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「科学的根拠に基づく最高の勉強法」安川 康介 (著)を読んだ感想と紹介。学生のころに知りたかったと心底思う。

こんにちは。Guroppaです。このnoteでの文体をカジュアルにするか、すこし固めにするかで迷走中なので、今回は割とカジュアルにしてみようと思います。

今回は安川康介さんが書かれた「科学的根拠に基づよく最高の勉強法」を読んだ感想です。とても学びの多い内容で、心底学生の頃に知りたかったなと思います。

YouTubeに投稿した勉強法の動画がきっかけで書籍化

本書の「おわりに」にも書かれているけど、著者はコロナ禍をきっかけにYouTubeでの情報発信をはじめ、その中でこの勉強法の動画だしたところ、本日(2024/05/27)時点で337万再生されてて、それがきっかけで書籍化につながったそう。

以下の動画は自分も前にに観たことがあって、書籍化されると発表があった時には「もっと詳しく知れる!」とても嬉しかったです。

今までの勉強法は無駄だった?!もっと早く知りたかった本当に効率的な勉強法

本書によると勉強法には効率的なものと非効率的な物があるそう。

大抵の人が義務教育でやらされていた、”教科書の大事なところにマーカーを引く”ことや、”先生が書いた黒板の内容をそのまま書き写す”というのは、勉強法として非効率の部類に入るらしい。

えー・・・、あの頃一生懸命やっていたあの作業は一体なんだったんだろうか・・・。

じゃあ本当に効果のある勉強法とは?っていう内容を、科学的なエビデンスなどを交えて書かれているのが本書の内容。

できればすべての教育者に知ってもらって、義務教育のうちから、子どもたちににこの勉強法を身に付けさせてほしいな。そしたらもっと賢い人が増えて、日本の将来も明るくなるはず!

本書を子供に読ませるのは、ちょっとハードルが高いので、ぜひ教育者が子どもたちを導いてほしい。この本の内容を教えてくれる先生に出会った学生は幸せだと思う。

本書の構成と、いちばん重要なところ

本書の内容は

  • 科学的に効果の高くないとされている勉強法

  • 科学的に効果の高いとされている勉強法

  • 覚えにくいものを覚える記憶のテクニック

  • なぜ勉強するのか、効率よく勉強するにはなどの様々なトピック

の4章構成になっている。

1章はサクッと読んで「確かに勉強しても覚えてないなー」と共感し、多くの大人は早く知りたかったよーと思うだろう。

3章はちょっと面白いテクニック。難しいものを暗記しなければならない人にはおすすめ。

意外とボリュームが多いのが4章。勉強に対するモチベーションの上げ方や、睡眠の重要性、カフェインの効果など心理学、脳科学などの観点から勉強に関するトピックをいろいろ知ることができる。読み物としてとても面白いし、ぜひ実践したいというものが多い。

そして本書の最重要なのは第2章。この2章のために本書はあると言っても過言ではない。

  • アクティブリコール

  • 分散学習

この2つを理解し、それを繰り返す「連続的再学習」を行うことが、現代の科学的根拠に基づく最高の勉強法!

アクティブリコールと分散学習とは

「アクティブリコール」や「分散学習」という文字だけ見ると、なんのこっちゃ???と思うかもしれないけど意外とシンプル。

アクティブリコールは、「できるだけなんの手がかりが無い状態で、学習した内容を記憶から取り出す」こと。

分散学習は、「一度にまとまった時間で勉強するよりも、何回かに分けて勉強したほうが長期的な記憶の定着が良い」というもの。

いつでもどこでもできるアクティブリコール

アクティブリコールに関しては、学習した内容を”できるだけ手がかりのない状態で”脳の中から引っ張り出すことで脳に負荷を与えるというのがポイント。人間は不要な情報は忘れるようにできているので、脳に負荷をかけて「この情報は必要な情報!」と脳に刺激を与えることが効果的なんだそう。

「ただ思い出すだけ」でも効果があるので、満員電車の中で身動きがとれなくても、昨日勉強した内容を必死に思い出すだけでも効果があるらしい。なんとお手軽。

もちろん必ず手がかりゼロでやらなければいけない訳ではなく、練習問題を解くとか、暗記カードを使って思い出すとか、覚えたことを誰かに教えるなどもアクティブリコールになるそう。

そしてこれはただの暗記ではなく、推論や応用問題に対してもちゃんと効果があるらしい。なので英単語の丸暗記をするためだけでなく、そこから応用して文章を作ったり、数学の公式を覚えてそれを用いて問題を解くなどにも有効っていうことだと思う。

分散学習は計画的に

前述の通り、分散学習は一度に勉強するよりも、数回に分けて勉強したほうが記憶に残りやすいというもの。トータルの学習時間が同じなら、分けたほうが記憶に残ってタイパが良いということらしい。

例えば英単語を2時間で集中して覚えるよりも、始めに1時間と、数日後に同じ単語を1時間やったほうが長期記憶になりやすいということ。

そして面白いのは、どれぐらい間隔を空けたらよいのか?については、その学習内容をいつ使うのか?(いつ試験があるのか?)によって異なるとのこと。最大限タイパのよい勉強をしたいなら、本書の該当箇所を読んで欲しい。

アクティブリコール+分散学習=連続的再学習が最強の学習法

結局は何度も思い出すのが大事。何度も思い出した記憶のことは脳は「重要な記憶」であると認識して短期記憶から長期記憶に変わる。短期記憶は脳の海馬、長期記憶は主に脳の側頭葉など関係している。なのでアクティブリコールで脳に負荷をかけ、それを何度も繰り返すことで脳の長期記憶の保存場所に移動させるっていうイメージかなと思う。

ひとつ自分なりにこれを知れてよかったなと思ったのは、いままでより学習や読書の時間をスパッと区切れるようになったこと。

今までは読書にしろ学習にしろ、気分がノッてる時はずっと続けてしまっていて、その後の予定が狂ってしまうことがあったが、分散学習のほうが記憶に残りやすいということは、時間や区切りの良い範囲でスパッと止めて、また後日復習しつつさらに次の範囲の読書や学習を進めるほうが効果があるので、「あともうちょっと・・・」っていうのが無くなった。すっきり作業を終えられるし、予定も狂わなくなったのでとても良かった。

読書術としてもとても有効。(というかやらないと読書しても無駄。)

自分が良く読んだりYouTubeを観たりしている精神科医で作家の樺沢紫苑さんもいつも仰ってるとおり「読書をしても忘れたら時間もお金も全部無駄。だからアウトプットをして、記憶して、実践して、人生に役立てることが大事」っていうのがほんとにそうだなと思ってて、自分は今まで読んできた本の内容はほんとに一握りのことしか役に立てられてない気がする。

それもあって、noteにアウトプットしようと始めたのが最近のこと。できるだけ本の内容を見ずに思い出すことでアクティブリコールになってる気がするし、本を読み終えてから時間もすこし経ってるので分散学習にもなってる気がする。

自分の課題なのは、文章を書くのがあまり上手くないのと、時間がかかりすぎること。もうちょっと短めに文章をまとめて伝えられると、質も量も増やせるんだろうな。慣れもあると思うので継続してがんばりたい。

まとめ

著者の安川康介さんの経歴がすごい。高校生のときは学年1位。慶応の医学部でも学年8位。医学部6年生の時に日本の医師国家試験の勉強をしながら、並行して米国の英語の医師国家試験も並行して勉強して両方合格。もう信じられない。

でも本人曰く、記憶力は良い方ではないとのこと。じゃあなんでそんなにすごい成績を残せたのかというと、勉強にはコツがあると気づいたから。その内容の集大成がこの本。

そんなふうに言われたら、もしかしたら自分にもできるかも?って思っちゃいますよね。

他にもご本人が動画で詳しく解説しているのでぜひ観てください。


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