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5kmチャレンジ パークラン② レースの駆け引きを知ること。

先月から始めたパークランチャレンジ。第2回目の参加をしました。
力の近い相手と競り合うことで、普段は味わえない心理的駆け引きによる緊張感、苦しさの中で自分と向き合う、などが経験できます。それまでの経験が長くても、しばらく離れるとどうしても忘れがちになる感覚。そのために定期的にこのような状態に自分を置くことにしました。
特定のタイムを出したいなどの目標を持って始めたわけではありませんが、前回が17分43秒だったのを考慮すると、自然とそこを基準にどのくらいで走れるだろうかと考えてしまいます。

アップで会場まで向かい、スタートの時を待ちます。時間が近づくにつれ参加者の数も増えていき、スタート地点に移動。前回は一人のランナーと競り合うことができましたが、そのランナーの姿はなく、どのような展開になるかは分かりません。
気軽にジョギングを楽しむ目的の人もいれば、しっかり準備を整えているランナーも見受けられます。
そしてスタートの時。合図とともに二人のランナーが飛び出し、少し離れた位置から追いかけます。
一定の距離を保ちながら前を追いかけていると、背後に一人のランナーがピッタリとついてきているのに気づきます。普段なら後ろにつかれるのはプレッシャーもかかり嫌なのですが、今回はこのようなレースならではの状況を自然と楽しんでいました。前を追いつつ、後ろをマークされる、いい感じの緊張感です。
距離表示はないのでどのくらいか正確には分かりませんが、1kmくらい通過した頃に一人のランナーが明らかなペースダウンで落ちてきました。追い越して残るは一人。そして変わらず背後に一人。中々、前との差が縮まりそうで縮まらない状況。
こちらの足音を気にしているのか、少し詰めようとすると向こうもペースを上げてる感じがして一向に追いつけません。一気に詰める方法も考えましたが後ろのランナーも気になるためここで脚を使うのはリスクと考えそのまま様子を見ます。

時計が11分くらい過ぎたこと、おおよそ3km過ぎくらいでしょうか、前のランナーのペースが鈍り出したのでここぞとばかりに追いつきます。後ろのランナーもついてきて3人の先頭争いに。後ろについて余裕を残す作戦もありましたが、相手の息遣いを確認するために横に並びます。後ろにいると全然聞こえなかった呼吸が横に並ぶとはっきりと確認でき、思った以上に呼吸があがっている様子でした。
すかさず前に出てるどうやらついてくる様子はありません。しかしスタートからピタリと張り付いてくる例のランナーはまだいる様子。ここからは一騎打ちです。

前に出たことで少し脚にも呼吸にも疲れを感じ始めてしまい、今仕掛けられたらやばいかもしれないと少し不安がよぎります。
ペースを落として前に出させるか、どこかのポイントで仕掛けてみるか、色んな選択肢を考慮しながら終盤に差し掛かります。
影を確認して少し間が空いたのが分かると思い切ってペースアップ。相手がついてこれないのが分かりました。
前回以降、週2回ペース走を取り入れ始めたもののスピード練習はしていないため、グッとくる苦しさが押し寄せるとためらってしまい、その先の苦しさに踏み込めません。
追いつかれたくないが、ペースをこれ以上あげきれないジレンマ。
練習の経験がものをいうのはこのような状況だと思い、仮に体力レベルが同じでもしっかり練習している時はもう一歩先の苦しさに踏み込んで粘っていき、あまりできていない時は躊躇してしまい粘ることができません。
普段の練習から少しずつ苦しさに身体を慣らし、そして精神的にもその不快感に耐えれる状態を作っておくことが大事です。

日常や仕事でも人前で話すなど緊張する状況があるとして、なんの下積みもないままいきなり大勢の前に出るとパニックになってしまいます。そんな時は伝えたいことがうまくまとめきれずに何を話したのか分からないというような状態に。
まずは数人の前で話してみる、次にもう少し増えた人数の前でなど、ちょっとずつ経験していくことで不快感の中で自分を見失わずにパフォーマンスを発揮できるようになると思います。

そんな状態でも後ろとの差は少しづつ開いていきました。最後の直線に入ると時計は16分を過ぎたところ。17分を切れるかどうかで必死にラストスパート。
ゴール後に確認すると17分5秒。ある記録の節目、5kmなら17分、16分、15分、などそこを1秒でも切れるかどうかで〇〇分台ランナーと認識する風潮があり、どうしても節目に近い位置になると記録を意識してしまいます。
この感覚は長距離走を始めてから今までに多く経験してきて、どこか懐かしい感じでした。

こうやって自分の全力を出して成果としてタイムに現れると、どうしても次はこの記録が基準点となってしまいます。これがレースに参加するジレンマで、記録に執着しすぎると本来の目的からそれてしまう要因でもあります。しかし記録を狙うことが大事でないわけでもなく、本気の自分を引き出そうと思うなら外の指標を置くことは有効な方法です。問題はその加減をうまく調整できるかで、その点は今まで何度も失敗してきたので嫌というほど理解はしています。「タイムにとらわれすぎないように」と人には伝えますが、自分がその当人となると難しいものです。
その正しく目標を設定することも技術の一つだと思うので、その点を忘れないためにも定期的なレースの参加で感覚を忘れないようにするのはいいものです。

走力レベルは関係なく、周りに近い走力の人がいて、うまく競い合えば誰もがレースの面白さを経験できると改めて感じた1日でした。

また来月はどんな経験ができるか楽しみにして、挑戦したいと思います。

これまでの記録
2023年1月21日  17分43秒
2023年2月18日 17分5秒


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