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有酸素運動は何分やれば良いのか??


はじめに

昨日までは「運動を習慣化するための科学的アプローチ」というテーマで9回の連載をしていました。

以下の記事でその連載も終了でした。

今日はテーマを変えて「健康に必須の有酸素運動は何分やるのが効果的なのか?」
1日に『30分を1回 』or『10分を3回』を比較して書きます。

最後までお読みいただけたら嬉しいです。

まずは有酸素運動の必要量について

もう何度も書いていますが「1日30分の有酸素運動を毎日」というのは、ほぼ例外なく健康成人には必須の運動量。
ただここで重要なのは「有酸素運動=エクササイズ」ではないということ。
日常生活での移動=通勤や通学も条件を満たしていれば有酸素運動です。

その「条件」とは?
ズバリ「強度」です。

強度を測るのに手軽で簡単なのは「心拍数」ですね。
初代Apple Watchが発売されたのは2015年、9年前ですが、
その時はボクの周りでもまだ愛用者は少なく珍しがられました。

でも今は多くの方がApple Watchをはじめとするスマートデバイスを身につけています。
そのほとんどには「心拍計」が内蔵されていますので、運動中の心拍数の計測はとても簡単になりました。

効果的な心拍数は?

効果的な心拍数の算出にはいくつかの公式があります。
普段Questでは
207ー年齢×0.7=最大心拍数という式を使っていますが(こちらの方が統計的に正確だと言われているので)
このnoteではわかりやすく
220ー年齢=最大心拍数×運動強度(%)で計算します。

例えば40歳の人が最大運動強度の65%で運動する際の目標心拍数は
220ー40=180
180×0.65=117 
ということでこの場合、110~120くらいの間を目標に運動するということですね。

『30分を1回 』or『10分を3回』??

結論から言うと健康のために運動を取り入れる場合、多くの人にとって
1日に10分を3回の方が効果的です。
その理由は以下の通りです。

有酸素運動を一日3回に分けるメリット

1. 代謝の促進

運動は運動中だけでなく、運動後にも代謝と循環を向上させる作用があります。
1日に何回かに分けて運動することで、運動するたびに一日を通して何度も代謝と循環が高まり、エネルギー産生能力=代謝能力を高めます。
この代謝能力の低下そのものがさまざまな疾患の原因になり、また過体重の要因でもあります。
とにかく体は「何度も循環したい」と願っているのです!

2. エネルギーレベルの維持

短時間の運動はエネルギーレベルを上げ、日中の活動性を高めます。
ダラダラ過ごしていると「やる気」や「元気」が出ないものですよね。
でも仕事ではやる気を出さねければいけない。
現代社会では多くの人にとって「仕事」は単純な肉体労働ではないことが多い。
つまり「脳」や「メンタル」のエネルギーは求められますが、肉体は使っていない。
しかし人類は25万年の長い間にわたって「肉体」は「脳」や「メンタル」と同じようなエネルギーレベルが求められていたのです。
それが今のように「脳」と「メンタル」のみを酷使するようになったのはこの250年ほど。
人の体のシステムはそれほど短期間で変化することはありません。
つまり「脳」と「メンタル」のエネルギーレベルのスイッチを入れるためには、「体」を動かすことが必須なのです。

3. 持続可能性

これはその方のライフスタイルにもよるとは思いますが、短時間の運動の方が長時間にわたる運動よりも統計的には継続しやすく、運動習慣を身につけるのに効果的だと言われています

4. 集中力や決断力、記憶力などの向上

運動そのものが脳の血流を増し、それは主に高次の機能を司る部分である海馬と、記憶力を司る海馬だと言われています。
短時間の運動はその度に脳に作用し集中力や決断力、記憶力を高め、仕事や勉強の効率を向上させると言われています。

5. ストレスの軽減

前述したように運動は海馬の血流を増やします。
海馬は記憶を司るだけでなく、ストレスを感じる部分であり、一日を通して複数回の運動を行うことで海馬の血流を増やすことは、ストレスホルモンのレベルが低下し、ストレス耐性を向上させることができます。

まとめ

ここまで書いたように運動がもたらす効果はその持続時間が短いため、短時間でも何度も運動した方がその恩恵を得ることにつながるわけです。

だからこそ健康のために1日30分の有酸素運動を取り入れるなら「1回30分」より「10分×3回」がおすすめなのです。

しかしもちろん30分の継続した有酸素運動にもメリットはあります。
次回、それについて書きますのでぜひフォローの上でお待ちいただければ幸いです。

今日も最後までお読みいただきありがとうございます!


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