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あれ、何者になれなくたっていいから感じがいい人になりたい

日常でホワっとする瞬間がある。

感じの良いスーパーの店員さんに出会ったときだ。

レジに立つ。

店員さんが、マスクをしていてもわかる笑顔と優しい声で、「レジ袋はご利用になりますか?」と聞いてくる。

私は持っているエコバッグを差し出す。店員さんは優しい手付きで入れてくれる。

最後には、深々とありがとうございました。とおっしゃってくれる。

そのあまりの感じの良さに、今のこのストレスの多い状況で張り巡らされた緊張の糸がそこでぷつんと切れる。

ただのスーパなのに、高級旅館でもなんでもないのに。

なんでこの人はこんなに感じが良いんだろう。

感じの良さはサービスでしかない。そこで感じが良かろうが悪かろうが時給は変わらないもんだ。だから、店員さんによって全然対応は違う。

時折、こういう人に出会うと、心がスーッとガス抜きされていくのがわかる。

ささいなことかもしれないけれど、その人のその感じの良さは、確実に私の日常を彩ってくれる。日常のヒーローである。

ご立派な何者かになるのもいいけど、

とりあえず、感じが良い人になりたい。

何者よりも、素敵だ。

「noteの編集部のおすすめが嫌い」とかいう超絶トゲトゲした感じの悪い記事を投稿しようとしたのを引っ込めて、私はそう思うのであった。

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