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BCAAとカフェインで脳を最大限に覚醒させる!そのメカニズムとは

はじめに

前回のnoteで「アミノ酸の筋肉に対する効果」について書きました。

お読みいただけたでしょうか?
結論は「筋肉のために重要なのはアミノ酸よりまずタンパク質!」でしたね。

ただ僕自身も僕のジム「Quest」をご利用のアスリートのアミノ酸、特にBCAAを意図的にとることがあります。
それは最近の研究では、BCAA(分岐鎖アミノ酸)が脳の覚醒にも役立つ可能性があることが示唆されているからです。
さらに、カフェインとの併用がどのように影響するかについても興味深い結果が得られています。
このnoteでは、BCAAの脳への影響とカフェインとの併用効果について詳しく説明します。


復習ですが「BCAAとは?」

BCAAは、ロイシン、イソロイシン、バリンの3つの必須アミノ酸で構成されており、筋肉のタンパク質合成やエネルギー供給に重要な役割を果たします。
これらのアミノ酸は、体内で合成できないため、食事やサプリメントから摂取する必要があります。

しかしタンパク質が十分に含まれている食品を摂っている場合、筋肉に対する効果を狙ってサプリメントを摂ることはそれほど重要ではないのは前回のnoteで書いた通りです。

BCAAの脳への影響

BCAAは、間接的ですが脳の覚醒に影響を与える可能性があります。そのメカニズムを理解するためには、以下のポイントを考慮する必要があります。

1.トリプトファン競合効果

BCAAは血液脳関門(BBB)を通過する際に、トリプトファンと競合します。
トリプトファンは、セロトニンの前駆体であり、過剰に取り込まれるとセロトニンの生成が増加し、結果として眠気やリラックス効果が高まります。

BCAAを摂取することで、トリプトファンの脳への取り込みが抑制され、結果としてセロトニンの生成が減少し、覚醒効果が促進されると考えられます。

2. エネルギー供給

BCAAは筋肉だけでなく、脳のエネルギー供給にも役立ちます。
特に、長時間の集中作業や運動中にエネルギー源として利用され、疲労感を軽減する効果があります。

カフェインとの併用効果

カフェインは、覚醒効果が高いことで知られる刺激物質です。
カフェインとBCAAを併用することで、以下のような効果が期待されます。

1. 相乗効果

カフェインは、アデノシン受容体をブロックすることで脳の覚醒を促進します。
一方、BCAAはトリプトファンの取り込みを抑制することで覚醒を助けます。

この2つの異なるメカニズムが相乗効果を発揮し、より強力な覚醒効果が得られる可能性があります。

2. 持続的な効果

カフェインの覚醒効果は比較的短時間であり、耐性がつきやすい特徴があります。
一方、BCAAの効果は持続的であり、長時間の集中や疲労回復に寄与します。

これにより、カフェインの効果が切れた後でもBCAAによって覚醒状態を維持できる可能性があります。    

現実的には

前述のようにBCAA(分岐鎖アミノ酸)は、トリプトファンの脳への取り込みを競合的に抑制することで、セロトニンの分泌に影響を与える可能性があります。
トリプトファンはセロトニンの前駆物質であり、セロトニンは気分や覚醒に重要な役割を果たします。
BCAAがトリプトファンの取り込みを減少させることで、セロトニンの生成が抑制され、疲労感の軽減やパフォーマンスの向上に寄与する可能性があります。

しかし、カフェインとは異なり、BCAA自体が中枢神経系への直接的な覚醒効果を持つわけではありません。
カフェインは、アデノシン受容体を阻害することによって直接的に覚醒効果をもたらしますが、BCAAはセロトニン経路を介して間接的に疲労感を軽減する効果があります。

BCAAとカフェインの併用に関する研究はまだ限られていますが、理論的には、カフェインが中枢神経系を刺激し、BCAAが筋肉の疲労を軽減することで、トレーニングや運動時のパフォーマンス向上が期待されます。

しかし、効果の持続性や個人差もあるため、実際の効果は個々の状況によって異なる可能性があります。

あくまでも私見ですが・・・

これまで自分自身も、また指導してきた格闘家などのアスリートにも、脳の覚醒を狙ってBCAAとカフェインの併用を行い、一定の効果を上げています。

やはり筋肉に対する効果に関しては「タンパク質」の摂取量が重要なので、脳の覚醒を狙ったBCAAとカフェインの併用は日常的にというより強度の高いウエイトトレーニングをする日や試合の日に限定するようにしています。

その場合、BCAAは起床時から数回に分けてトータル10〜20gと通常よりもかなり多く摂取します。

またカフェインについては耐性や慣れ、普段のコーヒーなどの摂取習慣によってかなり個人差があるので、普段からさまざまな量と条件を変えて試すようにし、決して試合当日にいきなり摂ることの無いようにしています。

また余談ですが

BCAAが脳へのトリプトファンの取り込みを抑制するわけですから、夜に飲むのは睡眠を妨げるためおすすめしません。

少なくとも17時を過ぎたらBCAAもカフェインの控えた方が良いでしょう。
(もちろんエネジードリンクは24時間、いつでももっての外なのは言うまでもありませんが・・・)

BCAA、おすすめは?

一応僕のおすすめで国内で手に入りやすいBCAAも書いておきます。

それは「バルクスポーツ BCAA」です。
この商品は、人工甘味料を使用せず、自然な甘さと風味を提供します。
フィットネスやトレーニングのサポートに適しているので、ぜひ検討してみてください。

まとめ

BCAAは、脳の覚醒を促進する可能性があり、カフェインと併用することで相乗効果が期待できます。
ただし、これらの効果は個人差があり、十分なタンパク質摂取が前提となります。

また、長期的な影響については現状では研究結果が不足していすので、さらなる研究が必要です。
従って、サプリメントの使用は適切な指導の下で行うことが推奨されます。

ただこれまでの経験では試合や高いパフォーマンスを発揮したい時のBCAAとカフェインの効果を実感しています。
もちろんプラセボかもしれませんが・・・

このnoteが、BCAAとカフェインの効果についての理解を深める一助となれば幸いです。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございます!



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