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セネガル生まれの13人~革バッグの物語

ようやく皆様に「セネガルから紡いだ物語」をお届けすることができます。このnoteでは、制作過程、制作秘話を赤裸々に綴ります。

まず皆様にお伝えいたしますと、想定していた金額よりぐっとお値下げした販売となります。その背景もお伝えさせていただきます。

ショルダーバッグ(黒・飾り紐つき)
トートバッグ(茶)
トートバッグ(黒)
ショルダーバッグ(キャメル・飾り紐つき)
トートバッグ(茶)内側
トートバッグ(黒)内側
ショルダーバッグ(キャメル・飾り紐なし)内側
ショルダーバッグ(黒)内側

物語の始まり

WITH PEER共同代表 松尾と、GUENEU代表 宮村がコラボ商品の企画を始めたのは、約1年前のことでした。

『障害を取り除き、豊かな人間関係のなかで当たり前に共生すること』
『人の可能性や才能を広げること』

目指すものが似ている私たちは、made in Senegalのモノづくりを通して繋がることにしました。いつかセネガルの障害者や女性たちが、私たちのモノづくりに関わる日が来るかもしれない。そして、モノづくりを通じて社会で輝くことができるようになる。そんなことを夢見ながら、どんなモノづくりができるか話し合いを重ねました。

WITH PEER
セネガルでスポーツを通して「障害」なき世界を目指すNGO。スポーツをきっかけに「障害」に挑む人を育み、共生コミュニティをつくる活動をしている。
HP: https://www.withpeer.org/

GUENEU
アフリカ布を使った商品やセネガルをテーマにした商品を制作・販売するアパレルブランド。セネガルで暴力を受けた女性のための避難所建設をサポートしている。
HP: https://gueneu.com

革バッグを作ると決めた

そんなある日、松尾はセネガル現地での活動中に、革職人のチャムさんに出会います。チャムさんは娘さんが肢体不自由者で、障害者のために何かしたいという思いがありました。チャムさんはこう語ります。「娘は大人になって病気で肢体不自由者になった。けど職業訓練を受けて裁縫の仕事をしている。肢体不自由だけど目は見えるし、頭も使える、手だって動かせる。機能障害があっても働くことはできる。それがすごく大切。私たちが一緒にできれば、誰もが働いてお金をもらって当たり前に生活できるんだ。」と。こう語るチャムさんの工房に並ぶ革バッグたちはとても綺麗で、チャムさんの優しい人柄にも魅かれた私たちは、チャムさんと一緒にmade in Senegalの革バッグ制作にチャレンジすることを決めました。

マーリック・チャムさん
11歳から革職人であった父親の手伝いを始め、腕に巻くリングや小さな財布、ベルトを作り始める。中学を卒業する際に父親から職人になることを促され、革職人になる。

制作過程

デザインは松尾と宮村で話し合い、仕事にも使えるトートバッグと、お出かけ用のショルダーバッグの2種類に決まりました。トートバッグは中に複数のポケット、ショルダーバッグは開け口の部分にお洒落な飾り紐。内側にはアフリカ布を使い、サイズ感や唯一無二のデザインにこだわりました。

革はセネガルでなめされた羊革を使用しました。女性たちが、革の毛抜きをして洗濯した後、ネプネプという植物を使って消臭・消毒・乾燥を繰り返す伝統的なやり方で丁寧になめしています。

当初私たちが使いたかった布は布屋さんに売っておらず、チャムさんはティエス、ダカール、ティバワンヌと各地で、夕方から深夜1時まで探し回ってくれました。それでも欲しかった布は見つからず、また別の日に布屋を探しにいきました。深夜の布探しの後、眠たそうにあくびをして作業するチャムさん。私たちは感謝の気持ちでいっぱいでした。

サンプル制作中の約1か月、松尾は毎日チャムさんに会いに行きました。一つ一つの工程をチャムさんと確認しながら、より良いモノを完成すべく土日も関係なく二人三脚でサンプルを製作しました。

できあがったサンプル品は想像以上に可愛くできており、色むらや縫い付けの荒い箇所など修正すれば、より一層素敵になると感じました。

サンプル品は、セネガルで松尾と活動を共にし一足先に帰国した車椅子バスケットボール元日本代表の神保さんが届けてくださいました。届いたサンプルを見ながら、神保さん、松尾、宮村、WITH PEERメンバーみんなで、改善点を話し合うミーティングをしました。

1つのバッグが出来上がるまでの工程は以下の動画をご覧ください。

サンプルの修正箇所を伝え、本制作はチャムさんにお任せすることに。松尾は日本に帰国し、帰国後もチャムさんと連絡を取り合いしました。

その間、チャムさんの携帯がなくなって連絡がとれなくなったり、はじめての海外発送手続きで手間取ったり、雨季で仕事がなくなって輸送費がなくなったり...予定より4カ月遅れて、ついにセネガルから完成品が発送されたと連絡を受けた時は胸が踊りました。

セネガルからようやく届いたダンボール。サンプルよりさらに素敵なものが仕上がっているはず―――そんな期待を胸に、開封は東京にいる宮村が担当しました。箱を開ける瞬間、ここまでの長い長い道のり、チャムさんと松尾が現場でかけまわった日々が頭の中を駆け巡り、ダンボールから溢れてくるセネガルの香りに胸が熱くなりました。

本制作の品物を見て落胆

ところが...。届いた革バッグは期待通りのものではありませんでした。残る色むら、細かいすす、トートバッグの中の布は皮の底部分に縫いつけを依頼していましたが縫われていない。サンプル制作時にあんなに探し回った金具も、本制作では違う金具になっていました。そして最もショックだったのは、唯一無二のデザインにこだわったショルダーバッグの開け口の飾り紐が跡形もなく消えてしまっていたことでした。ショルダーバッグの革は薄く、サンプルより質が下がっているように感じられました。なかには、ファスナーが開きづらいものまでありました。

(左)本制作(右)サンプル
明らかにサンプルの方が革の質がよい。


「これは販売できない。」

率直にそう思いました。私たちは、自分たちがお金を出して買いたいと思えないものは商品にしません。商品を受け取って喜んで使ってくださるお客様を想像して商品を販売しています。

長い長い工程をたどって日本に届いたバッグたち。楽しみにしてくださっていたお客様もいたため、より一層落ち込んでしまいました。

販売しないこともまた、モノづくりのリアルかもしれません。でも、この革バッグたちはこれからどこにいくのだろう...仲間内で思い出として持っておくのか?無料でほしい人にプレゼントするのか?

このバッグに、価値はないのだろうか?

悶々とした気持ちで、長いミーティングをしました。

未完成で欠点だらけのバッグ。

それでも私たちにとっては思い出と挑戦の詰まったかけがえのないバッグです。革をなめしてくれた女性たちから、職人のチャムさんに繋がり、松尾と宮村を介して完成したバッグをお客様に手に取ってほしい。そして、made in Senegalの温かみを感じてほしい。それが私たちに芽生えた素直な想いでした。

『この温かみに価値を感じてくださる方に届けよう。』

話し合いの末、2人の意見は一致しました。

このバッグと同じように、WITH PEERもGUENEUも成長過程にあります。お客様には、これから成長していく過程の仲間になっていただきたい。このバッグを持つことで、遠い西アフリカの国セネガルや、バッグ職人のチャムさんに思いを馳せていただけたら嬉しいですし、そんな未熟なバッグにも愛着を感じていただけたら嬉しいと思っています。

とはいえ、不相応なお金をお客様からいただくことはできません。たどりついた答えは、最低金額をこちらで定め、ご購入金額はお客様自身に決めていただく方法でした。ショルダーバッグは、原価よりはるかに低い金額に設定しました。

販売方法

販売は、2022年10月21日(金)より行います。
可能な限り実物を見て納得してご購入いただきたい気持ちから、事前予約制の個別販売(新宿の店頭またはオンライン)を行います。お客様ごとに30分の時間をお取りし、宮村がバッグの商品説明をいたします。(※基本的には説明を聞いた上でのご購入をお勧めしますが、説明無しでのご購入希望のお客様はその旨をメッセージに記載ください。)

店頭:平日9;00~17:00、土日祝9:00~18:00
オンライン:平日9;00~17:00、21:30~23:00、土日祝9:00~18:00、21:30~23:00
※土日は対応可能時間に変更の可能性があります。

ご興味のある方、購入を検討の方は、GueneuのInstagram、twitter、facebookあるいはメールからメッセージをいただけますと幸いです。

Facebook: https://www.facebook.com/gueneu.tokyo/
Instagram: https://www.instagram.com/gueneu.tokyo/
Twitter: https://twitter.com/gueneu_tokyo
Mail: gueneu.tokyo@gmail.com

販売金額:最低金額は定めておりますが、+αのお気持ちを載せていただく方式とします。もちろん、最低金額のままご購入いただいても構いません。

+αでいただいた場合、資金はWITH PEER、GUENEUの活動費としてセネガルに還元させていただきます。

商品紹介

どれもオンリーワンの商品です。より皆さんに温かみを感じていただきたく、1つ1つにセネガル人の名前をつけさせていただきました。(※革バッグの特徴は実在する人物と一切関係ありません)

【全てに共通する特徴】色むら、傷があり、革の匂いが残っています。匂いはオンラインでは伝えづらいため、可能な限り新宿の店頭で実物を触っていただければ幸いです。また、色移りの可能性がありますので、雨や汗、白い服にはご注意ください。

【トートバッグサイズ】
縦29cm×横49cm×マチ11cm 紐の長さ60cm
(A3、パソコンの13インチもすっぽり入ります)

これだけ入れても、まだまだ隙間があります。

【ショルダーバッグサイズ】
縦21cm×横31cm×マチ5cm、紐の長さ53cm~65cm
(手帳、財布、携帯、エコバッグ、眼鏡などが入ります)

大きな手帳やポーチも入ります。

【SOLD OUT】アブドゥ (黒トート)

アブドゥは完売しました。
ブラックの大きなトートバッグです。
色むらも目立たず、中もかっこいいお品です。
ファスナーの開閉もスムーズです。
価格: 12000円〜

【SOLD OUT】ンバイ (黒トート)

ンバイは完売しました。
価格: 12,000円〜

アブドゥの双子です。

【SOLD OUT】メイサ (茶トート)

メイサは完売しました。
ブラウンのトートバッグです。
ファスナーの開閉はスムーズで使い勝手がよいですが、皺や色むらがあります。
価格: 12,000円〜

【SOLD OUT】アサン (茶トート)

アサンは完売しました。
メイサの双子です。
価格: 12,000円〜

【SOLD OUT】マーリック(茶トート)

ブラウンのトートバッグです。ファスナーの開閉はスムーズですが、皺や色むらがあります。ファスナー部分にはアフリカ布ではなく革を使用しています。
中がシックなストライプになっていて渋い、ダンディさん。こちらのアフリカ布はマーリックのみに使われています。
価格: 12,000円〜

【SOLD OUT】アミナタ (黒ショルダー飾り紐あり)


アミナタは完売しました。
飾り紐のついたお洒落さんです。ファスナーの開閉もスムーズです。革はしっかりとしており色むらも少ないですが、なめらかさはありません。
価格: 7,000円〜

【SOLD OUT】アイシャ (キャメルショルダー飾り紐つき)


アイシャは完売しました。
飾り紐のついたお洒落さんです。ファスナーの開閉もスムーズです。革はしっかりとしておりなめらかですが、よく見ると小さなホクロやシミ予備軍があります。中に使われているブルーとオレンジのアフリカ布はアイシャにだけ使われています。
価格: 7,000円〜

【SOLD OUT】ファティマタ (黒ショルダー飾り紐なし)

ファティマタは完売しました。
3つ子の長女です。革は薄めでよく見るとシワがあり、なめらかさがありません。ファスナーの開閉はスムーズで、中身は爽やかな緑色でとても可愛らしいです。

価格: 2,000円〜


【SOLD OUT】ハディ (黒ショルダー飾り紐なし)

ハディは完売しました。
3つ子の次女です。ファティマタにそっくりです。

価格: 2,000円〜

【SOLD OUT】マムジャーラ(黒ショルダー飾り紐なし、ファスナー開閉困難)

3つ子の三女です。見た目は他の2人によく似ていますが、ファスナーが非常に開きづらい頑固者です。長所は、ひったくりから中身を守れることです。
価格: 1,000円〜


【SOLD OUT】アストゥ (茶ショルダー飾り紐なし)

アストゥは完売しました。
革は薄めですが色むらが少なく、中身はオレンジの可愛らしい子です。
ファスナーの開閉もスムーズで、素直さが伺えます。
価格: 2,000円〜

【SOLD OUT】マイムナ (茶ショルダー飾り紐なし)

マイムナは完売しました。
革が薄めで他の子よりも色むらが多いですが、中身はアストゥと同じくオレンジで愛らしい子です。ファスナーの開閉はスムーズです。
価格: 2,000円〜

【SOLD OUT】アワ(茶ショルダー飾り紐なし、ファスナー開閉困難)

アワは完売しました。
見た目はアストゥ、マイムナと同じですが、ファスナーが3分の2まではスムーズに開くのに、最後の3分の1が非常に開きづらいです。出だしは調子がよいのに、ふとした瞬間に立ち止まってしまう慎重さんです。

価格: 1,000円〜

気になる子がいましたら、ご連絡ください!
お待ちしております!!!

WITH PEER & GUENEU







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