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見返りを求めた優しさを提供した話。

令和3年5月9日 母の日。

ここ最近の旦那との冷戦で気持ちが疲弊していたこともあり、家にいたくなかったので、

私はまもなく生後3か月になる息子と共にカーネーションを持って実家へ行きました。
息子にとっては初めての電車。

当然、息子を電車に乗せるという作業が私にとっても初めてなわけで途中で泣きださないかと、ドキドキしましたが、おとなしくしていてくれました。

去年の母の日の数週間前。
旦那に母の日はいつもどうしているのか尋ねたところ、何もしたことがないの一言。
旦那は母親との関係が特段悪そうではなかったし、第一に私が習慣的に母の日に贈り物をしないことがなかったので、そういう家もあるんだなぁと驚きました。

義母にとっては大切な一人息子。
やっぱり何か贈り物はした方がいいよ、と伝え、何だったかは忘れましたが旦那が母の日にプレゼントを送っていたのを覚えています。

義母の誕生日は母の日と同じ5月。
誕生日のお祝いをしようよ、と提案し、旦那と義両親の実家へケーキを買って向かいました。私も決して高くはないけれど、義母を思って選んだ品物を持っていきました。

やっぱり義母にはいいように思われたかったし、良好な関係性で過ごしていきたかったのが本音。

今振り返ると少し寂しかったのは、旦那があげたケーキは美味しそうなケーキだと嬉しそうに写真を撮っていたのに、私のあげたプレゼントは開封すらしてくれず、テーブルの片隅にポンと置かれていたことです。

「何かあったときのために連絡先を教えて」

義母のお誕生日会を終えて帰宅する前の義母の一言です。

LINEを教えてほしいと言われたとき、なんとなく受け入れてもらえたような気がして、自分のプレゼントを開けてみてもらえなかったことなんか、ありがとうって言われなかったことなんか、別にどうでもよくなるくらい嬉しかったです。

しかし、義母の思う「何かあったとき」は結婚してからというもの訪れませんでした。

義母は何か我が家に関する提案や私に対する質問事項があれば、息子経由で連絡をしてきました。

何かといえば息子経由の船場吉兆 ささやき女将スタイルです。

妊娠が発覚し、義両親に報告した後。

旦那から「母親から連絡があって、産後は大変だし、うちがお金を払うから個室の部屋に入院すれば?って言ってるよ。」

私の連絡先を知っているのにも関わらず、ささやき女将からの連絡はいつも一貫して息子経由でした。
旦那が絡むような内容だったら当然旦那に連絡するかとは思いますが、
うーん、なんというか。入院するのは私だし、私に連絡をしてくれてもいいのではないかな?と思いました。

義母は気を使って息子経由で聞いたんじゃないか?と思うかもしれませんが、別に間接的に言われようが直接言われようが、気を使うものは使うんですよ。それに「じゃあお願いします。」とか「いえ、結構です。」とかそんなのを旦那に言ってもらうことにも違和感を感じました。

だって連絡先知ってるんだもん。

その時は、旦那にも個室でなくて大丈夫だと伝えてほしいと頼みましたが、
自分からも直接義母に連絡をして、配慮していただいたことに対する感謝の連絡を入れました。していただいたことに対する感謝は直接伝えるのが一番だと思いませんか?

だって連絡知ってるんだもん。

信頼関係を築くために、私なりにコツコツと義母との距離が少しでも縮まるように努力してきたつもりです。
妊婦定期健診の後は必ず赤ちゃんの成長具合を報告していましたし、旅行に行けばお土産を持って、一人では頑として実家に遊びに行かない旦那と義実家に顔を出したり。

そして、妊娠6か月のある日。
少しずつお腹もふっくらし、赤ちゃんの存在をお腹に感じる日々が増えてきた頃でした。

旦那から「婆ちゃんが京都から東京に来る用事があるらしくて、ぐーちゃんに会いたいって言っていると母から連絡が来たよ。食事、来られる?」

いや、ささやき女将。
わかるよ、息子に連絡したいのはわかる。
でも私が参加できるかどうかの連絡は私に直接してくれ。

今まで何かとこまめに連絡していたのが急にバカバカしくなりました。

「もういいや」

別に良好な関係性の行きつく先が私に直接連絡をくれること、それだけではないと思います。

だけど、私に関することだったらせめて直接連絡をしてもらえるくらいの間柄になりたかったなぁと寂しく感じたのです。

良好な嫁姑の関係性というのがどんなものなのか。
正直、私の周りで「お姑さん、大好き!」って言ってる人も「嫁はん、最高!」って言ってる姑も見たことがないので、よくわかりませんが。

兎にも角にも、私は最大限の歩み寄りをしてきましたが、それが埋まるようなことはありませんでした。

義母にとっては、母の日に息子が送ってくれるプレゼントも誕生日に息子が持ってきてくれるケーキも世界一に嬉しい。
だけど、嫁が姑に気を使って連絡するのは当然だし、旅行に行けばお土産を買ってくるのが当たり前の世界戦なのです。

もう何もかも面倒臭くなって、こちらからの歩み寄ることもしなくなりました。

結局、私自身も義母に良く思われたくて、ありがとうって言われたくて色々やってきた部分が大きいので、「感謝」という自分の求めた見返りがなかった時にフラストレーションが蓄積していたのです。
義母に対して見返りを求めながら行動していた卑しい自分に嫌気がさしました。
これ以上、歩み寄っても私たちの関係が縮まることはなさそうだし、「努力しているのに!」と、もどかしく感じていることも時間の無駄な気がして、私から直接連絡することはなくなったし、当然、義母から連絡が来ることもありません。
今の義母へ対する連絡はすべて旦那経由で行っています。

ある意味、義母からすれば、私が旦那経由で連絡をすれば、息子からの連絡が増えるわけで、それが義母にとっては本望なのかも?と今になって思います。

昨日実家に向かう電車に乗りながら、
今年の母の日に旦那は義母に何か贈ったのだろうかと考えました。

母の日はプレゼントを贈ったのか?なんて確認して、旦那にプレゼントを買うように促すほどの義母に対する思いやりは、とっくに消失しています。
もっともプレゼントというのは、贈る側の気持ちが伴ってのものだと思うので、いつまでも人に言われてやるようじゃあ、意味がないと思いますしね。

それに旦那が母の日の贈り物をしたかどうかの答えは聞かなくてもきっとNOだろうなと予想がつきます。
別に物を贈ることだけが正義ではないし、せめて実家に顔を出すくらいはしてもいいのになぁ。近いんだし。

去年同様、何か届くのではないかと楽しみに家で待つ義母の姿を想像するとちょっぴり胸が痛くなった母の日でした。

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