蚊取り線香の呪い
蚊取り線香で蚊は死ぬのかという問題については、死ぬと断言しておこう。漫画の如く落ちて息絶えたところを目撃したからだ。恐るべし。
とはいえ、あの渦巻は、どちらかと言うと夏の風物詩に近いところがあり、かすかな煙を感じながらもうちわや手で蚊を払うという光景もまたおなじみだ。
もうその季節も過ぎたというのに、あの煙たい匂いがある時、感じられた。そういえば蚊取り線香を置いていた灰皿は出したままだったと気づき、きれいに洗って片づけた。
ところが。
煙たいというか、何やら焦げ臭いというか。まだ匂う。外から漂うわけでもない。オカシイ。
「蚊取り線香の匂い 鼻から抜けない」
というまさかの検索語句に「鼻の奥が煙くさい」という鳥取県医師会のページがヒットした。
いわく、「異臭症」というらしい。「健康なんでも相談室」で患者からの質問に回答する形で紹介されていた。だが、「異臭賞」などという誤字を見るとこのページは信用ならない。
https://www.tottori.med.or.jp/nandemo/2020093001
鼻の奥が煙くさい 鳥取県医師会
そこで別のページを探してみるとこんどは兵庫医科大学病院のページに行き当たった。
もっとよく知る!病気ガイド
https://www.hosp.hyo-med.ac.jp/disease_guide/detail/97
するとどうだ。こんどは「異嗅症」と書いてある。
http://mimi-hana.jp/ans121.htm
塚原耳鼻咽喉科 異嗅症
https://hashimoto-jibika.net/disorder/
耳鼻咽喉科はしもとクリニック 異臭症
あまり調べる気はしなくなった。
一般的にいえば、風邪などの上気道炎の時に鼻の中にある匂いを感じる部分である嗅上皮の細胞が傷つけられて、再生するときに匂いの信号を誤って中枢に送ってしまうために生じると言われています。匂いを正常に鑑別出来なくて異なる匂いに置き変わって感じてしまいます。まだ詳しいメカニズムは解明されていませんが、匂いとしては「焦げた」「腐った」ように不快な匂いと感じることが多くあります。まずは上気道炎を治療して鼻詰まりなどをなくすのが先決になりますし、時間がたって鼻の機能が正常に戻れば異臭症もなくなりますので、耳鼻科専門医の治療を受けられてください。(鳥取県医師会)
他のページでは老化が原因、更年期障害などなんでもござれ。そして鍼灸治療で治す医院まである。
どうやら普通の老化現象のようだ。やれやれ。
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