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蜜月の刻(とき)

当時彼女には、確かに好きなひとがいた。
自分の恋心にも勝るのは、女のとしてのプライドなのか・・・・!?

アパレル:斎藤珠美

お互い、なかなかにいい、、顔をしていた。もちろんそれは、いい、、意味ではない。

「なんだかわたしに不利な感じ?」

「そうでもない」

「だって最低男だった。男ってみんなあんなかな?」

「なにが言いたいのかな」

「いくが好きだと言いながら、目の前に別のおっぱいがあったら、気持ちより本能で行動するのね」

「珠美…」

それは、自分の行動も同じではないのか…とは言えなかった。

「つまりわたしを出し抜いたってこと?」
「そうね」
「ケンジに夢中だったくせに?」
「だってなんかむかついたんだもん」
「それって、なんだか…」
「若気の至り! でしょ?」

若気の至りというには、代償が大きいのではなかろうか。

「もう時効でしょ」
「後悔してないの」
「後悔どころじゃないわよ。結果ケンジも失った」

(わたしも、ひとのことは言えないか…)


なんだかこのインタビューを続ける意義を失った気がした。
どうしてこうも「恥」とか「意地」とかに左右されてしまうんだろう。

「もっと自分を大事にしなさい」
口ではなんとでも言えるけど、実際、そんな言葉だけで自分を大事にできるのなら、理屈なんていらないんだ。だれも自分を大事にしてないわけじゃないのに・・・・

いつもお読みいただきありがとうございます とにかく今は、やり遂げることを目標にしています ご意見、ご感想などいただけましたら幸いです