おかしいよ、そう思わないかい

大人は皆口を揃えて言う。
「大学を卒業したら良い会社に入って、良い給料をもらって、良い頃合いで良い人と結婚するのが良い人生だ」
本当か?
お前たちはそれで幸せな日々が続いたままなのか?
あの時一瞬の幸福ではなかったのか?

街行く人々の顔はいつも濁っている。日本には四季があって美しい花々が咲き乱れる春や、燦々と照りつける太陽の夏、紅葉が街を彩る秋や、白い雪に覆われる冬、四社四用の顔がある。そんな風景の中で我々日本人は生きている。だが、彼らの顔はまるでイギリスの天気のように雨空か曇り空しかないのだ。別に英国で過ごしてる訳でもないのに。本当に太陽を浴びてエネルギーをもらっているのだろうか。いや、たとえ吸収していたとしてもこの国では放出の割合があまりに大きすぎるのかもしれない。

大学で就職のための授業がある。外部から講師がやってきて月曜の朝っぱらからと土曜の眠くなる午後に授業が入っている。正直、レールに沿って生きる人生のプランの手助けをされているようにしか思えない。それに気づかず正常だと受け止めている同級生を異常だと思っている自分がいる。そんなこと口が裂けても言えないが。就活という名のわけのわかんないそれを頑張れる人はなんかすごいと思う。別に特別すごいとは思わない。けど、なんか偉い。自分が絶対できないことだから。

今ひたすらにワーキングホリデーを調べている。本当にそんなことしたら家族にぶん殴られそうだが、やりたいことがここにあると思えるから仕方ない。好奇心のままに動いていけるのが私の良いところだと思う。素直に人並みの空気を吸わず、自分が心地よいと思える空気しか吸わない。タバコを吸わなくても人と同じように生きることしか知らない空気を吸うことで、ある意味で肺がんになるリスクはある。自分の鼻を頼りに生きてないからだ。それを良しとされないからだ。

なんて退屈なんだ。


おかしくて可笑しく手を叩いてしまう。


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