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育ててくれた 木更津への恩返し

木更津港まつり

南房総・東京湾岸に位置する千葉県木更津市。古くから港町として栄えてきた町で、港を築いた先人たちへの感謝や慰霊のために、昭和23年から花火大会がスタート。その後、「木更津甚句」の囃子言葉がもとになっている「やっさいもっさい」踊りも行われるようになった木更津港まつりも、2019年で72 回目を迎えた。

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東京湾アクアラインの通行料金がETC割引で下がったこともあり、訪れる人は増加中。2015年はやっさいもっさい踊りの日だけで4 万3千人、花火大会には12万人が訪れた。

オール木更津”の力を繋いで打ち上げる大輪の花火

祭りの事務局を務めるのは木更津市役所の職員たち。なかでも想いを持って祭りを準備する20代、30代の若手手職員がいた。一度、企業に勤めながら、やっぱり地元に貢献する仕事がしたいと市の職員になった山田晃史さんと、お姉さんも市役所職員という萩原賢人さん。

この市全体が、家族というか、親みたいなもの。町内会のいろんな人に育ててもらったし、子どもの頃から港まつりは大好き。自分たちが祭りを運営する側になっていることが本当に不思議。言葉にできない気分」(山田さん)。「僕たちの自慢の祭りを、外の方にもオープンにしながら、観光振興にも繋げていきたい」(萩原さん)。

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有料観覧席を設け、チケットを遠方の方でも購入できるようにしたり、観覧券を提示すれば市内のブルーベリー農園の入園料が半額になる仕組みを始めたりと、祭りの力で市内の観光資源を繋ぐ取り組みも始めている。

「市が事務局を務めますが、海運業者さんも商工会議所も観光協会も青年会議所も地元の様々な企業も、木更津で働いて汗をかいている人全員が集結するんです」(山田さん)。“オール木更津”の力を繋いで打ち上げる大輪の花火が、今年も見上げるみんなの気持ちを一つにする。

第73回木更津港まつり(やっさいもっさい踊り大会・花火大会)
日時:2020年度は新型コロナウィルスの感染拡大防止のため開催中止
場所:JR木更津駅

今回インタビューに答えてくれたヒト
第69回木更津港まつり実行委員会
山田 晃史 さん (右下)
萩原 賢人 さん (左下)



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※このインタビュー記事は2016年GTFガイドブックに掲載したものを加筆修正しました

「祭り」の伝統を次世代に繋ぐため、裏方として活躍するヒトやモノのストーリーを発信していきます。頂いたご支援は祭りの伝統を繋ぐ人たちへの取材費とさせていただきます。