの整合って一見簡単そうで意識しないと簡単に崩れます。

STPを決めている部署と、4Pを決めている部署が違うことは良くあります。
会社の昔の付き合いでPlaceが変えられない、他の自社ブランドに影響がでるのでPriceが変えられない、Promotionの役割を担う営業マンがPositioningを意識せずに全然違う言葉で宣伝されるなど、不整合への引力はたくさん存在しています。

STP-4Pは1つ1つ考えることも大切ですが、『全体が整合しているか?』の確認も怠らないでくださいね。

ちなみに、STP-4Pの概念で考えた時は、決めていく順番に決まりはありません。どこから固めていっても大丈夫です。大事なのは、繰り返しになりますが、整合です。


STP-4Pの言葉の意味だけでなく、『整合が大切』。

このキーワードをお伝えできていれば嬉しいです。


初めての投稿でした。最後まで読んでいただきありがとうございました。

次回は、STPについて詳しく解説したいと思います。


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