「ゲンロン0観光客の哲学」東浩紀著 書評
今我々が生きているこの時代を様々な立場の人が論じていますが、現代哲学者は今の時代をどのように捉えているのか、本書は東氏なりの一つの現代社会に対する一つの解釈とその方向性を出してくれたのかなと思います。
著者によれば、現代社会をナショナリズム(政治、思考、コミュニタリアニズム、国民国家、スモールワールド、ツリー)の世界とグローバリゼーション(経済、欲望、リバタリアニズム、帝国、スケールフリー、リゾーム)の時代の二重構造と捉えた上で、この二重構造をリンクする新しい概念として「偶