見出し画像

親から見た、長〜い受験期間の末のコロナ禍での英国留学!

長かった娘の受験が終わり、新型コロナの第二波が押し寄せるイギリスへ旅立ちました。イギリスの大学へ進学するにはUCASというプラットホームへ必要書類を申請期限の高校三年生の1月15日までにアップロードして最大5校まで受験できます。3月あたりから順次合否の返事が届きますが、厄介なのが"Conditional Offer"という回答、条件付き合格という意味なのですが、この条件が不明な場合はつまり補欠合格のようなもので、合格者と定員、入学希望者のバランスをみながら補欠から繰り上げ合格通知が届くことになります。娘の場合、第一志望から最終的な合格通知を受け取ったのは7月下旬ですから、たぶん最後に滑り込んで合格となったと思われます。

5月ぐらいだったと記憶していますが、受験した大学から"Conditional Offer"を含む合否の連絡がすべて戻ってきた時点で、希望校の順位をUCASに入力する段階がありました。娘の場合は第二志望から"Offer"、つまり合格通知が届いていたので第三志望以下は辞退、またはキャンセルという扱いになり第一志望の学校からの最終合否を待つこととなりました。

ひたすら返事を待つ日々は世界的にコロナの動向にも予断を許さない時期でもありました。娘の場合、イギリスと並行してオランダの大学も受験していたので、親としては留学先での医療体制や経済の動向にも考えを巡らせる日々でした。結局、イギリスの第一志望校から合格の知らせが来た時点で進学先を決定したという流れです。

オランダについてはイギリスとは異なる独特の受験システムなので、こちらの記事を参考にしてください。オランダも魅力的な留学先でしたが結局本人の決断でイギリスに決定しました。

現在、日本からイギリスへは入国には検疫などの制限がないため銀行の残高証明や大学からのCASナンバーなどを整え急いでビザ申請。コロナ禍で3〜4週間ということでしたので、追加料金を払って2週間ほどで取得できるタイプで申し込みました。同時にイギリス行きのフライトの予約も進めましたが、何度かフライトがキャンセルになり、結局予定より2日遅れてイギリス入りできました。

イギリスでもアメリカ同様にキャンパスでの新型コロナ陽性者が40校以上で報告されています。ひと月ほど早く始まったアメリカの事例を参考にしてか、イギリスでは寮やキャンパス内での規制も徹底しているように聞いています。オンライン一辺倒でなく、対面授業を組み合わせた"ブレンド授業"という試みで新年度が始まっています。この最初のセメスターは大学にとっても学生にとっても新しいスタイルの授業で緊張した日々になることでしょうが、異国での学生生活も感染リスクを抑え楽しんでほしいと思います。

イギリスの大学は3年で学士が取れます。アメリカや日本より一年短いことは経済的なメリットがあります。ただ、日本の高校卒業資格だけでは学部には直接入学できないので、大学が実施しているファンデーションコースというクラスを9ヶ月ほど履修することが求められます。

では、イギリスの大学へ日本から正規学部入学するにはどうしたらいいかというと、2つの方法があります。まず一つ目は日本の大学に一年通いイギリスの大学を受験する。もう一つは日本国内の国際バカロレアディプロマプログラム(IB)を備えている高校に進学するという方法。

国際バカロレアディプロマプログラム(IB)は日本国内でも実施校が増える傾向にあり、一条校であれば、たとえ国際バカロレアディプロマ(IB)が取得できなくても高校卒業の学歴は保証されます。日本の受験システムや偏差値教育と別の価値観で子供の能力を高めたいと思われる方は高校受験の際に国際バカロレアディプロマ(IB)校を検討されるのもいいかもしれません。

娘の場合、国際バカロレアディプロマプログラム(IB)を実施する一条校に通いイギリスやオランダの大学を受験しました。アメリカや別のヨーロッパ各国、オーストラリアやアジアの国々でも広く審査対象として取り入れているプログラムであり、また評価価値が高かったような印象を受けました。本人曰く「国際バカロレアディプロマ(IB)は本当に大変で思い出したくもない」ということですが、それはクラスのみんなも同じこと、共に辛い日々を過ごした仲間との絆はとても強いようです。そして、国際バカロレアディプロマ(IB)の教育システムは海外大学の授業スタイルと共通する部分があるのか異国でも比較的スムーズにクラスについていけているようです。

中学生のお子さんをお持ちの方は、高校受験を検討する際に参考にしていただければと思います。一般的に私立の国際バカロレアディプロマ(IB)の授業料が高く、イギリス の大学も三年とはいえ日本より高額です。成績が良ければ、さまざまな奨学金の対象になるのでしょうが、なかなかそうもいかないのが現実です。ただ、広い視野で社会を世界を見てほしい、自分の好きなことを追求してほしい、そう願う親御さんの場合「こんな選択肢もあるんだよ」と話してみるだけでも子供にとっては世界が広がるに違いありません。


サポートありがとうございます。サポート費はグアムラバーズ商品のキャンペーンや開発に利用させていただきます。