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宝塚版大逆転裁判、10年ぶりにあの風の向こう側の扉で蘇る真実とオタク

うおおおおおゼングファ共和国が10年ぶりにまた崩壊しそうになっているってえ!?!?
(デーデッダダダダダッダン♫※ゼングファ共和国のテーマ)

宝塚版大逆転裁判の舞台が始まって、
「ゼングファ共和国」の単語と変わらぬテーマ曲でアッチアチの涙を流した同士が居たら一緒に肩を組んで朝まで踊り明かしたいぜ。
ご存知の場合はナートゥでも可。
世田谷育ちのグルコサミンすらタジタジの膝が爆発するまでシャルウィーダンス。

周りは誰も泣いてませんでした。自分の情緒が不安定なのかもしれません。

ゼングファ共和国is何?ってなると思うんすよ、逆転裁判のファンは。
前回上演の「逆転裁判3 検事マイルズ・エッジワース」で登場する国名です。一人の人間が宝塚にのめりこむきっかけになってしまった舞台なのでおすすめです。

オ〜〜イオイあの時マイルズエッジワース(※御剣)とラリーバッツ(※矢張)が時を越えて守ったゼングファ共和国が?
フェニックスライト(※成歩堂龍一)の先祖、成歩堂龍ノ介によって危機を回避するって?

ヒュ〜ウ演出の鈴木圭先生とタクシュー氏は我々の感情をこれ以上どうしたいんだい?

サンバイザー被って片手にピッツァ、片手にドーナツを持った脳内ニューヨークのオフィスワーカー(完全にイメージ)がそう言うでしょ。
あと先祖との関係どうなってんだい?とも言ってました。和名とカタカナがガチャガチャで最高にカオスだぜ!でもそんなことはどうでもいいんだぜ!

なぜなら幕の前に出てきた成歩堂龍ノ介が言うわけです、
お決まりのアレを…10年間待っていたアレを!!!!

「この指に託して…異議あり!」

♫デンッ!!デレレッ!!デデデデデデ〜〜〜デッデデデデデ〜デ〜デ〜デ〜デデ〜デンッ!デレレ!!デデデデデデ〜デ〜(※効果音と共に映し出される文字、ビシ!(逆)ビシ!(転)ビシ!(裁)ビシ(判)!!!ビシィ!!!(大!!!!))デデーデレレレッデェン!(バリィイイイン!!!!※ガラスが割れる音)
成歩堂龍ノ介を演じる瑠風輝さん「打〜ち寄〜せ〜る〜波に〜〜♫」

2023年宝塚歌劇宙組公演 ミュージカル・ロマン『大逆転裁判』-新・蘇る真実-より

オッホホホホホホオ〜〜〜あの風の向こう側へ扉が開いちまってるぜっヘヘェーイ!!!!

10年ぶりの宝塚版逆転裁判により
感情が蘇り散らかし涙をビシャり申し上げつつ手拍子の無礼、お許し願いたい。これが巡り来る運命(さだめ)ってやつです。

波に関して「寄せては返す」ってよく言いますけど今回の感情の波に関しては寄せまくって何も返りませんでした。感情の波が最高潮で凝固。意図せず陸サーファー爆誕。

2013年1月から別れゆく季節を数えること31回目の夏。
我々はあの風の向こう側にて、再び宝塚版の逆転裁判が上演されている。という蘇った真実を目撃したわけです。

もし近くにアンドレが居たら今日まで生きていて良かったって伝えてたと思います。肩掴んでガクガク揺らしながら伝えてたね。

さて宝塚版逆転裁判の激アツポイントといえば、
オープニングにて幕に映し出される数々のキャラクターたちに胸を躍らせ
これから始める物語に想いを馳せたとき、
幕が上がって舞台に出てくる画面そのままのキャラクターたちなんすよ。

宝塚の逆転裁判が始まった!!という気持ちになるあの瞬間。たまらないです。映像のアソーギの鉢巻が風感じまくってるので見てください。

本編が始まって改めて感じるのは大逆転裁判と宝塚歌劇の相性の良さ。
大逆転裁判はハードが3DSに変わったタイトルでキャラクターの動きが3D的に変化したシリーズなので生身の人間との愛称の良さが軽く見積もっても2023阿僧祇%

仮面舞踏会のターンがいよいよ大逆転裁判に来たのもSo goodです。

宝塚とコラボする場合、相当な率で仮面舞踏会に招待されると思っておいてください。

そしてこれまでの逆転裁判の舞台よりもさらにゲーム的再現度が上がったように感じます。
どこまで進化しちまうんだ宝塚歌劇は。
巴里オリンピックに目泳ぎの種目があったら金メダル取れそうなくらい
成歩堂龍ノ介こと瑠風輝(るかぜ ひかる)さんの目が泳ぎまくってました。

加えてシャーロック・ホームズの鷹翔千空(たかと ちあき)さん
アイリス・ワトソンの美星帆那(みせい はんな)さん
夏目漱石の凰海るの(おうみ るの)さん
は全てが素晴らしかったっすね…。

ホームズの手を広げる動作、腰の角度、脚の長さ、表情、セリフの言い方全てが全て完全にアノシャーロックホームズです。
さすが夢現の先にたどり着いた大探偵。

アイリスはもう多分本人です。美星帆那さんは10歳の医学博士の天才なんだと思います。皆さんあの人がアイリスです!!!本当なんです見てください!!

などという気持ちになり、
トトロが居たことをしきりに主張する有名な4歳児の心を人生で今一番理解してます。

夏目漱石はゲームどおり、効果音使い放題コースで人生に課金してるのか?と思うくらい思うがままに効果音を出してくるのでシンプルに大喜びできます。
仕草、姿勢、控えめなのに存在感が抜群。まさに
驚!(ビシィ!)天!(バシィ!)動!(ビシーン!!)地!(ドーン!!)

また、バロック・バンジークス検事が神の聖杯を投げ散らかす無礼を詫びたり机にかかと落としで異議を申し立てるのもゲームファンとして大喜びできる要素です。
ノールックで袖まで瓶やら杯やら投げ散らかすクールさ、抜群の運動神経が感じられてたまらないですね。

ハート・ヴォルテックスの秋奈るいさんもゲームファンが喜ぶ要素を取り入れてお芝居してくださってるし、
寿沙都投げももちろんあります。
あと寿沙都さんが成歩堂と一緒に捜査してる時のセリフ回し…
あまりにゲームのテンポ感と同じ小気味の良いセリフ回しで素晴らしかったですともッ!(ビシーン!!)
「もっと本質を見ようよ」の様式美がもはや美しかったですともッ!(ドバシッ!!)

山吹ひばりさんの滑舌と声質が素晴らしくマッチしてました。

一生フィッシュ&チップスを食いまくってるグレグソン警部も出ます。
スコットランドヤードの曲は逆転裁判の糸鋸の捜査ッスソングとなかなか対照的でそこも良かったすね。

そして宝塚版逆転裁判シリーズのファンにとって嬉しいのはやはり「ぐっ」を汝鳥伶さんがやったことですわな。
この汝鳥伶さんが爆裂危険毒物塗りまくり吹き矢を!?となるのも良い。
想像しちゃいましたもんね、
「クッもうこいつは毒矢で殺っちまうしかない!」って思う汝鳥伶さんを。
女王を人質に取ったり一か八かの暗殺で吹き矢を使おうとするなど
割と思い切りの良い蛮族ムーブを平気で取るのにニクめないところ、逆転裁判にマッチしていて好きですね。

あと逆転裁判特有コロスが新規のアップテンポな曲で踊りまくってたところも良かったです。あの黒い衣装変わってない気がする。
その場面で成歩堂龍ノ介が歌ってる間、
青い光が中心の照明に成歩堂一族感を感じて胸熱だぜ!と思ってたら直後ゲーミングPCみたいに色が変わりまくったのも含めて良かった。なんだか騒がしいぜ!!

一幕も二幕も本当に体感10分でした。全ての場面に夢中になって大喜びしてたら終わってた。

ミュージカル・ロマン『大逆転裁判』-新・蘇る真実-
それはまさに双方の魅力が溢れて仕方ないとにかくアツい舞台でした。
宝塚と逆転裁判というコラボレーションで宝塚にハマり、
こうして10年経った今、また新しい宝塚版の逆転裁判に出会える喜びたるや、言葉でうまく言い表せません。
劇場に居る全ての人間が一緒に蘇る真実を目撃できる。
ゲーム同様、あの真実に向かって上り詰めていくような素晴らしい劇場体験をありがとうございました。これからも両方応援していきます!

・・・

君の名前呼びたい♫呼んでもいいかな♫という
今回の舞台のメインテーマを成歩堂龍ノ介と御琴羽寿沙都が歌うたび、
脳内の右上らへんにワイプみてえな感じで薄〜く黄泉の帝王が見えててずっと

「呼べばいい!!!!」「呼べばいい!!!」


つって叫びまくっていました。
トート閣下、前のめりで言ってました。

いや〜10年経って頭の中にいろんな演目の役が潜む重度の宝塚オタクになっちまいましたが、そんな人生も悪くない。

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