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1on1をバズワードにするな! 「ウチの1on1」イベントレポート(後編)

こんにちは、モイです!2019年9月26日に開催されたOne HRさん主催イベント「ウチの1on1 -職種別・フェーズ別あるあるの傾向と対策-」のレポート後編をお送りします!

前編はこちら

前編で紹介した3名のプレゼンテーションに続き、パネルディスカッションへ。モデレーターは「OKRねえさん(by 主催のOne HR 島崎由真氏)」ことパーソルプロセス&テクノロジーの伊藤紗恵氏。導入・運用・進化・展開という1on1の各ステージにおいてパネラーが感じた課題や解決策などを話し合いました。

1on1をうまく進める「マジックワード」

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パネルディスカッションでまず話題となったのは、1on1導入時の「あるあるす。CUEBiCの川俣は、「直接話すと1on1の必要性に同意してくれるのに、実際にはマネージャーが率先して後回しにすることがある」という「あるある」を紹介。これについては、何度も地道に1on1の意義を話して理解してもらうことが大事、と体験から語りました。

また1on1で部下が安心して話せるようにするには密室性を担保することが不可欠である一方、これが当事者以外何を話しているのか分からないという状況を作り出すことにもつながると指摘。これを解決するため、GUiDEEでは1on1後の評価などによってモニタリングするしくみを用意していると紹介しました。

ヤフーの吉川氏は、実際にメンバーとしての立場から導入について振り返りました。1on1を続ける秘訣、小さくてもいいので部下が「やってよかったな」と思えることを作るのが重要だといいます。そこで吉川氏が紹介してくれたマジックワードが、「いま、うちのチームで何か問題ある?」というもの。上司があえてこう聞くことで、部下は「言ってもいいんだな」と感じ、率直に話せるようになります。そしてチーム内の問題を早期に見つけて解決することで、「1on1をやってよかった」と意義を感じられるということでした。

YeLLの櫻井氏は、多くの企業に1on1を導入してきた体験から、導入時の課題について紹介しました。大抵の企業は、社外のサポーターとの1on1を提供 するYeLLのサービスを紹介すると、「何でそんなもんに金を払うんだ」となります。そのカベを突破して導入する企業には大きく3つのパターンがあるそうです。ひとつは、経営者がサービスの意義を理解し、トップダウンで導入するパターン。ふたつ目は、ロジカルにサービスの意義を説明して理解を得るパターンで、これはエンジニア主体の会社などに多いそう。そして3つ目は、体験して納得するパターン。意志決定者にお試しでサービスを受けてもらうと、「たしかにこれは意義があるかもしれない」となるそうです。

これには川俣も、1on1はほとんどの人が受けた経験がないので、社内に導入するときも、まずマネージャーにロールプレイなどで体験してもらわないとスムーズにいかない、と同意。その後も1on1の現場について、活発な意見が交わされました。

1on1のTips満載の質疑応答

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興味深かったのが、参加者からの質疑応答です。例えば、1on1を実施する上で何かフォーマットは用意すべき?という質問に対し、櫻井氏は「夜ご飯は何がいい?」と聞かれるのと同じ、という答え。そう聞かれると、つい「何でもいいよ」と答えてしまうけど、レストランのようにメニューを見せられれば、やっぱりそのときの気分があるもの。ある程度選択肢を示すことで、より深く突っ込んだ話ができるから、ツールやフォーマットはあった方がいいというのが櫻井氏の意見でした。

さらに櫻井氏はツールが持つもうひとつの効果も紹介。1対1で話すと対面の関係ですが、ツールを埋めようとすると2人が同じ方向を向く共同作業になります。これにより、上司が部下をサポートするという1on1の姿勢がより明確になる、というのです。2人が同じものを見ながら会話するというのはポイントかもしれない、と感じました。

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ツールの話題が出たところで、吉川氏が知人が作っているという「1on1カード」を紹介。「これは本当におすすめできる」と太鼓判を押しました。

1on1の内容はどこまで会社に共有する?という質問に対し、吉川氏は「僕はPCには書かない」と回答。これは、どこかに残る可能性があると、部下もなかなか本音を話しにくいため。ホワイトボードなど部下が見えるところに書くことで安心して話せる環境を作るよう工夫しているとのことでした。

1on1をバズワードにしないために

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個人的に印象に残ったのは、パネルディスカッションの最後に櫻井氏が語った内容です。それは、1on1の状況に危機感を覚えているというものでした。現在1on1という言葉はかなり普及し、導入する企業も増えています。ところが櫻井氏は、うまくいかない会社をたくさん見ていて、大企業も軒並み失敗しているというのです。

それは今回のイベントでも散々語られたように、1on1の意義を実感してもらうのが難しい、上司側によい1on1を受けた経験がほとんどないこと、1on1の効果は個人のスキルに依存することなど、たくさんの理由があります。このままの状況では1on1は単なるバズワードとして立ち消えになってしまうのでは、と指摘しました。

でも1on1は「正しく使えればとてもいい仕組み」だと櫻井氏。だからこそ、各企業が持つノウハウや知識を集約し、みんなで1on1をデザインしていくフェーズだと訴えました。「うちはデータをすべて公開するから、逆にみなさんにも教えてほしい。みんなで作り上げていきましょう」と会場に呼びかけ、パネルディスカッションは終了しました。

その後、会場の参加者たちはグループに分かれ、ディスカッションをしながら自社の1on1のOKR(Objectives and Key Results)を作成。工場の現場でマネージャーを育てる、フルリモートのメンバーのコミットメントを高めるなど、さまざまなケースでの1on1の活用について意見が交わされました。

One HRさんでは、1on1を含めたHRに関するイベントを多く開催していますので、ご興味がある方はぜひチェックしてみてください!

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1on1を使いこなす秘訣は? 「ウチの1on1」イベントレポート(前編) 



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