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ダイエット詐欺師に騙されないで!科学的な減量範囲とは?

はじめに

ネットの情報を見ていると、科学的な根拠のないものが溢れています。
いや、根拠のないものの方が圧倒的に多いと言っても過言ではありません。

例えば

「代謝爆上がり」
「翌朝、便と一緒に脂肪がドバドバ」
「このエクササイズ、1日20回やっただけで〇〇キロ爆痩せ」

こんなことを平気で言うのは、科学を全くわかっていない無知なのか?
わかっていない人を騙して利益を得たい詐欺師だけです。

ダイエットや体重減少の際に重要なのは「過度の脂肪を適切に減らすこと」
でも氷河期や幾度もの飢餓を乗り越えて、現代に生き残っている我々の遺伝子は「いかに代謝を上げず、脂肪を溜め込むか?」に優れているのです。

だとしたらその遺伝子を理解し、なだめすかし、本当に少しずつエネルギーバランスのマイナスを作り、脂肪を減らすしかないんです。

ですから「たった何日で何キロ痩せる!」なんてダイエット法は厳禁で、もし体重が落ちたとしても、すぐにリバウンドします。

過度なダイエットがリバウンドしやすい理由は、急激な体重減少が身体の代謝機能やホルモンバランスに悪影響を及ぼすためです。
リバウンドを防ぐためには、無理のないペースで体重を減らすことが重要です。

ではその無理のないレベルとは一体どれくらいの体重減少をさすのか?
今回はこれについて書きます。
ぜひ最後までお読みください。


適切な減量幅とは?

一般的に、リバウンドしにくいとされる減量幅は、3ヶ月間で体重の5〜10%です。
これ以上の減量をした場合、必然的にその後のリバウンドが起こります。

リバウンド発生の理由

1.代謝の低下

  • 急激な減量は基礎代謝率(BMR)を低下させ、リバウンドのリスクを高めます。
    ゆっくりとした減量ペースは、代謝の低下を最小限に抑えます。

2.ホルモンバランスの不安定化

  • 急激な体重減少は、レプチンやグレリンといった食欲調整ホルモンのバランスを崩し、過食を引き起こす可能性があります。
    穏やかな減量はホルモンバランスを保ちやすくします。

3.持続可能な生活習慣の形成ができない

  • 急激な減量を目指すと、極端な食事制限や過度な運動に頼りがちです。
    しかし、これらは長続きしないことが多く、リバウンドの原因となります。
    現実的な目標設定により、健康的な食習慣や運動習慣を形成しやすくなります。

4.筋肉量の維持

  • 急激な減量は筋肉量の減少を伴いやすいです。
    筋肉は代謝を維持するためだけでなく、活発に動き、エネルギーを消費したり、基礎体力を保ち向上させるためにも重要な役割を果たします。
    ゆっくりとした減量は筋肉量を維持しやすく、動ける体を保つことができます。

このように、リバウンドを防ぐためには、3ヶ月間で体重の5〜10%の減量を目指すことが最も効果的であると考えられます。
この範囲内での減量は、代謝やホルモンバランスを維持しつつ、持続可能な生活習慣を形成するのに適しています。

体重の5~10%減量に関する具体的な数値

ではそのためにどれくらいのエネルギーバランスのマイナスを作れば良いのでしょうか?
具体的な数値を例に挙げて説明します。

例: 体重70kgの人の場合

  1. 5%の減量

    • 目標体重: 70kg × 0.95 = 66.5kg

    • 減量幅: 70kg - 66.5kg = 3.5kg

    • 1ヶ月あたりの減量: 3.5kg ÷ 3ヶ月 ≈ 1.17kg

  2. 10%の減量

    • 目標体重: 70kg × 0.90 = 63kg

    • 減量幅: 70kg - 63kg = 7kg

    • 1ヶ月あたりの減量: 7kg ÷ 3ヶ月 ≈ 2.33kg

つまり体重の10%減量するという上限で考えても、3ヶ月で7kgがMaxの減量ということです。

この場合、エネルギーバランスをどれくらいマイナスにすれば良いのかというと、例えば1ヶ月で2kgの減量を目指す場合、以下のようなエネルギーバランスになります。

1ヶ月に2kg=1週間で0.5kg減量を目指す場合

一般的に、1kgの体脂肪は約7,700kcalとされています。
したがって、1週間で0.5kgの減量を目指す場合、3,850kcal(7,700kcalの半分)のカロリーマイナスが必要です。
これを1日に換算すると、約550kcal(3,850kcal ÷ 7日)のカロリーマイナスが必要です。
このカロリーマイナスにして初めて3ヶ月で6kg=体重の約8%の減量ができるのです。

ではこの1日550kcalマイナスと言うのは本当に現実的な数字なのか?
ある意味これが本当にできるなら、実際過体重の人はもっと少ないはずなのです。
つまりこの減量幅も現実的には難しいのです。

では現実的な数値はどれくらいなのか?
それを維持するためには何が重要か?

それについて次回書きたいと思います。

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございます!




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