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目の前の相手について学ぶこと

指導の場になるとついつい自分の意見、考えを伝えたくなる衝動に駆られます。特に何か新しいことを学んだ時、このアイディアはいいんじゃないかと思った時は練習の場に行く前から今日伝えることリストをついつい考えてしまいます。
このモードになってしまうと相手がその考えを聞きたいのか、必要としているのかなんて考えるスペースは頭の中に残っていません。

自分の言いたいこと、その時思ったことを伝えることは容易で、そのため勝手に自分が伝えるだけ伝えて満足することも少なくはありません。

振り返るといつも新たな発見があるのは私が話す時よりも相手が話す方が多い時です。以前に故障をした学生の診察について行った時に初めて他のスポーツの経歴を知りました。また指導中にも別の学生がふと口にしたことで別のスポーツのバックグランドを知りました。
「何で今まで聞かなかったのか、なぜ知ろうとしなかったのか」
こんな考えで恥ずかしさすら覚えます。

それぞれの場で私が果たす役割は違いますが、幸いにも現在は中学生から実業団、一般ランナーの方々の指導に携われせていただいています。
はっきり分かることは、それぞれのスケジュールが違うことです。練習の観点だけで考えればパフォーマンスを上げるためには理論的にこうした方がいいと思っても、相手のスケジュールをこちらの考えに合わせさせることはできません。そんなことすれば結果的にマイナスに働くことは目に見えています。
相手のトータルバランスを保つことを優先に私にできることをその度考えるしかありません。
そのためには都度相手の状況を確認して最新の情報をアップデートしていく必要があります。
新たなトレーニングの理論はアップデートしても、目の前の相手の情報が古いままでは適切な練習を組むことはできないと思います。

そのためには自分が話すよりも相手の意見を聞く時間を大切することだと思います。自分の考えを話す必要がある時は相手が求めてくる。その時をじっと待つ大切さにあると思います。こう言いながらも実践するが難しいのを日々感じていますが。

適切な質問をする、しっかり相手に注意を向け、意見を聞く、これも練習しなければ上達しない能力です。

いくらトレーニングについて学んでも、経験を積んでも、一番大切な目の前の相手について学ぶことを疎かにしてはいい指導というのはできないなと思います。

日常からの学び、ランニング情報を伝えていきたいと思います。次の活動を広げるためにいいなと思った方サポートいただけるとありがたいです。。