運動を習慣化する科学的アプローチ⑥自分に合ったタイプの運動を選ぶ
はじめに
現在毎日お伝えしている「運動を習慣化する科学的アプローチ」シリーズ。
前回は「目標設定を短期的にする」利点やその方法について書きました。
今回は「自分に合ったタイプの運動を選ぶ」というテーマで書きますので最後までお読みいただけたら嬉しいです。
⑸「自分に合ったタイプの運動を選ぶ」
あなたに合うタイプと言われても、選択の要因はたくさんあります。
もちろん「ジムが近所にある」「私の行ける時間に空いているジムに行く」などの環境要因も重要ですが、今回は持って生まれた遺伝子レベルの話です。
人の筋肉のタイプは生まれながらに決まっています。
簡単に言えば瞬発力優位か持久力優位か。
筋繊維のタイプで言うと
・速筋優位
・遅筋優位
に分けられます。
速筋優位の人の特徴は
・長距離走より短距離走
・筋肉がつきやすい
・瞬発動作(投擲、パンチ&キックなど)が得意
遅筋優位の人の特徴は
・短距離走より長距離走
・筋肉が大きくなりにくい
・ゆっくりした動きが得意
そうなると
速筋優位の人に向いているトレーニングの種類は
・ウェイトトレーニング
・高強度短時間の代謝系エクササイズ
・キックボクシング、ボクシング
など
遅筋繊維の人に向いているトレーニングの種類は
・ヨガやピラティス
・低〜中強度の有酸素運動
・ストレッチ
などです。
その中間の人もいます
ここまで上げた「速筋優位」「遅筋優位」の両方の要素を併せ持った中間筋タイプの人も一定数いて、そのタイプの人はある程度どちらのトレーニングもこなす事ができます。
女性は男性ホルモンが少ないから筋肉はつかない??
よく女性から「筋肉ムキムキになるから筋トレはしたくない」と言われて
「女性は男性ホルモンが少ないからそんなにムキムキにはなりませんよ」
と言い切るトレーナーがいますが、実際にはそうも言い切れません。
実際、僕のクライアントさんの中でも速筋優位で、明らかに遅筋優位の男性よりも筋肉の付きやすい女性もいます。
そしてやはりその女性は学生時代短距離走やバスケなどの球技が得意でした。
ご自分の筋繊維のタイプを知って、それに見合う種類のトレーニングを選択する事で、そのトレーニングに対する苦手意識を持つ事なく、習慣化する事ができるのです。
この辺りは以前このシリーズで書いた事と重複するのですが、トレーニングに取り組む際にどうしても「弱い部分を強くする」「苦手を克服する」という意識で取り組む方が多いようですが、現実的にはだからこそ続かないのです。
ではご自分の筋繊維のタイプを知るためにはどうすれば良いのか?
ます子供の頃からどんな運動が得意で何が嫌いだったかを思い出してください。
その嫌いだった原因が
「水着でプールに入るのが嫌だった」
「〇〇ちゃんと一緒だったから楽しかった」
などの環境要因だったものを除き、苦手意識=運動そのものが不得意なものを見つけ出せし、逆に得意なものがあれば、その運動の種類からあなたの筋繊維のタイプを想定する事ができます。
それによって分類した筋繊維のタイプから上記の向いているトレーニングを見つけ、その中から始めてみて習慣化する。
多分苦手なものを克服しようとするより高確率で続けられるはずです。
あなたに合った運動から始めることで、運動を習慣化しやすくなります。
遺伝子検査ではありません
ただあなたの筋肉のタイプによって決まる、得意な運動のタイプは遺伝的要素が強く、生まれ持ったものなのですが・・・
これを最近簡単に受けることができるようになった「遺伝子検査キット」などで個人の筋繊維のタイプを判断することはできません。
やはりあなたが「どんな運動が合っているのか?」はこれまでの経験と体型で導き出されるものなのです。
これを読んでいる方でご自分の「筋繊維のタイプ」と「得意な運動」がわからない方は経験の豊富なトレーナーに判断を仰ぐのも良いでしょう。
もちろんそのトレーナーが「女性は男性ホルモンが少ないからムキムキにはなりません」なんて言い切る人ではダメなのですが・・・
最後に
僕はトレーナーとして自分のジムの顧客を増やすことはもちろんですが、僕が指導できる人数には限界があります。
だからこそこうしてnoteやYouTubeなどネットを通して、多くの方に情報を提供しています。
もちろん一般の方にもお伝えしたいのですが、それと同時にトレーナーの方への情報提供、そして意識改革を目指しています。
そうすることでそのトレーナーのお客さまの人生が少しでも良いものになればこんなに嬉しいことはありません。
このシリーズもあと3回になりました。
ぜひフォローしてお待ちいただければ幸いです。
今回も最後までお読みいただきありがとうございます!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?