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ランニングの練習をシンプルに考える②ーペース配分


前回は「継続」と「成長可能な負荷をかける」の2点で書きました。

この2点をキープする上で大事な要素は何かと考えると

・1の継続にはペース配分

・2の成長可能な負荷には練習の幅を持たせ

ことが大切だと思います。

今回は1のペース配分について掘り下げてみます。

ペース配分と考えると練習やレースでどんなペースで走るのかというイメージが強いかもしれません。これらと同じように練習をどのように進めるかにもペース配分は関わってきて大切になります。

身体が疲労困憊、足の痛みによる中断、精神的に耐えきれない、練習時間の確保が難しい、など継続を妨げる要因は色々とあります。

ただこれらの要素を生む出す理由は持続できないペースで練習を進めている可能性が高いと思います。


では正しいペース配分を掴むにはどうすればいいのか。

これはかなり難しい問いです。

身体の状態は常に変動していて、固定の正しいペースというのがあるわけではないからです。

逆の間違ったペース配分なら中断せざるを得ないというはっきりした答えがあるので、正しいペース配分を求めるより、間違ったペース配分を避ける方が継続する上では役に立ちます。



10kmを走るとして最後までペースを維持して走れてもそれが本当に適切なペース配分だったかは分かりません。もう少し速く走れた可能性もあるからです。しかし5km手前でペースを維持できない場合はペース配分が間違っているでしょう。

半分の距離も保てないペースをなぜ理解できないのか、と思うこともありますがその日の身体の調子を掴むのは難しいことがあります。または設定ペースを軸に練習を組み立てるとこのような問題が起きやすいかなと感じています。私自身も何度も同じようなミスを犯しました。ただ保てないペースを知るには実際に「保てない」を経験するしかないので、小さなミスを繰り返しながら学んでいくしかないとも思います。人から「そのペースは無理だから」と何度も言われるより、自分で体感して今の自分には適切でないを実感する方が理解しやすいです。

変動する身体に対して固定する設定ペースを用意するとこのような問題が起きやすいと思います。


次に一つの練習やレースを超えて、練習の流れで考えるとよりペース配分を掴むのが難しいです。

練習を継続する上で間違った進め方をしてしまう大きな要因は「◯ヶ月で〇〇を達成する」など最初から期間限定で急激なことをやろうとする姿勢だと思います。

現状に合わせて練習を考えることが大切ですが、目標に強いこだわりを持ちすぎると、さらに期間という制限が加わると、ペースを崩す大きな原因になります。

ランニングをこれから始める人がフルマラソンで3時間を切りたい、または4時間を切りたいという目標を持つことは問題ありません。ただ目標がどちらでも現状をベースに練習をやるなら今やることは同じです。

今から練習を始めて半年後にマラソンを走る目標を立てることはいいと思います。〇〇くらいで走れたらいいなという願望を持つのも問題ではありません。ただこの記録を出すにはこの練習といきなり目標ベースの練習を始めることは問題です。

目標の高さに左右されて急に今やる練習を変えないことが間違った練習の進め方を避ける方法です。

一つの練習、レースを通り越して練習を継続する上でも大切なペース配分。そのためには常に自分の状態と向き合って理解に努める必要があります。

これは指導する側も同じで相手の状態、傾向の理解に努めることが、どんな練習をやるかよりも大切だと感じます。

小さな間違い(短期の中断)から学び、大きな間違い(長期の中断)を避ける。その繰り返しで続けやすいペースを見つけることが継続に欠かせないと思います。

次は練習の幅について掘り下げてみようと思います。

日常からの学び、ランニング情報を伝えていきたいと思います。次の活動を広げるためにいいなと思った方サポートいただけるとありがたいです。。