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法政大学での講演について

10月30日に法政大学の社会学部・経済学部の授業で、「学生旅行で訪れたい東南アジア」と題し講演を行いました。

なぜ新卒でフリーランスになるという稀有なルートをたどり、しかもフリーランスとしての活動もまだ1年目に満たない僕が、法政大学での講演に至ったかの経緯、そしてこのような講演内容を設定した理由を簡単に報告します。


講演依頼は突然に

講演依頼は宋苑瑞先生@geographersong)より、突然のInstagramメッセージより受けました。

宋苑瑞先生は韓国出身の地理学者で、英語・日本語にも堪能。

法政大学のほか、早稲田大学や成蹊大学等で教鞭を取られている方です。

僕の両親が同じ地理学者ということもあって、宋先生とは僕が幼少期の頃からのお知り合いになります。

すなわち、法政大学に呼ばれた理由というのは、全くのコネでしかありません。

ですが、運よく転がってきたチャンスを逃すのはもったいないですし、例えコネとは言え、自分の活動に興味を持ってもらえた結果から来ていることなので、自分としても快く依頼を引き受けました。


学生に海外への関心を抱かせてほしい

「今の学生、あまり海外に興味がなくて...」

このように宋先生から悩みの種を明かされたのが最初になります。

僕は大学時代に40ヵ国以上を旅し、周りにも旅好きの人が多かったので正直「本当に今の学生って海外に興味ないの?」と最初は半信半疑にもなったんですが、海外に興味ある層と全く興味が無い層で2極化している印象は以前から持っていました。

行く人はめちゃめちゃ海外行くけど、そうでない人は全く行かない、興味もない、みたいな感じですね。

昔からそうだったのかここ最近の傾向なのかは分かりませんが、もし後者であるとすれば、それは個々の選択肢の広がりや、時代環境の変化が背景にあるのではないかと思います。

あと、韓国人より日本人の方が割合的に海外旅行する人が少ないと感じており、海外での日本のプレゼンスが低下している印象は拭えません。


大学生の半数以上は海外経験ゼロで卒業をする

実際に生協が2014年に集計した統計を見てみたところ、大学4年間のうちに海外へ行く人(卒業旅行や留学を含む)の割合は42.1%というデータでした。

参考:全国大学生活協同組合連合会「2014年大学生の意識調査」概要報告

この数字が多いか少ないかという議論はさておき、1つ確実に言えることは、「在学中に1度も海外に行く大学生は半数にも満たない」ということです。

僕は人に干渉するのもされるのも嫌いなので、特に「海外に興味がない層にまで積極的に行ってもらおう、行かせてあげたい、とにかく海外おもしろいから行け!!!」とまでは思いません。

しかし、やはり時間に融通が利く学生という立場、そして世界最強パスポートの恩恵を受けられる日本人であることは有効に活用するべきと思うのです。

なので、少しでも興味がある層には積極的に海外に足を運んでもらいたいと思う次第ですね。

そういった層を刺激するべく、海外に対するイメージとして根強い

・旅行費が高い
・治安が悪い
・衛生状態が悪く、病気にかかりやすい

といった懸念を払拭するための講義内容に設定しました。


東南アジアは学生旅行に最適な場所

東南アジアは学生旅行に最適な場所であると僕は思います。

その理由は主に

・学生は長期休みがあるので、長期で旅行ができる
・日本のパスポートは世界最強なので、有効に活用すべし
・東南アジア旅行は場合によっては国内旅行よりも安い
・治安は危機管理能力があれば対応可能、むしろその力を旅行でつけるべき
・汚いところもあるが慣れれば平気、病気や感染症への対策も同時に学べる
・東南アジアでも英語が学べる(アジアの英語はこれからのニーズあり)
・異文化理解力がつく、特に東南アジアと日本の関係はこれから一層深まる
・著しい経済発展の途上で、若年層が多く、国に躍動力がある


です。

細かいことを言えばまだまだありますが、概ねこんな感じですね。


最初は浅く広くで良い

僕はミャンマーが好きなので、どうしてもミャンマーについて深く語りたい思いもあるのですが、それをすると今回の講義の意味やターゲットの意図からは外れてしまうので、行いませんでした。(それでも最後にほんの少しだけ深堀りしましたが笑)

趣向は人それぞれなので、あまり1ヵ国について深堀りするべきではなく、むしろ知見のある人間が浅く広く情報提供を行い、まずは様々な国に興味を持つことから始めるのが先決であると思います。

僕も実際にいろいろな国を訪れたうえで、現在はミャンマーにフォーカスしているわけでして、いきなり1個人を1ヵ国にフォーカスさせるのは有意義なことではありません。

そういった意味で、今回の講義内容は「学生にとっての東南アジア旅行を体系的に知ること」を主たる目的とし、ミャンマーに限らず東南アジア11各国全てを、学生旅行の観点からお話ししました。


学生からの反応

講義については、多くの学生が「東南アジア旅行」に興味を持ってくれたのではないかと思っています。

特に、僕は大学卒業したばかりの身であるため、学生との距離も近く、僕の経験がより等身大に感じてもらえたはずです。

次の長期休みにはぜひ東南アジアへ足を運んでもらえると僕も嬉しいですね。

今回の法政大学に限らず、こうした機会がもしまたあれば、これからもやっていこうと思います。


過去にTABIPPOに寄稿していたこともあり、TABIPPO関係者からの反応は上々でした(笑)

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