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オーストラリアランナーの合宿①

オーストラリアにもいろんな市民ランニングクラブが存在し、週末や祝日などの連休を使ってトレーニングキャンプを行なっています。
今回はオーストラリア10000m記録保持者、ベン・セントローレンスの合宿について紹介したいと思います。

シドニーから車で約2時間で到着する、ブルーマウンテンズ。世界遺産にも登録されている有名な観光地でもあります。ベンがこのブルー・マウンテンズの地域出身で彼自身、週2回はこちらに移動して練習を行なっています。そして彼の合宿もこのブルーマウンテンズで行われます。

トップランナーと一般のランナーが一緒に合宿をできるのは非常に貴重な経験となりました。私は3回参加しましたが、参加者はシドニーからだけではなくオーストラリア全域に渡り、約50人近くが集まりました。ファンランナーからシリアスランナーまでレベルも様々です。

到着後はブルーマウンテンズでの観光ラン。各ポイントで写真を取りながら6−8km走ります。

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夕食は合宿の参加者でもあり、シドニーのレストランでシェフとして働く方々が栄養も考えて作ってくださいます。

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翌日は午前中にポイント練習が行われます。この日はトータル25分間のワークアウトで最初の10分間をテンポ走、そして後半15分はファルトレクでした。参加者の一人、ケビン選手はメルボルントラッククラブのメンバーでアイルランドの5000mチャンピオンにもなったことがあります。5000mの自己ベストは13分38秒。オフ明けということもありリフレッシュも兼ねて参加し、先頭を引っ張ってくれました。

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練習前にはベンによるミニハードル、ラダーを使ったドリルを教えてくれます。彼自身も週2回はこういったドリルを積極的に行うようです。

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昼食後はベンの自宅の1階のカフェにてコーヒーを飲みながらまったり過ごします。自宅の1階をカフェに貸し出してるのこと。運営しているわけではないようです。現在はブルーマウンテンズの自宅をAirB&Bとして貸し出しています。

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午後は参加者の方で各分野の専門家の方々による講義が行われます。まずは栄養士の方による、マラソン、ウルトラマラソン、トレイルランのためのレース前、中の栄養補給の戦略について話していただきました。

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次はストレングスコーチによるトレーニングレクチャー。

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バンドを使った臀部のトレーニングを主に行いました。

その後はトレーナー、鍼灸師による治療も受けさせていただきました。

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こういったもの合宿費に含まれており、本当にこの費用でいいのかと驚くくらいです。というのもベンの人望といいますか、料理を引き受けてくれたシェフの方々、講義を行ってくれた栄養士、トレーナーの方々もみんな自ら自分の知識をシェアしたいと率先してやってくれたそうです。

最終日は早朝に軽い軽食をとってからの27kmロングラン。コースはベンがいつも片道13.5kmのトレイルコースです。砂利道、小刻みなアップダウン、そして時に壁のような坂も現れます。ペースは4分30秒/kmくらいから入り15kmを過ぎたあたりからは3分40秒とペースが上がっていき21km付近でついていけなくなりました。しかしこれはベンにとっても大事なトレーニング、そこは容赦ありません。

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そこには足が速い、遅いなんて関係ありません。みんなが自分にとってのランニングというものを持っていて考えをシェアする姿がありました。ベンも積極的に自分がわからないことは参加者に質問をしていました。

ベン自身も日本のランニング文化は非常に好きなようで、解散の時には日本式でやるといって円陣を作り一礼をして日本語で「お疲れ様でした」と締めてくれました。

もちろんこういった合宿だげでなく、彼もエリートランナー同士での合宿も行います。

また次回は別の場所で行われた、もう一つのベンの合宿を紹介したいと思います。


日常からの学び、ランニング情報を伝えていきたいと思います。次の活動を広げるためにいいなと思った方サポートいただけるとありがたいです。。