#01「2021年海外音楽シーンについて語ろう 1/4」(音声/文字両対応)

記念すべき第1回〜第4回配信では、友人の藤田くんをお迎えし、2021年の海外音楽シーンについて語り合います。

本エピソードは前段となる「普段聴いている音楽」音楽の情報をどこから仕入れているか」について雑談を繰り広げています。

次回からは具体的な作品を取り上げ、更に深堀りしていきます。ぜひそちらもお聞きください。

本エピソードで紹介した楽曲を以下プレイリストにまとめておりますので、よければこちらもチェックを。


以下、音声の一部文字起こしです。

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1.「なぜ現在の海外音楽シーンをテーマにしたのか?」

深井(以下、深)「海外の音楽を周りで聞いている人が少ないという実感はありますよね?」

藤田(以下、藤)「そうですね。」
深「昔でいえばマイケル・ジャクソンのような、国際的に誰もが知っている大スターが、今では全然知られていないんじゃないか。例えば、ザ・ウィークエンドとか。」
「何を聞くかは個人の自由だから口を出す権利はないけど、こういう楽しみ方もあるよ、というアシストができたらいいなと。」
「個人的な楽しみ方でいうと、売れてる人の共通性とか、どんなサウンドが流行っているのか、とか。点在的に良い曲を探すというよりは、それらを線で見ていく。そこにこそ同時代の音楽を聴くエキサイティングな部分が詰まってる気がする。」

深「普段はどんなジャンルの音楽を聴くことが多いですか?」
藤「コロナ禍によって聴くジャンルが変わりました。今まではバンド編成のロックを聴くことが多かったけど、音楽を聴く目的が「自分で演奏する」→「今まで知らなかった領域を掘る」に変わっていった。それによって家で色んな音楽を大量摂取するようになりました。」
「ワールドミュージック(中南米、アフリカなど)など、英語圏じゃない音楽もよく聴くようになりました。最終的には軍歌にまで到達しました(笑)」
深「すごくわかります。僕も2020年の4月ごろからしっかり音楽を聴くようになりました。その時のモードは、とにかく生ドラムの音が聞きたくなくて(笑)ちょうどその頃ウィークエンドやデュアリパが爆流行りしていて、80sへのサウンド回帰みたいなところが一大ブームとしてあったので、そのプッシュもあって電子ドラムやMPCでビートが構成されている音楽をよく聞いていた記憶があります。」
「2010年代のポップミュージックもじっくり聞き直して、自分の中で抜け落ちていた文脈を回収しよう、ということにも注力していました。」

藤「コロナ禍によりアルバムを聴き込む習慣がついたという人も聞きますが、個人的にはより広く浅く、プレイリストのような感覚で曲を掘る習慣がつきました。」
深「アナログレコードも一つのキーワードではありますね。ストリーミングで数多の音楽が聴ける一方で、なかなか一枚に愛着が湧きづらいという側面がある。好きなアーティストの作品をフィジカルとして持っておく、それによってアーティストにも収益が還元される、という形はアメリカのみならず日本でも広まって行くかもしれないですね。」
藤「個人的には新譜より、アナログでしか発売されていないような古い作品をよく購入していました。ビートルズとかは、発売当初のフラットな状態で聴きたいということもあって、敢えてモノラル盤を買ってみる、ということをしたりしましたね。」
深「新譜ではくるりとハイエイタス・カイヨーテを買いました。どっちも最高すぎて(笑)」

2.「普段どこから音楽の情報を仕入れている?」

藤「フレッシュな情報を取得できるということと、かなりニッチなジャンルの情報も掴めたりするので、Twitterの使用頻度が高いです。雑誌やレビューサイトを参考にすることもあります。」
深「Twitterの発信者は評論家の方とかですか?」
藤「よく参考にしているのは一般人の方々が発信しているものです。昔のようにわざわざ雑誌で寄稿しなくても、個人が直接発信できるようになったことは、SNSの良い側面と言えるのかなと。もちろんそれによる弊害もありますが。」
深「ではSNSと比較して、雑誌の魅力はどこにあると思われますか?」
藤「書いている人に対する信頼度が高いことや、SNSに比べてある程度情報量が絞られる分、方向性が明確であること、それによって自分の興味がある領域をより深く知れること、などが挙げられるのではないでしょうか。」
深「なるほど。僕はラジオやポッドキャストでディグることが多いです。また好きなアーティストがお気に入りプレイリストをSpotifyやApple Musicに公開しているときは、それを聞いて気になったアーティストがいれば更に掘る、ということをしていました。個人的に超参考になったのは星野源さんと髭男の藤原さんが公開していたプレイリストです。」
「海外の音楽サイトは見たりしますか?」
藤「Pitchfork, Rate Your Musicなどはよく見ますね。サイトごとに結構個性や偏りがあ流のですが、意外な発見があって面白いです。例えば、Rate Your Musicのオールタイムベストランキングではフィッシュマンズが上位に選ばれていたりとか。ただその評価はかなり流動的なので(レディオヘッドの「OK Computer」が歴代1位に選ばれていたりとか)、絶対的な指標にするというよりは、その場その時の温度感を感じ取る、ぐらいのテンションで見るのがいいかなと思います(笑)」
深「評価する側も作品に点数つけたりとか順位つけたりとかしたりするのは本来苦しいと思うけど、やっぱりそれがフックになってその作品の知名度が上がる、ということは間違いなくあるからね。」

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以下、参考資料です。

・星野源作成プレイリスト(Spotify)

・星野源作成プレイリスト2(Spotify)

・星野源作成プレイリスト(Apple music)

・Official髭男dism作成プレイリスト(Spotify)

・藤原聡(Official髭男dism)作成プレイリスト(Apple Music)


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