終わりの終焉

ポカリスエットのイオンウォーターが似合うオトコになりたい
ちょっとした目標を立ててみた
なんだかジェラピケが似合う女の子になりたいみたいで
軽薄っぽいちゃあ、っぽいんだけどさ
実現可能かつ一定のモチベーションがないと達成できない目標は
繰り返す日常にちょっとだけ変化と刺激を与えてくれる
目立たないけど味の素的な隠し要素が人生にあると楽しい
そう思えるようになったのはここ2年くらいのこと
参考に大塚製薬のサイトをチェックすると
イオンウォーター最新（2022年11月現在）のイメージキャラクターは
安藤サクラと佐久間由衣だった
あぁ瑞々しい

ブラウザを閉じて今日もシフトで仕事に向かう
日本のサラリーマンは全就業者の87％を占めるらしいので
ボクもその他大勢マジョリティの一人ということ
南北線は毎日定刻に来て時刻表通りに到着する
駅から職場までの間に数百人と乗り合わせ、すれ違う
この一人ひとりがオンリーワンだけど
少しばかり自尊心が満たされたところで
変わらない日常にみんな戻っていく
結局のところメニーアザーズなわけで
SMAPはちょっと綺麗事を言っていたと思う

世間というやつはしょっぱくて苦い
新人の時に先輩と行った場末の居酒屋で
スーツの襟につけてた社章を見て
難癖をつけてきた中年サラリーマンのことが忘れられない
偉そうにしやがって若造が、お前が偉いんじゃない
会社が偉いんだよと掴みかかってきた
同席していたらしい一人が
すみません、こいつ酔っぱらっちゃて
本当にすみませんと
薄い頭を何度も下げてきた
今ならあの時のおじさんの気持ちが
少しは理解できる

あの日の出来事は深夜の居酒屋の隅の話だったけど
いつの間にか至る所で露呈している
可視化されすぎたルサンチマン
ついつい目にしてしまい
感情のひだを逆撫でする文字列に心乱されないよう
修行する日々
欧州GDPR的なものを隠れ蓑に明け透けの感情が宙を舞う
一度でも失敗すると再起不能にされるスペランカーみたいな世間
是々非々は皆無で善悪二元論がまかりとおる
生き苦しいってそういうことなんだな
ノーミス,ノーライフ

世間一般的には「おっさん」のど真ん中の年で
どうやら忌み嫌われ煙たがられる存在になる年齢らしい
そんなパブリックエナミーみたいな事ってあるのか
ちょっとよくわからないな

Ankerのワイヤレスイヤホンを耳に突っ込んで
Spotifyおすすめを再生
音楽は心の洗濯だ
心地よいメロディが染みわたる
こうして曲に身を任せていると
世の中の問題とされているものも
争いも憎しみも何もかも
すべて感性の問題じゃないかと思えてくる不思議
陰々滅々とした欠片が洗い流されていく
自然とBPMに合わせて踵を鳴らす

不意に視界の隅に入ってきた薬局に
ふらっと入店してイオンウォーターを買おう