時節柄、前回の音楽トリビア「仰げば尊し」に続き、もうひとつ、卒業式の歌のトリビアです。
「蛍の光」は、もとはスコットランド民謡。
原題・Auld Lang Syne(オールド・ラング・サイン)はスコットランド語で、英訳すると、逐語訳ではold long since、意訳ではtimes gone by。
日本では「久しき昔」などと訳す。
原詞を載せておきますが、遠慮なく読み飛ばしてくださいね😊
今回、歌詞と映画のあらすじの量が多いですが、記事は短いです😊
「蛍の光」は、Auld Lang Syne(オールド・ラング・サイン)に、
明治14年、国文学者の稲垣千穎が作詞をし、尋常小学校唱歌となる。
最初は4番まであったが、国家主義的な3番・4番の歌詞を捨て、昭和24年、
教科書検定制度最初の小学5年生の音楽教科書に掲載された。
昭和37年、各社の音楽教科書がいっせいに、作詞者として稲垣千穎の名を表示するようになったが、今日出版されている楽譜・音楽書においても、「蛍の光」を作詞者不詳・文部省唱歌とするものが多い。
戦後は歌われなくなったので、周知されていない3番・4番の歌詞も載せますが、戦争色が濃い歌詞です。
ところでこの歌は4拍子である。
一方、3拍子の「蛍の光」も聞いたことがあるはず。
ほ|たーる|のーひ|かーー|りーま|どーの|ゆーー|きーー
こんな感じが3拍子で、パチンコ屋さんやスーパーなどの閉店時に流れている。
日本では「別れのワルツ」として知られている。
この3拍子バージョンの初出は、1949年(昭和24年)に日本で公開されたMGM映画、『哀愁』で、主役の2人がクラブで踊るシーンだった。
そこでコロムビアレコードはこの曲('Farewell Waltz')をレコード化しようとしたが、音源がなかったため、古関裕而に採譜と編曲を依頼。
「別れのワルツ」のタイトルで日本でレコード化され、大ヒットした。
ヘッダー写真は、映画「哀愁」(Waterloo Bridge)より。
1940年のアメリカ映画。
主演はヴィヴィアン・リーとロバート・テイラー。
東京でも、レストランの入り口とかで見かけるが、最近は感染症の影響で、「触らないでください」と書いてある。
触るとご利益があるものを触るなとは😥
ビリケンさんが日本発祥でないことは、この映画で初めて知って驚いた。
余談ですが、「蛍の光」「窓の雪」で本当に書物が読めるかどうかについて、ネットで調べてみました←決して暇だからではありません。
「蛍の光」=蛍70匹が一斉に発光し続ければ、なんとか読める程度。
「窓の雪」=雪そのものが発光するはずもなく、窓の外に積もった雪に反射 した月明りで本を読むので、月が出ていなければ読めません。
💚「哀愁」(映画)💚
冒頭は、ロイがビリケン人形を握りしめ、マイラを思い出しているシーン。
そのあとAuld Lang Syne(蛍の光)が流れますが、
終始4拍子で歌われています。
5分ほどですが、ぜひご覧ください。