ネコが解説する超わかりやすい! パワハラ法解説 その3
人がパワハラを起こしてしまう原因となるものとして、前回この3つをあげました。
1)「自分が正しい」「自分たちが正しい」
2)業務量のバランスが大幅に崩れている
3)クライアント、上司、部下、同僚からのプレッシャー(恐怖)
すでにパワハラ対策をとろうとしている企業は研修で、パワハラを起こした社員がどうなるか伝えていると思います。ただ、残念なことに研修だけではパワハラを防ぐのは難しいです。
社員個人の問題に企業の仕組みや風土がかけ合わさって、パワハラは発生します。社員間のコミュニケーションの問題のひとつとして、パワハラは発生します。コミュニケーションを邪魔するのは、多くの場合「恐怖」「不安」です。
パワハラ発生を抑えるには、会社組織の仕組みもチェックし、必要に応じて改善していくことが求められます。
そこで、今回は働く人の恐怖心を煽る組織の特徴を3つあげた上で、どう組織の方向性を変えれば改善できるかを提案します。
■恐怖心を煽る組織の特徴
働く人の恐怖心を煽る組織の特徴3つは次のとおりです。
① 仕事の「目的」がバラバラだったり、仕事の「目的」を理解している人が少ない、または責任者が仕事の目的を理解していない組織
② 上下関係が強い組織
③ 権限が誰かひとりに集中している組織
① 仕事の「目的」を理解している人が少ない、または責任者が仕事の目的を理解していない組織
仕事の目的を理解している人が少ない、または責任者が理解していない場合、その組織には仕事をする目的やゴールが無い状態です。つまり業務を行う上での目的が人それぞれになってしまい、仕事の目的の違いが大きくなりすぎて、組織内の人間関係が壊れやすくなります。
また、仕事の目的が無い(あっても建前になっている場合も含む)と、そもそも仕事をする意義を感じにくくなり、組織全体の仕事への姿勢が悪くなりやすくなります。誰かががんばって、誰かがものすごくサボるという組織になっていき、業務量のバランスが崩れストレスが高まり、パワハラが発生しやすい環境になります。
② 上下関係が強い組織
次に上下関係が強い組織について考えてみましょう。
一般的な会社は上司部下と「昇進」や「降格」という仕組みのピラミッド型組織となっています。
昇進すればするほど、そのランクにいる人は少なくなり、給料と責任が多くなっていきます。
一般的な人は、昇進すると自分が「偉くなった!」と考え、自分よりも下のランクの人よりも優れていると思い込んでしまう傾向があります。部下も部下で上司は「偉い」と思います。
実はここに罠がひそんでいます。
ここから先は
・パワハラ法の解説とともに、自分がパワハラ被害者となった時の対処法から実践的なパワハラ防止対策を提案!
この記事が参加している募集
皆様からくださったサポートは『ぼくらワールド解体新書』の作成費として利用します。もし良ければサポートお願いいたします!