適応障害で悩んでる自分が「もやだるさんのリセットスイッチ(伊藤東凌著)」をAudibleで聴いてみた感想
嫌なことがあっても、瞬時に気持ちを切り替えられる!?そんな便利な方法があるの???
まずはこの本を読みたい(聴きたい)と思ったきっかけから。
自分は現在「適応障害」と診断され、2023年の夏から休職中。日常生活には支障はないけど、いざ復職のことを踏まえて会社の業務のことを思い出すと、発症したきっかけのことを思い出し、強い不安やマインドワンダリング状態に陥って何も手につかなくなったりする。
そんな時、普段から視聴している「学識サロン」というYouTubeで取り上げられたこちらの本がとても気になった。
ものすごーーーく簡単に言うと、「マインドフルネスや瞑想で得られるような効果を、3秒で得る」っていう感じ。
ちょうど自分はAudibleに加入していて、この本もプランに含まれていたので聴いてみたが、途中から「これは今の自分に必要なものだ」と思い、メモを取りながら聴くことにした。
ネガティブなものに意識を持っていかれるのは人間の本能、脳に備わった生存本能なのでしかたない
原始時代の人間は、つねに獣や敵や自然のなかで危険に身をさらして生きていて、危機察知能力の高い人が常に生き残ってきた。その名残が現代の人間にも残っていて、「自分にとって害のあるもの=ネガティブなもの」に意識が向いてしまうのは脳の仕組みがそうなってるからだそう。だから「性格のせい」とかではなく仕方ないと。
でもポジティブな人とネガティブな人がいるじゃん?って思うが、ポジティブな人も同じように「自分に害のあるもの」に対して怒ったり恐怖を感じたり苛立ちを感じたりはしている。
でも違うのはその次の瞬間には意識を別のところに向けているからポジティブに見えるっていうことらしい。
なるほど。確かにいつまでもネガティブな出来事に意識を向けているよりは、ポジティブなことに意識を切り替えられたほうが、ずっと幸せになれそうな気がする。
「リセットスイッチ」を使って、瞬時に心を切り替える
日本の伝統芸能や武道の作法にはいろいろあるけど、あの所作には「時間と空間を仕切る」という意味もあるそう。柔道家が畳に上がる時に一礼するのも、そこからは違う空間であり、これからやることに意識を向けるためのきっかけになっていると。
その所作は作法としてとても大事なもので、正しい所作をするには全身に意識を向けて集中する必要があるので、その前に嫌なことがあっても、所作に集中すれば嫌なことは意識から無くなると。
そう考えると、小学校の時の授業開始の「起立、礼、着席」も同じかも。それまでどんなに好きなマンガやゲームのことを考えていても、これから授業が始まるぞっていう意識に切り替わってた気がする。
本書では、そのような所作を「リセットスイッチ」と呼んでいて、例として9個紹介している。それはホントに簡単な動作で、手拍子をしてみたり、合掌してみたりと、誰にでもできる動作だった。これをやってみるだけでも、まず価値があると思う。
「リセットスイッチ」知って、群馬の食堂「はっちゃんショップ」を思い出した
ずっと前にYouTubeで見かけた「はっちゃんショップ」の田村はつゑさんを思い出した。ちょうどこのシーンで自分を奮い立たせるために「今日はやるぞ! はっちゃん頑張るよ!」と毎朝声を出しているそう。これもリセットスイッチの一つかな。リセットしつつ、気合も入りそう。
自分のオリジナルリセットスイッチで「メタ認知」をする
本書の第3章では、自分のオリジナルのリセットスイッチをつくることに関して書かれている。
リセットスイッチは紹介されている9個をそのままやる必要はなくて、自分の普段のやってることや、好きな有名人の動作の真似などでもいいらしい。つまり「きっかけ」を作って「今」に集中できればなんでもいい。
そして、そのリセットスイッチを継続してルーティンに出来た後、なんか今日はそのリセットスイッチがうまく作用しないなと思ったら、自分の体調が悪かったり、ネガティブなことが強すぎたりっていう「気づき」を得ることにもつながるらしい。
確かに自分の体調の悪さ、いつのまにか我慢してる自分っていうのは、意外と自分では気づかなかったりする。というか気付ける段階では相当悪い状態だったりもする。それを早期に発見できるようになるっていうのはすごく良いことな気がする。
この自分の状態を客観的に認識できることを「メタ認知」を呼ぶらしい。このメタ認知ができると「ああ自分は今ネガティブなんだな」と客観視ができて、客観視できると自然と冷静になれるらしい。これはぜひとも習得したい。
自分のオリジナルリセットスイッチを作ってみた
ということで、自分のリセットスイッチを5個考えてみた。これから実践してみて、どれがルーティンにできるか、自分にあってるかなどはいろいろ試してみたいと思う。
手首のヘアゴムをパチン
「やるぞ!」って言って、手(or 膝)を叩く
上を向いてグーパーグーパーを10回する
10回スクワットする
パソコンのデスクトップの写真を見る
1つ目は、自分は今髪が長いので、常にヘアゴムを一つ手首につけている。なのでそれを引っ張ってパチンとやれば刺激もあるし、気合も入るかなと。
2つめの「やるぞ!」っていうのは先述のはっちゃんのマネ。人がいる場所では声は出せないけど、叩くのはできる。
3つめは本書にかかれていた「上を向くと口角が上がってポジティブになる」っていうのを応用して、グーパーグーパーするのは手のストレッチにもなるかなと思って。
4つめは運動の効果も狙って。本書の内容では無いが、スクワットをするとドーパミンもでてやる気がでるらしい。
5つめは完全に煩悩。PCの壁紙を好きな有名人の写真にしているので、それを見て勇気をもらう。
せっかく生きるなら、幸せに暮らしたい
自分にとっての幸せとはなにか。実は身近なところに幸せは転がってるのに気づいてないだけだから、それに気づこうねっていう話があった。
最近読んだ別の本で「低コスト生活 」(かぜのたみ著)にも同じようなことが書いてあったのを思い出した。観点は違うけど、スタバに行くのも楽しいけど、タンブラーにコーヒーを入れて公園でゆっくり飲むのも楽しくない?っていう話とかが書いてある本。つまりこの情報化社会、消費社会のなかで埋もれてしまった、自分の身の回りにあるけど気づけなくなったことに目を向けるのって大事だよねっ思った。
あとは「良いことも悪いことも、学びがあれば全て良し。」っていう言葉が大事だなと思った。悪いこと、ネガティブなことがあってもマイナスで終わるんじゃなく、学びとしてプラスに変えてしまえっていうのはライフハックとして大事だなと思った。
プチ瞑想も効果的。普段の生活のなかで、五感を研ぎ澄ます
このプチ瞑想も9つ例を上げられてる。お茶やコーヒーを入れるプロセス一つ一つを楽しむ。香り、感触、色合いなど、いつもは気にもとめないことに意識を向ける。そうすると、いつのまにか嫌なことを忘れていたりする。
いつもは面倒くさくてやらないことも、わざと手間をかけてみると新しい発見があって楽しそうだなって思った。そして、その手間をかけられるぐらい、心に余裕がある生活をしたいなってすごく思う。
以前は自分も好きなコーヒー屋さんでコーヒー豆を買って、自分でちゃんと挽いてハンドドリップとかやってたけど、いつのまにか心に余裕がなくなってやってなかった。またやろうかな。やりたいな。
これが一番大事。強烈なネガティブなことは、リセットしてもなんども復活してくる。でもメタ認知ができれば追い払える。
この本で一番重要なの事だと思った。
トラウマ級に嫌なことは毎日のように脳裏をよぎる。というか思考にまとわりついて、頭から離れなくなる。それが今の自分の状態。
でも、メタ認知ができれば「ああ、またあのネガティブが復活してきたな」と客観視できる。そうしたらリセットスイッチを使って追い払うことができる。それを繰り返すうちに、きっとそのネガティブなことも克服できるんじゃないかなと期待している。
この本で学んだことを活かして、できれば職場への復帰に向けて前進したい。
余談
本の表紙タイトルの「もやだるさんの」の"の"が、
WebとかアプリのUIの"スイッチボタン"になってるのかわいいなと思った。
著者の伊藤 東凌(いとう・とうりょう)さんについて
全然著者の情報を知らずに読んだ(聴いた)ので、ここで改めて調べてみた。
Voicyもやってるようなので、今度聴いてみようかな。
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